ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

謎の音のタンノイ

2012年03月17日 | 巡礼者の記帳
観覧車は、1日10万円の電気料で回っている。
遊園地の観覧車に乗って風景を眺めるとき、各人だいたい無邪気に、そういえば当方も二度ほど高いところまでいったことが有る。
タンノイも無邪気に、観覧車に乗っているように聴きたい。
とある弥生の雪解け道を、棋士先崎八段に風貌の似ている人物が登場した。
タンノイⅢLZを三十年聴いていると申されて、古今の洋楽とジャズを楽しまれている。
ⅢLZは同軸の直径10インチで、モニター15より小型であるが、吸音反射のバランスとエンクロージャーサイズの変化で想像を絶する音像が得られ、各所で聴いた感想をいえば、素晴らしいの一語である。
アンプを吟味すれば、さらに音に潤いと核心が同時に得られ、朗々と鳴る。
百人のオーケストラを毎日聴くむきには、モニター15インチであるが、茶室に15インチを持ち込むことはバランスが難しい。
関東からお見えになった御仁は、当方の15インチのタンノイで鳴る風景とはいかなるものか、いわば観覧車に乗ってみようと、足を運ばれた。
「ラファロが好きで六枚ほど集めⅢLZで楽しんでいますが、この部屋のラファロのベースはいったいどうなっているので」
「おやおや、この四季のコントラベースは?!!!」
「新世界のテインパニーが、こんな音でレコードに入っているとは知りませんでした」
もし、観覧車から見えたタンノイのこのような音が好きであれば、方法は有る。
いろいろな音楽が、世のさまざまの装置で鳴っているなかから、ラファロに注目されたところが面白い。
三十年タンノイを聴かれると、音楽はおよそタンノイの風景ではないのか。
タンノイロイヤルに、ヨークの15ゴールドを入れ替えるという計画はいつごろ完了するのか、と念を押されたが、新しい観覧車の風景を心待ちにされているようで、当方は謎の音にいよいよ責任を感じる。




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