かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

パニック値の対応

2010年07月31日 20時19分44秒 | 医者仕事
昨日のことだが、血液検査室から電話がかかってきた。出した凝固の検体が、凝固機能が測定できないと言う。しかし、そんなにひどい出血傾向もなくどういうことなのか首を傾げていたが、患者さんのところに行って一目見るなり答がわかった。つまり、ヘパリンの入った点滴が入っている静脈のより中枢側で採血をしたようである。それならば納得がいく。
それを確かめるため、今日自分であらためて反対側の腕から採血をしてみた。すると、何も問題はなかった。むしろヘパリンの効きが甘い印象で、ヘパリンを増やしたほうがいいのかもしれないというくらいの値であった。
ということで、パニック値が出たときにまず検査がきちんと行われたかを確かめなさいといういい教訓であった。

夜の発熱

2010年07月30日 23時22分56秒 | 医者仕事
これは悪魔の呼び出し状である。夜の発熱ほどタチの悪いものはない。即刻ベッドサイドに行って、採血とレントゲンと各種培養をとり、抗生剤をempiricに始めるというのが鉄則だが、なかにはもちろんそうはいかなかったり、いくのに躊躇してしまう時間帯では思いきるのはなかなか難しい。
それはさておき、熱が出てしまいどこかの感染症かははっきりとしない。最初に知らせを聞いたときは寝耳に水で、あまり起こらないだろうと思っていた中での予備だったのでなおのことびっくりである。
何とか処置を済ませて帰ってきたら2時になっていた。時間があっという間に進むに違いない。

入院連発

2010年07月29日 23時04分49秒 | 医者仕事
明日がカテーテル検査日の関係上、検査入院が集中する傾向にあるのが木曜日だが、今日は当方に2人入った。そして、他にも緊急入院が1人。とはいっても、見たところどうもいわゆる風邪のような雰囲気なので、とりあえず点滴で補液して様子見である。
明日のカテーテル検査には当然同意書の取得が必要になるが、明日は入院中の1人も加えて合計3人。それだけでもかなり時間がかかる上にその後で心エコーもあったのでさらに話が面倒になった。
というわけで、仕事に追われて気がつけば9時をとうに過ぎていた。

超音波を聞ける日

2010年07月28日 23時49分46秒 | 医者仕事
今日は一斉に超音波検査をやることになってしまい、一日に4人も一気にやることになった。心臓の超音波検査は対象が小さいだけに少しずれただけでも全然見える絵が違ってしまう。出すべき絵というのは決まっていて、あとはそれをいかに上手く短時間に出せるかが技量なのだが、いかんせん初心者に毛が生えたような身ではなかなか難しい。
それがなかなかの問題である。超音波検査は侵襲がないというのが最大の利点で、そのため必要とあらば躊躇なくできるというのは長所である。マスターできたらうれしいものである。

こちらが冷や汗

2010年07月27日 21時12分35秒 | 医者仕事
久々に冷や汗をかいた。処方のミスなどではなく、循環器内科で受け持ち患者が胸部の不快感を訴えれば誰でも冷や汗とはいわないまでも何かしらの反応はあるだろう。ことによってはおちおち考えている時間もないので、ここからは半分気分は救急医になる。すぐにバイタルを確認し心電図をとり採血をして検査に回す。さいわい心電図に変化は見られない様子で、少し時間が経ってから再検してもらうことにした。採血の結果をやきもきしながら待って、それも大きな変化はない。
しかし、症状は変わっていない。となると何をするか。
明白な答があればスムーズに動くのだが、そこまで行き着かず、かといって何もしないわけにも行かず。結局ややあがり気味の血圧を下げることでまとまったが、なかなかこういうときに思いつけず悔しい思いをした。傍目八目とでもいうか、いざ自分が絡んでいるとなかなか見えるものも見えないようである。

