ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

江刺市の客

2013年05月12日 | 巡礼者の記帳
江刺市の客は、言う。
「わたしもむかし、東新宿の某オーディオ店で働いたことがありました」
輪郭の太いメガネをちょっとはずすと、正面のタンノイに照準をあわせるようにして、しばらく耳を傾けておられたが、となりの御婦人に言っている。
「このスピーカーは、低音と高音が一つに重なっている。うちの音とくらべてどお?」
ご自宅では、JBLのランサー101を永年聴いているそうであった。
「そういわれても、違いが有るのかどうかもわからないの」
メガネの似合うご婦人は、春の日溜りのように柔かく、答えている。
ライカのケースのような小型カメラを見せてもらった。
「これは、フイルム入ってる?ときかれるけれどじつはデジタルカメラなんです」
カメラの好きな設計者が、銀塩フイルム時代に気分を合わせたセンスが郷愁をさそう。
前に駐車した車といい、日常がさまざま工夫されている人に違いないと思った。




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