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海外ドラマ「HOMELAND」の感想。

2013-05-30 00:14:36 | 海外ドラマ


有名な映画賞の1つ、アメリカのゴールデングローブ賞。
海外ドラマ事情に疎い自分はドラマ部門の受賞結果を参考にしたりしている。
その中で昨年、一昨年と作品賞・演技部門賞で圧勝していたドラマがあった。

海外ドラマ「HOMELAND」(ホームランド)だ。

ゴールデングローブ賞以外の賞レースでもぶっちりの称賛を浴びていたドラマ。
DVDレンタルまで待つつもりだったが、FOXチャンネルで全話一挙放送があったので、
スカパーの無料お試しを利用して、全話観た。

なるほど〜
完成度の高いミステリーであり、サスペンスだ。
脚本に隙がなく、演者のパフォーマンスには息を呑むばかりだ。

本作はテロ集団アルカイダに捕虜として捕えられていた米兵(ブロディ)と、
その米兵にテロリストの疑いをかける女性CIA(キャリー)を中心に、
現代アメリカとテロとの攻防を描いた物語だ。

CIAの対テロ活動は、情報戦が大半を占める。
アメリカでのテロを未然に防ぐため、そしてテロの元凶である主犯格を捕えるために、
いかに有益な情報を得るか。。。。手段を択ばない非情さをも感じるやり口に迫力を感じる。

このテのポリティカルサスペンスは過去にも沢山あったと思うが、
主役の2人を中心として、彼らの背景にある人間ドラマを丹念に描いている点がユニークだ。

そして「HOMELAND」(母国)というタイトルが本国アメリカだけではなく、
テロを起こしたアルカイダ側にも向けられていることが非常に良い。
武力をもって清算しようとするテロ集団たちを肯定することは決してできないが、
彼らにも母国があり、愛する家族がいるのだ。
それを示唆する、ブロディが捕虜だった時に経験したエピソードが印象的だ。

先の読めない展開と息詰まる心理戦。そこにはナマの人間たちの息遣いと鼓動がある。
物語を牽引する主演のダミアン・ルイスとクレア・デインズの鬼気迫る演技が凄い。

派手な演出・アクションもないものの、
観る側を惹きつけるのはこの作品の力そのものだろう。

連続ドラマとしては、思いのほか中毒性は低かったけど、
観る側に想いを巡らす余地を与えながら、作品世界に巻き込ませていく一級品のドラマ。

大幅なスケールアップを予感させるシーズン2が非常に楽しみだ。

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