京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

雛人形展

2006-02-21 21:46:39 | 季節のことば
根津美術館の雛祭り展に行ってきました。
「虎屋の雛人形と雛道具」と銘打ってあるように、
虎屋十四代当主が愛娘のために調えた雛人形と道具を
公開したものである。

 

雛人形はかの有名な京都の丸屋平蔵で誂え、道具類はこれもかの有名な
池之端七澤屋のものという。
お内裏様のなんと上品で美しいこと。まさに京の高貴なお姫様
生き生きと鮮やか、おぐしの乱れにわずかに明治という
遠い昔の作品だとしのばれます。
幸せな虎屋のお譲様ですね。

     

枕草子の「過ぎにしかた恋しきもの」のなかに
ひひな遊びの調度。というのがある。
人形遊びの道具が可愛くて遠い幼い日がなつかしい、というような
意味である。
同じ枕草子の「愛(うつく)しきもの」の段にも、
雛(ひひな)の調度をを再び挙げている。
「何も何も小さきものはみな愛し」と
愛しいとは可愛らしくて、愛すべきものという意味

清少納言は雛の道具類に特別な思い入れがあったのに違いない。
私にも少なからず同じ思いがあり、お雛様の展示があると
ついつい出かけてしまうのです。
女の子の健やかな成長を願うお雛様
由緒より、やっぱりうっとりするような、きれいなお雛様がいいですね