らかんか
羅漢果(ラカンカ)は中国原産のウリ科の植物で「神果」と呼ばれるほど、すぐれた効能をもつといわれる果物です。
日本では羅漢果の果実は出回っておらず、甘味料として羅漢果の果実から抽出・生成した顆粒状のものが一般的で他にも羅漢果エキスや乾燥・粉砕した羅漢果茶など健康食品店などで良く売られ、また加工食品(特に健康食品など)にも使われる場合があり、ラカンカエキス、ラカンカ抽出物、ラカンカなどと表記されています。
羅漢果の果実は砂糖の300倍~400倍の甘みをもち、甘味の成分はテンペングルコシド配糖体というもの。このテンペングルコシド配糖体は水溶性の食物繊維で体内では吸収されにくいためカロリーは0。血糖値も上がらないともいわれている。
砂糖に変わる代替甘味料の「最終兵器」のような扱いをする人も多く、高価にもかかわらず一部でとても人気があるようです。
脱白砂糖。積極的に摂りたい新しい甘み!
白砂糖は精製されているため、ミネラルやビタミンなどの体に必要な微量栄養素がなく、カロリーが高く、甘いだけのものになってしまっています。白砂糖を摂取すると、急激に血糖値が上がり、膵臓がインシュリンを出して血糖値を下げようと働きますが、血中の糖分値が下がってもインシュリンが働き続けるため、今度は低血糖になります。それは急上昇、急降下するジェットコースターのようなもので、体に大きな負担をかけることになります。
さらに、白砂糖の摂り過ぎは、血液を酸性化し、ビタミン、ミネラルを多量に消費することにもなり、またカルシウムもうばわれてしまいます。
白砂糖の特徴をみていくと「甘いものは健康の敵!!」というイメージですが、甘みは気持ちをリラックスさせてくれるというよい部分もあります。全ての甘みを否定するのではなく、羅漢果のように“体によい甘み”を選べば、がまんしてストレスをためてしまうこともありません。羅漢果はその効用から、砂糖の代替品としてだけでなく、積極的に摂ることをおすすめできる、体によい、新しい甘みなのです。
産地において、特殊な薬効をもつ実であることから、仏教の聖人賢者である羅漢のようだということで名付けられたとも、まん丸の実が剃髪した羅漢の頭に見えるからとも言われる。薬効を発見した清朝の医師の名にちなむともいう(サラヤのHPより)。
亜熱帯の山岳地帯を好む。広西チワン族自治区の桂林の西南部に位置する永福県、融安県、臨桂県が主要な産地で、この3県の生産量が世界の約9割を占める。
つる性の雌雄異株の多年草で、地下に塊茎を作る。蔓の長さは5mに達する。6~8月に小さな黄色の花を付け、8~10月にかけて4~6cmの円形もしくは倒卵形の茸毛が生えた果実を付け、熟すると濃緑色となり光沢を帯びる。9~11月にかけて収穫する。
多くの種類が存在するが、基本的には長灘果、青皮果、冬瓜果、拉江果の4種が栽培される。最も品質が高いのは長灘果だが収穫量が少ないため、根線虫に弱いが収穫量の多い青皮種が最も多く栽培される。現在では品種改良も行われている。
甘味を呈し、食用とされるが、通常生では使わず、乾燥させ砕いたものを煎じて羅漢果茶として飲んだり、料理の甘味料として使われる。羅漢果を水やメタノールなどで抽出したものを、ラカンカ抽出物という名称で食品材料として用いることもある。日本には生の果実は輸入されておらず、乾燥した羅漢果が輸入されている。
羅漢果の甘味成分は、多くはブドウ糖と果糖と、特有の強い甘みをもつ成分としてモグロシド(Mogroside、モグロサイドとも)と呼ばれるトリテルペン配糖体である。モグロシドはヒトがエネルギー源として利用できないため、モグロシドやラカンカ抽出物は、他の植物性の甘味配糖体と同様に自然派の甘味料として利用されている。わが国では、羅漢果に含まれるモグロシドのうちの指標となる「モグロシドV」の含有量によって、食品と食品添加物に分けられている。通常の単純抽出の場合は、モグロシドVの含有量は1%前後から2%程度であり食品扱いである。 一定量以上のもの(精製され凝縮されたもの)は、「食品添加物」扱いとなる。ただし、モグロシドは他の食品添加物に比べて比較的新しく発見されたものであるため、その安全性の評価がまだ十分ではないとして、一部の生協などでは使用を見合わせている。
薬用
モグロシドなどの成分単体、あるいは羅漢果の抽出物についてその薬理作用の解析も行われており、すでに健康食品として販売しているところもある。その具体的な薬効については解明が進んできている。
中国においては、経験的に喉や肺を潤し、鎮咳作用があることが知られており、日本においてものど飴に抽出物を添加しているものがある。また、便秘解消の効果もあるとされる。