喝! ~since 2005~
ごく普通の日記と、旅行・登山・資格試験・家庭菜園などの個人的備忘録
 



突貫プランと言いながら、前日に宿をとったような1日目と違って、実は2日目の予定はしっかりと決まっていた。それは双葉・浪江地区の観光。これまでは放射線量が多いイメージがあって近くを通ることはあってもなかなか立ち寄りがたかったのだが、あれから13年が経とうとしているし、震災の地域を見ておきたいという想いがあって、プランに入れてみることに。最初は観光するところなんてないだろうなと思っていたが、震災の遺構や資料館などもあり、いろいろ学べる施設がオープンされていました。今回いけてよかったなと思います。



旅館では素泊まりなので朝食は付けていません。もともとはいわき湯本温泉駅近くにある喫茶店でモーニングでも食べようと思っていたけど、起きるのが遅すぎて、今から行くのか?という状況になり、昨日のパン(ナンロール)が残っていたのでそちらを食べることに。パンを買い過ぎたのがよい方に転んだということで。

(10:05 チェックアウト)


少し遅れてのチェックアウト。今日は天気こそ良いもののやたら寒いです。いや、3月の福島だから寒くて当然か。。



高速に行く前にマルトというスーパーで、飲み物やおやつを購入。CGCのコジカカードが使えるようだったので、会計の時にだしてみたらマルトで作ったものしか使えないらしい。そういうものなのね。ここでは懐かしの酪王が売っていたので、カフェオレとイチゴオレ2本ずつ購入。福島だとスーパーにも売ってるんだな。



高速にのる直前、ハワイアンリゾートが見える。本当はここに来る予定だったのだけどな。でも2時間あれば来れるし、近いうちにまた機会もあるでしょう。いわき湯本温泉もたくさん宿があるのでまた次の機会に他の旅館にも泊まってみたいと思います。



いわき湯本ICから高速に乗って北へ。やがて放射線量を表示するパネルも出てきて、原発が近づいてきたという感じがします。





今回は大熊ICで降りたけど、人は全然いません。この辺りはまだまだ避難区域になっていて戻ってこれない人も居ますが、外から来る人も全くと言っていいほどいないのですかね。いるのは警備員や工事関係者の方ばかりでした。震災から13年。まだまだ復興は道半ばなのだと思いました。



最初の目的地は小学校の震災遺構。なんとこの小学校はこれだけ海に近い中で1人も犠牲者がでなかったという奇跡の小学校とのこと。行ってみて、震災の起こった当日の時系列と一緒に場所や様子が展示されているのでわかりやすく、感情移入もしやすいと思います。ちょっと行き方が分からなかったが、看板に沿って行けば大丈夫です。



④浪江町立請戸小学校(11:50-12:45)


近くに来るとようやく自分ら以外の観光客がいらっしゃるのに気が付きました。駐車場には結構車も停まっています。海のそばで風も強いというのもあるが、今日はとても寒く感じました。小学校の姿もなんと痛ましい。これを見ているだけでも寒くなってくる気がします。



まずは資料館が受付になっていて、小学校や町の歴史を振り返ってから小学校内へ。



津波はちょうど一階の天井くらいまで到達しているので、二階に逃げていたら危なかったです。この小学校の生徒が逃げたのは、大平山だそうで小学校から見ると低い山ではありますが、海からも離れているしちゃんと避難ルートも決まっていたのでしょう。14時54分に出発しているので、地震発生後わずか10分足らずで行動できているのですね。



学校の部分は建物の中なので雨は凌げるが、ドアも窓も壊れたままになっているので、風は凌げないです。今日みたいに風が強くて寒いには十分な防寒が必要です。天井は観光客が通るルート以外は震災の影響を受けたままになっておりコードや鉄骨が垂れ下がっているところもあり迫力があります。生々しいので苦手な人は注意ですね。



全校生徒が通り抜けて外に出たルートも生々さがあります。3月11日当時もとても寒かったのですが、自分の上着を持って逃げるような余裕もなく、凍てつく寒さに耐えながら非難したという記述があります。おそらく今日の気温よりも寒い中、この先どうなるか分からない不安の中避難されたのでしょう。私もこんな天気の良い日に、上着きて寒い寒い言ってられないです。



潮の影響か金属は錆びつき、津波の影響かやたらものが積み重なっている部屋もありました。普通だったら10年ちょっとでここまでならないよな。こんなに劣化が進んでしまうのものなのか。。



こちらが大平山。「あなたにとっての太平山はどこですか?」という問いかけが印象に残ります。避難ルートマップを確認しましょう。



体育館。中には入れないが、中央には大きなくぼみが。





二階には津波がギリギリ到達していないこともあり、二階は展示室になっています。こちらには実際に津波の被害に遭った人のメッセージや教訓が展示されているので大いに勉強になります。やっぱり、どうせ「津波は来ない」が一定数いたようで、そういう方たちは流されてしまったのでしょうね。「きっと来ないけど、もし来たときはどうしよう」という仮定をもって行動することが大事ですね。



1つ目から非常にインパクトのあるところでした。浪江町に来たらここは絶対来た方がいいな。お次は原子力災害伝承館。向かう途中、福島県復興記念公園が建設される予定地を通りました。今は足場が組み立てられているだけですが、ここに2025年くらいに大きな公園ができるようですね。スケジュールを見ると2024年から本格着手されるような感じだったので、次来るときはまた違った明るい景色が見られることを期待しています。



