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第94回アカデミー賞を占う件

2022-03-05 09:23:42 | 映画
嵐の繁忙期(仕事)が過ぎた。
鬼の19連勤が終了し、久々の2連休を迎えている。
ブログの更新も1カ月以上ぶりとなる。

もう20年近くのルーティンとなる、アカデミー賞ウォッチだが、昨年に続き今年も仕事に追われてノミネートの発表を完全に失念。。。Twitterで知るという状況だった。もはや古すぎる話題だが、主要ノミネートの顔ぶれを振り返り、受賞予想をしてみる。
【◎が予想/☆が受賞してほしい願望】

【作品賞候補】
ベルファスト
コーダ あいのうた
ドント・ルック・アップ
ドライブ・マイ・カー
DUNE/デューン 砂の惑星
ドリームプラン
リコリス・ピザ
ナイトメア・アリー
パワー・オブ・ザ・ドッグ(◎)
ウエスト・サイド・ストーリー

「ドライブ・マイ・カー」の候補入りは下馬評通りだったけど、それでも改めて凄い快挙だ。近年続く「多様性」を歓迎するムードが後追ししていることは間違いないのだが、外国語映画であること、作品自体が「多様性」を描いているということ(監督の狙いではないが)も大きいと思った。あくまで大前提は作品の力なのだけど。一方で、受賞予想は「パワー・オブ・ザ・ドッグ」の一択。実はここも注目すべき点であり、いよいよネトフリ映画が、作品賞を受賞する瞬間が到来する。ここ1カ月で「ドリームプラン」と「ウエスト・サイド・ストーリー」は鑑賞済みだが、どちらも良かった。

【監督賞候補】
ケネス・ブラナー(ベルファスト)
濱口竜介(ドライブ・マイ・カー)
ポール・トーマス・アンダーソン(リコリス・ピザ)
ジェーン・カンピオン(パワー・オブ・ザ・ドッグ)(◎)
スティーヴン・スピルバーグ(ウエスト・サイド・ストーリー)

今回の最大のサプライズは濱口監督が個人賞でもノミネートされたこと。他の4人の顔ぶれがあまりにも豪華で、そのなかに濱口監督が横並びにいることが誇らしい。もうこの時点で受賞に等しい快挙といってよいだろう。ほかに注目するところでいえば、PTAとスピルバーグの候補入り。それ自体は驚くことではないのだけれど、作品のジャンルやイメージを変えても鈍らない手腕はガチ一流の映像作家の証だろう。「ウエスト・サイド・ストーリー」を見て「スピルバーグ、やっぱスゲー」と何度も思ったもん。「リコリス・ピザ」も楽しみだ。受賞予想はここもジェーン・カンピオンの一択。

【主演男優賞候補】
ハビエル・バルデム(愛すべき夫妻の秘密)
ベネディクト・カンバーバッチ(パワー・オブ・ザ・ドッグ)(◎)
アンドリュー・ガーフィールド(tick, tick...BOOM!)(☆)
ウィル・スミス(ドリームプラン)
デンゼル・ワシントン(マクベス)

アカデミー賞らしい選出になった印象。前哨戦から当確であったカンバーバッチ、ウィル・スミス、ガーフィールドの3者に加え、過去に受賞歴がありアカデミーに愛される傾向が強くなるベテラン枠として、ハビエル・バルデムとデンゼル・ワシントンが入る(どちらの候補入りも文句なし)。ここの受賞予想は難しい。。。カンバーバッチの圧勝と思っていたけど、最重要のSAGはウィル・スミスに軍配。但し、ここ最近、SAGの結果とオスカーの結果って一致しなくなってきている。「ドリームプラン」でウィル・スミスに泣かされたけど、オスカーに相応しいのはカンバーバッチかな。。。カンバーバッチとウィル・スミスの一騎打ちの構図は間違いないが、個人的に応援するのはアンドリュー・ガーフィールド。「tick, tick...BOOM!」の彼の輝きに魅了された。

【主演女優賞候補】
ジェシカ・チャステイン(タミー・フェイの瞳)
オリヴィア・コールマン(ロスト・ドーター)
ペネロペ・クルス(Parallel Mothers)
ニコール・キッドマン(愛すべき夫妻の秘密)
クリステン・スチュワート(スペンサー ダイアナの決意)(◎)

ここもアカデミー賞らしい選出になった印象。過去の候補者がズラリ。クリステン・スチュワートはSAGでまさかの候補漏れになったけど、本戦のオスカーでしっかり入ってくれて嬉しい。受賞もそのまま行くと予想。「Parallel Mothers」と「スペンサー ダイアナの決意」以外は鑑賞済み。個人的に圧巻だったのは「ロスト・ドーター」のオリヴィア・コールマン。「静」のなかで「動」を表現してしまう演技。名優とはこの人のような役者を指すのだろう。

【助演男優賞候補】
シアラン・ハインズ(ベルファスト)
トロイ・コッツァー(コーダ あいのうた)(◎)
ジェシー・プレモンス(パワー・オブ・ザ・ドッグ)
J・K・シモンズ(愛すべき夫妻の秘密)
コディ・スミット=マクフィー(パワー・オブ・ザ・ドッグ)(☆)

相応しいかは別として(他の人でも良かった?)、ジェシー・プレモンスの候補入りは嬉しい。ブレイキング・バッドの「トッド」がついにここまで来たかという感じ。受賞の行方はトロイ・コッツァーとコディ・スミット=マクフィーの一騎打ち。願望としても受賞すべき俳優としてもコディ・スミット=マクフィー推し。でも、SAGをはじめ後半戦で巻き上げたトロイ・コッツァーが受賞かな。

【助演女優賞候補】
ジェシー・バックリー(ロスト・ドーター)(☆)
アリアナ・デボーズ(ウエスト・サイド・ストーリー)(◎)
ジュディ・デンチ(ベルファスト)
キルスティン・ダンスト(パワー・オブ・ザ・ドッグ)
アーンジャニュー・エリス(ドリームプラン)

今回の演技部門で唯一固いのはこの部門。アリアナ・デボーズの一択。圧勝といってよいだろう。個人的に候補入りが嬉しかったのは「ロスト・ドーター」でのジェシー・バックリーの候補入り。今のキャラを演じたオリヴィア・コールマンと、過去を演じたジェシー・バックリー、ビジュアルは全く違うのだけど、完全に地続きで繋がっていた。候補入りならなかったけど、2人を演出したマギー・ギレンホールが監督賞に候補入りしても何らおかしくなかった。

今年のアカデミー賞は、いつものドルビーシアターに戻るとのこと。昨年はコロナによる縮小で残念だったので今年は楽しみである。難しいと思うが、濱口監督には現地に赴き、レッドカーペットを歩いてほしい。そして国際長編映画賞での受賞スピーチを大舞台で披露してほしい。










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