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製品カタログの読み方

2023年08月03日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。落雷抑制の松本です。

 会社が配布している営業資料なのであるから、ウソ、偽りなどは書いていないと頭から信じ込むのは危険です。 最初からそのつもりで書いている事は少ないでしょうが、科学的な知識の欠如、思い込みの強さなどで筆が走ってしまうこともあります。 読む側としては、常に

1)計測された事実なのであるのか?  2)計測していない推論で自分の理屈によるものなのか?  全ての記述について、常に、この二つの観点から、これは測定された事実なのか? ただの意見なのか?を判定しながら読み進めることが必要です。

 また、測定したとすれば、どの様に測定したのであろう? という事も考えながら読み進めると、事実のように書かれてはいるが、測定すること自体が不可能な事であっても、断定的に書かれていると信用してしまいがちですが、ここは「知識ゲーム」、書かれていることが、事実なのか単なる意見なのかを意識しながら読み進めることが、真偽を見極める訓練になります。 例えば、「マイナス電荷を周囲300mから集めます」のような表現ですが、1)どの様にマイナス電荷を集めるのか(その手段) 2)なぜ、300mなのか? 3)どのように測定したのか? について、考えると、

1)自然界では、磁石のN極とS極のように、極性が同じであれば反発し、異なる場合には引き合う性質がありますが、 マイナスを引き寄せるなら、プラスがあるはずで、そのプラスはどこから生じたのか? 雷雨の時には強い雨風を伴うことが多い中で、300mも先から引き付けるような強い力があるのか?  2)なぜ、295mや3305mでなく、キリの良い300mなのか? 3)これをどのように測定したのか? 通常、測定装置と言うのは、その地点での物理量を測定しますが、これは「値」だけのスカラーです。集めるのような「動き」まで測定するとなると、これはベクトルであり、「どこから、どこへ、どのくらい」を測定しなければなりませんが、そのような測定装置はありませんから、自分で作らねばなりません(簡単ではありません)。 作ったとしても、それを誤差1mの精度で観測するとなると、地上にも300x300のグリッド(格子点)で観測しなければならず、それを上空300mまで広げるとなると、巨大なジャングルジムのような観測設備が必要でこれは現実的には不可能です。  と言うことから、この「300mから集める」というのは、観測された事実ではなく、単なる「思い込み」の類であると推定できます。

 観測されたデータであれば、その方法が正しかったのか? 測定の誤差は? データの評価方法は? などが十分に学術的な議論になり得ますが、測定したものでもない、ただの空想では議論する価値すらありません。 世の中には、このような頭の体操の訓練になる営業資料は多々あります。 読み方次第では、分析力を鍛える良い材料になります。 事実なのか?(客観) 意見なのか?(主観) この視点を忘れることなく、製品カタログを読むことをお勧めします。 新聞広告、ネット広告でもキチンとした会社は、こういう観点からのチェックは厳しくしている会社もあります。

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