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ロッキー2 【感想】

2015-12-28 09:00:00 | 映画


引き続き「ロッキー」の復習。
物語は前作の試合直後から物語が始まる(このパターンはずっと同じ)。前作で、絶対チャンピオンであったアポロとまさかの死闘を繰り広げたロッキー。試合後、ともに搬送された病院で「本気を出した」のアポロの告白に「引退に悔いなし」とするロッキーだったが、「かませ犬」だったはずの男にまさかの逆襲をくらい、それどころか逆に試合を優勢に進められ、判定に救われたことを自覚するアポロ。世間の目も等しく逆風となり、自他ともに「敗者」のレッテルを貼られ、チャンプとしてプライドを引き裂かれたアポロが再びロッキーに果たし状をつきつける。

パート1で終わっても良かったと思ったが、本作が作られた意義も非常に大きい。パート2以降が作られたことにより「ロッキー」という映画が、「ロッキー・バルボア」の物語であると同時に、「アポロ・クリード」という男の物語になったからだ。逃げ場のないリングの上で1対1で拳を交えるボクシングにおいて、双方の生き様が語られるのは当然であり、その点でアポロという男の生き様はロッキーとはまた異なる魅力を放つ。自身の名声とプライドを取り戻すことがアポロのモチベーションの外見だが、ロッキーとの試合を経て、長い間、金儲けにかまけ、鈍り切っていたファイターとしての闘志が呼び覚まされたのだ。その闘志をぶつける相手は、きっかけを作ったロッキーのほかない。一方のロッキーは、アポロとの死闘により目に爆弾をかかえる。エイドリンは反対するが、ロッキーもまたアポロとの試合で自分を見つめ直す。「お前が女であるように自分はボクサーとして生きることしかできない」というセリフがカッコイイの何の。病に倒れるエイドリアンにロッキーはボクシングどころでなくなるが、愛する男の信念に触れたエイドリアンは満を持して言う「私のために勝って」。ロッキーに火がつく。その直後からのボルテージの上昇が最高。そしてロッキーとアポロ、2人の男の魂が激突する。

パート1の成功を経て製作費が大幅に増えたせいか、余分な演出もチラホラで、中でもエキストラの子どもたちを従えたランニングシーンには興ざめる。パート1がいかに特別だったかを再認識させるものの、2人の男の宿命を感じさせるドラマは見応えがあり、また、パート1で描かれなかった「夢の実現」というメッセージもド直球に響いた。

【70点】

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