退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「演歌と歌謡曲」について

2014-06-26 02:26:00 | Weblog
『快晴。日差しが熱い。

本は読んだものの今ひとつ。

今のところ2冊が「ハズレ」で何とも情けない。
もう少しじっくり選ぶべきか。』と書いて昨日は寝る。

輪島裕介「作られた『日本の心』神話 『演歌』をめぐる戦後大衆音楽史」を読む。

「演歌」はそもそも明治に始まり
「芸能と政治をまたぐ形で、少なくとも政治的な意匠を取り入れた新風俗」だったよう。

ただし従来流通していた添田唖蝉坊・知道親子による「歴史」は正しくないと。
「演歌の起源」が「自由民権運動」にあるというのは違うらしい。

「演歌」という言葉が「リバイバル」するのは60年代(昭和四十年代)後半。
「日本の心」と結びついたのはその頃だと。

また当時の「進歩主義」に対する「土着性の擁護」として
竹中労が美空ひばりを採り上げ五木寛之が小説「艶歌」を発表し多大な影響を与えたとも。

いずれもそこそこ知ってはいたので「ふむふむ」という感じ。
ただしもっと「曲」そのものの分析を期待していたのでいささか残念。

興味のある向きには小林信彦の著作、橋本治「恋の花詞集」、金子修介「失われた歌謡曲」、
舌津智之「どうにもとまらない歌謡曲」、近田春夫「気分は歌謡曲」などがおすすめ。

個人的には作曲家宮川泰が気になっていて
ザ・ピーナッツ「恋のバカンス」(’63)「ウナセラディ東京」(’64)「恋のフーガ」(’67)が好き。

「宇宙戦艦ヤマト」(’74)も宮川作品。
たしか彼はクレイジー・キャッツとも関係があった(「アッと驚く為五郎」はこの人)。

園まりの「逢いたくて逢いたくて」も素敵。
サザンの原坊がカバーしていたか。

西野カナとは違った「大人の魅力」をたっぷりとどうぞ。
コメント
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