ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

Circle In The Round

2012年07月02日 | 巡礼者の記帳
夜半のどしゃ降り豪雨には驚かされた。
母屋の屋根が、ドラムでも敲いているように、猛烈乱打で、おまけに落雷が近所に落ちて、耳元で10本のトランペットが鳴ったと、夢うつつにびっくりした。
ゴロゴロとバスドラムが、周囲を長時間鳴りまくって、もはや異常気象である。
夜が開けたら、きょうは『Circle In The Round』を聴こう、と啓示がひらめいた。
マイルスのトランペットに、ジョン・コルトレーン、ハンク・モブレイ、ウェイン・ショーター、ビル・エヴァンス、ウィントン・ケリー、ハービー・ハンコック、ジョー・ザヴィヌル、ポール・チェンバース、ロン・カーター、デイヴ・ホランド、フィリー・ジョー・ジョーンズ、ジミー・コブ、トニー・ウィリアムス
などの面々が『Round Midnight』『Teo's Bag』『Side Car』『Splash』『Two Bass Hit』などを奏して、集中豪雨のマイルス六重奏団の演奏にタンノイも豹変の2枚組み。
おなじみとはいえないが、規格外の演奏で本番カッティングから外された型破り。
先日、車の運転の業務を長年にわたって修めた御仁がハッピーリタイアしますといって、少し笑った。
これはいろいろエピソードもあるかと耳を待っていると、かたくなに口が固く、かわりに「母親が、押し入れの奥の箱に昔残していたワイン」といって、古いラベル瓶を十数本見せてくださった。
それで、芭蕉のかわりは無理でも一句詠む

この道や 幾人ときて 葡萄酒の待つ



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6月に聴くホレス・シルバー

2012年07月01日 | レコードのお話
梅雨の季節に343街道を走ってみた。
緑の木々が道の周囲の森や遠くの山々まで全面に生茂って、雨に葉を濡らしている。
路面も丁寧に、都心の渋滞に難儀した者がこの変化に富んだ道を走ると、思わずカネ持ちのプライベート道路と錯覚するかもしれない。
ブルー・ノートの4185番はホレス・シルバーが1964年に五重奏団のメンバーを変えて奏った自作曲であるが、当方にはやはりなぜかB面の方が気分が良い。
彼は何枚もLPを多作しているが、自分の作曲をピアノ演奏してご満悦の気分がうつってくる。
最後の曲は、LPのジャケットになっているポルトガル系親父殿の、連れ合いを曲にしたロンリー・ウーマンのトリオといって、ジャズ演奏では59年のオーネット・コールマンと思い違って楽しんだものだが、雨の343街道の雰囲気に、まあどちらの曲も甲乙つけがたく似合っている。
景色をチラチラ見ながら曲を聴いて、ゆっくり走行しないとあぶない、というのは鹿が出る。
笹野田峠といえども、そこは、新緑とジャズのみ。





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