病棟で1人

2010年07月26日 21時01分19秒 | 医者仕事
これは緊張するシチュエーションである。というのは、上が休暇をとってでかけてしまったからで、明日も基本的に病棟で一人でいるということになるのである。回り始めてまだ1週間も経っていないのだが、落ち着いているとはいえ緊張せざるを得ない。
幸いというか、何も目立ったことは起こらなかったが、終わって帰ってきたら疲れが出てきた。張りつめていたものがなくなるとやはりそういうもののようである。

隙あらば

2010年07月25日 17時56分34秒 | 一般
病棟に行ってきて、何もなかった様子なのでそのまま帰ってきた。見回り程度の仕事でも、何らかの異常をすくい上げられるかどうかというしごとなのでそれはそれでいい。が、問題はその後で、休日なのだから充実したものを求めようとするのだが、実態はというと充実とは程遠く、時間があると眠ってしまうのである。これは再三再四言っていることだが、どういうわけかそうなのである。
睡魔に抗えずに時間が経ち、残されているのは後悔とちょっとした動悸である。目を覚ますタイミングによっては覚醒と睡眠の間のようなおかしな状況になることも多々あり、こうなると始末が悪いのはいつもの通り。
頭を抱えてまた時間は過ぎていく。

休日の仕事

2010年07月24日 22時20分08秒 | 医者仕事
当直制ではないので、休日も診に行かなくてはいけないのだが、幸いなことに落ち着いた様子だった。土日に電話がかかってこないようにするには処方と注射を週明けまできちんと出しておくことと、指示を明快にしておくことが最大のコツである。ところが言うは易し、これがなかなか難しい。なので、行ったときには何度もチェックしておくことも大事。
あとは帰るだけだが、ミンミンゼミが鳴いていて何となく仕事する意欲が削がれたような気になった。医者になって2度目の夏。思えば去年の夏は麻酔科で休日出勤はなかったのだから、何となく違和感を覚えるのはそれでであろう。

カテーテル検査の余波

2010年07月23日 22時56分18秒 | 医者仕事
今日は金曜日。いつものことながら温度板をチェックして、それから処方を変えたり点滴を調節したり。時間があったので先に採血をやってしまおうと思い、採血をしてみるとこれがなかなか大変。
いくつかの検査をして、情報がいくつかわかり、その後にどうするかというのは頭をいつも悩ませることである。脳梗塞がわかったとして、あとは何をどこまでいくのかという問題もあれば今後をどうするかという問題もある。
午後に受け持ちのカテーテル検査があり、アンギオ室に移動してそれを見守る。穿刺部をしっかりと圧迫止血して終わりになるのだが、その後で少しトラブル。圧迫した部位から内出血がおこり、今日は圧迫解除をしないことになった。明日は朝にそれをやる予定である。
カンファが始めてあり、心電図について細かく言わなければならずあらかじめ打ち合わせておかなかったのは少々失敗であった。
なんだかんだで事務作業が終わったのは9時過ぎになった。まずまずのところだろうか。

あたふたした時間帯

2010年07月22日 21時40分30秒 | 医者仕事
今日も朝から刺しものに苦労していた。結局散々粘った挙げ句に助けを求め、それでもだめでついにCVになった。神経内科でもやっていたのだが、CVというのはやはり何となく特別な手技のような気がしてどことなく気後れしてしまう。清潔操作でちょっとやることが大がかりなだけで、基本は何も変わらないのであるがそれでもやはり緊張する。それは昼前頃の話であって、今日はそれだけでは終わらなかった。
本来は回診があるはずだったのだがそれはなくなり、今日はイベントのない日になった。それでもやることはいくつもあって、なかなかじっくりと全体を見渡す時間はなかった。たまたま病棟の師長さんに余り物のスイカの一切れをもらって食べたことがちょっとした休みになったくらいである。
夜になってもやることは次から次へと出てきて、ようやく終わった。
今夜はバックアップなので、もし何かあれば呼ばれてしまう。何もないことを祈る。