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預言者伝【番外編15】

2016年01月08日 | 預言者伝関連

彼(アッラーの祝福と平安あれ)の寛大さと忍耐強さ:

アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は全被造物のトップであり、性格の素晴らしさと精神の高貴さと謙遜における教師でした。至高なるアッラーは次のように仰せです:「また、まことにおまえは偉大な徳性の上にある。」(筆章4節)彼(アッラーの祝福と平安あれ)もおっしゃいました:《主はわたしを躾け給うたが、その躾け具合は最良である。》また教友ジャービル様(アッラーの御満悦あれ)によると預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)はおっしゃいました:《まことにアッラーはわたしを良き徳性を完成させ、良き行為の完了のために派遣し給うた。》またアーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)は彼(アッラーの祝福と平安あれ)の性格について問われて言いました:《彼の性格はクルアーンでした。》(ムスリム)

また彼は、赦しと強い忍耐と寛大な心と我慢強さをお持ちでした。そこに賢い者たちの賢さも、詩人たちの空想も届きません。疑いの余地のない伝達経路がなければ、人々は彼(アッラーの祝福と平安あれ)を受け入れることはなかったでしょうが、実際は繋がった正しい伝達経路で、公正な人から公正な人に伝えられ、それが重なり、膨大な数で伝承されたことによって、信頼できる歴史よりもより確定した情報が元になっているのです。私たちには、このような形で伝承された一部のみで十分です。

彼(アッラーの祝福と平安あれ)の一番大きな敵に対する寛大さ・心の広さ・誠心的行為の一つを見てみましょう。かつてアブドゥッラー・イブン・ウバイという当時の偽信仰者のトップが死んだために墓穴に入れられた時のことです。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は人に命じて彼をそこから一旦出し、遺体をそのお膝の上に置かれ、彼の唾を遺体にかけ、ご自身の上着を遺体にかけられました。

教友アナス様(アッラーの御満悦あれ)は言いました:私はアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)と歩いていました。彼(アッラーの祝福と平安あれ)はザラザラしたナジュラーンの服を着ていらっしゃいました。ある田舎者が現れて、彼(アッラーの祝福と平安あれ)の服を激しく引っ張りました。私は預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)の首筋が男が服を激しく引っ張ったために跡がついてしまったのを見ました。男が言いました:ムハンマド!おまえが持っているアッラーのお金からいくらばかりか恵んでくれ!私が彼(アッラーの祝福と平安あれ)の方へ振り向くむと、彼(アッラーの祝福と平安あれ)はお笑いになり、田舎者に恵ものを与えるよう命じました。(アル=ブハーリー) 

ザイド・イブン・サアナ様(アッラーの御満悦あれ)がイスラームに帰依する前のお話です。彼が預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)のところに来て、借金返済を求めました。その際、彼(アッラーの祝福と平安あれ)の肩から衣服をグッと引っ張り、粗野な態度で言いました:本当におまえたちアブドゥルムッタリブ一族は返済を怠る者たちだな。それを聞いていたウマル様(アッラーの御満悦あれ)が彼を叱りつけ、厳しく言い寄りました。このようなやりとりを預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は微笑みながらご覧になっていました。そしておっしゃいました:わたしと彼はこれ(ウマル様の怒り)ではないことをおまえよりも必要としているのだよ、ウマル!おまえはわたしに良い借金清算を命じ、彼には良い告訴を行うよう命じなさい。そして続けておっしゃいました:期限は3日残っている。彼(アッラーの祝福と平安あれ)はウマルに借金返済を命じ、その上に、ウマル様がザイド様を驚かせたお詫びとして20サーア(分の食料等)を追加するよう命じました。そしてこれがザイド様がイスラームに帰依するきっかけになりました。

教友アナス様(アッラーの御満悦あれ)は言いました:マッカの武装した80人の男がアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)を目指してタヌイーム山から降りてきました。彼らは預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)の不意を狙っていました。しかし彼(アッラーの祝福と平安あれ)は彼らを捕虜にし、生かしておきました。

 

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