⑤原子力災害伝承館(12:55-14:05)


小学校が現場の被害を見て学ぶならば、こちらはもう少し広い目線(原発や浪江町全体)で資料中心に学ぶ感じ。見た目もかなり大きな建物です。



まず10分くらいの動画を見て、それから資料展示の方へ進んでいきます。内容は子供には難しいところもあるので、タブレットを貸し出して、問題を解いてわかりやすく説明していれる子供向けの教材もあるみたいです。浪江町に戻ってきたいけど戻ってこれない人の気持ちがいろいろ述べられており考えさせられる内容だったと思います。



シアタールームから螺旋階段になっていて、世界の原子力発電事故から地震などの記録が途中に展示されている。2024年1月1日の能登大地震もいずれここに載ってしまうのだろうか。



地震の発生した時刻と、津波が到達した時刻に停まった時計は、震災をうけた各地で展示されていると思うが、やはりこの展示場の特徴は原発についてかなり詳しく情報が載っているところだな。第二原発の電源系統を維持したケーブルや、潜水するときのスーツなどここならではの展示が印象的だった。結局今も原発問題は何も解決していないんだな。



原発で避難せざるを得ない中、多くの家畜が犠牲になったというのもこの地域ならではの悲しい出来事ではないだろうか。死んでいる動物の写真が多く出てくるが、餓死というのがやりきれない。



放射線量の推移の展示も興味深い。考えてみると自分も千葉の我孫子に住んでいたときは、なんでこの土地だけやたら数値が高いのだろうと、洗浄作業の通知などをみて思っていたが、ここ最近は生活の中で意識することは無くなったし、今改めてみると大分数値も下がってきたことが分かる。今いる場所も0.06ならば、昔の我孫子に比べても低いし普通に生活するのも確かに問題ないのだろうな。



しまった、展示をじっくり見ていたら、楽しみにしていた語り部の話に間に合わなかった。定員になったら締め切られてしまうので、聞きたい人は早めに場所を取った方が良いと思います。





展望室からの浪江町の眺め。非常に見晴らしがよいのは津波で家が流されてしまったことと、やはり改めてここに住もうという人が少ないので復興が進まないというのが原因なんだろうな。ここ浪江だけでなく、震災の被害をうけた土地全体がそうなのだと思うが、、人も減少しているしやはり何か特別な手を打たない限り、元のように人が集まるのは難しいんだろうな。



お昼を隣の食堂で食べようと思っていたが営業時間が14時までだったらしい。仕方ないので、この後行く予定だった道の駅なみえで食べてこようかな。


⑥道の駅 なみえ(14:25-15:25)


実は昼食はこっちで食べても良いと思っていた。ここにはなみえ焼きそばというご当地グルメがあって、太麺で味が濃い目の焼きそばがなかなかおいしかったです。





自分はメインはとんかつにしたんですがね。2日連続での揚げ物。福島のいわきやなみえといったら海の近くだし海鮮系もよいのだけど、揚げ物→パン→とんかつとまさかのノー海鮮になってしまった!



陽菜はラッキーのモモラテというのを飲んでいたが。ここ浪江はポケモン公園があって、ポケモンとのコラボもやっているみたいだ。父母が来たら喜びそうだ。ちなみにラッキーのコースターがもらえるらしかったのだが、在庫切れなのかモモラテを頼んでももらえなかったという。。

双葉町は避難区域ということもあり人気がほとんどなかったが、この道の駅なみえはすごい人の数だったなぁ。14時にも関わらず食堂も人でいっぱいだったし。まずはこういった人が集まるところを活かして周辺にも人を増やして行ってほしいなと思います。今回はあまりお金は使えなかったけど、次は宿泊もしてみたいです。



りっくんが黒糖まんじゅうを20個くらいかったのと、ENEOSでガソリンを入れて帰路へ。



双葉駅付近のICから乗ろうと思ったけど、見事に場所を間違えて双葉駅の集合住宅に迷い込んでしまった。こういう仮設住宅での生活もまだまだ続くのでしょうかね。

(16:30 湯の岳PAで休憩)


帰りはすごく眠くなってしまい、途中で妻に運転を変わったもらって帰宅。湯の岳PAで交代したということはほとんど妻に任せてしまったということか。あまり遅くならずに帰ってこれたし、温泉宿にも泊まれたし、浪江双葉観光は予想以上に良かったし、何より一日目にNintendoSwitchを無料で当てられたあたり、突貫にしては非常にいい旅行になった気がする。近場ならばあまり細かい予定を決めずにフラッといって帰ってくるのもありかもしれないなと思ったのだった。

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■今回の観光地ベスト3
1.浪江町立請戸小学校
2.原子力災害伝承館
3.いわき湯本温泉 斉菊



■グルメ賞ベスト3
1.1日目夕食 天宝
2.道の駅 なみえの 浪江やきそば・とんかつ
3.酪王イチゴオレ


天宝は名店だった。なみえ焼きそばもB級グルメとしてとてもおいしかった。海鮮が食べられないのは残念だったが、、また次の機会に。


■残念だったで賞
観光地という観点ではないけど、天気は比較的恵まれなかった(とにかく寒かった)

■旅の忘れ物
・ハワイアンリゾート
・(完成したら)福島復興記念公園
・あんこう鍋

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