かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

腹のさぐり合い

2006年06月14日 18時55分22秒 | 一般
今日の午前中はずっと採点をしていた。周りと比べると丁寧すぎるのか、私は時間が余計にかかっているように思える。期日までに終わらさなければならず、とりあえず勉強はしばし後回しにせざるを得ない。
午後は診断学実習なのでさすがに行かなければならなかった。きょうは腹部の2回目ということで、内科の診断学実習になった。やったことは腹部エコーの練習と内視鏡の練習の2つである。まず腹部エコーなのだが、肝臓や胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓などを発見したときはかなり感動した。角度を少し変えるだけで見え方も全然違う。大動脈の拍動している様子も捉えることができた。ここが門脈でここが脾静脈といわれても、そうなんですか、で終わってしまうのが不勉強のかなしさである。被験者にもなってみたが、まずゼリーを垂らされたときの感覚が何ともいえず気持ち悪かった。そして、くすぐったかった。特に脾臓を見ようとしたときなどとてもくすぐったかった。
次に場所を移動して内視鏡の練習。模型を使っての実習だった。さすがに実際の人体だと事故が避けられないからである。口から十二指腸乳頭のあたりまでを見るほうはわりと楽に進めることができたのだが、問題は大腸のほうで進むべき方向が全然見えず、しかもS字に曲がっているせいで進めようとしてもうまく進まない。結局下行結腸に入れることはできなかった。まさに職人芸である。