かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

臨床実習ファイナル

2008年11月14日 17時59分40秒 | 臨床実習
今日で皮膚科の最終日。そして、5年の春から続いた臨床実習も今日で終止符を打つことになるわけである。ということで、最後を締めくくろうと気合いを入れていったのならばよかったが、現実はそれとは正反対のかなりだらだらとした実習になった。おそらく、去年と今年が同じ班であればだいぶ違ったであろう。しかし、去年の班は解体されてかつての戦友もとい班員はバラバラに配置されてしまった。今の班には奇妙な安心感がある。おそらく、私が去年の班で与えていたのとほぼ同じようなものであろう。
ということで、ゆうゆうと昼から病棟に行った。最後に症例レポートに必要な記述はないかどうかを調べるためだったが、結論から言えばほとんど何もなかった。カルテを読んでも特に新しいことはなかった。なので、2時間ほど病棟で時間をつぶすくらいしかすることはなかった。最後に担当の患者さんに挨拶に行き、外来大診察室で実習のまとめ。レポートを出して、担当の患者さんについて話すだけのことで、30分ほどで終わった。これで終わり。劇的なこともなく、ただ終わったというのが適切な表現であろう。
別段感動はない。むしろ、去年の12月の最後の実習が終わったときの方が感動的だったように思えた。
というわけで、医学部生活の最後の2年間のメインイベントである臨床実習は終わった。とともに、今使っている白衣も役目を終えたのである。

がんばりきれず・・・

2008年11月13日 18時33分50秒 | 臨床実習
出かけようと思った朝のひとときのこと。とても眠くなってきた。今日の午前中の予定を見てみると、手術見学となっている。手術室まで出向いて着替えて手術を見るというのはあまり気の進むところではない。とうとう甘い誘惑に負けてしまった。そのまま一眠りしてしまい、10時過ぎになった。午前中はあきらめて、レポートをまとめることにした。皮膚科のレポートは課題レポートと症例レポートの2つだが、課題レポートの課題は全員同じというよくわからないことになっている。症例レポートは1枚におさえなければならないのだが、これはかえって難しい。結局削りきれずに余白を少なくして文字を小さくするという姑息な手を用いてようやくおさめることができた。
昼過ぎにでかけて、午後のクルズスだけ聞きにいった。今日のクルズスは帯状疱疹と乾癬について。ざっと1時間ほどで終わった。
その後、今度はバイトを片づけようと考えて、すぐに帰ることにした。一番後に来て真っ先に帰るのはなんだか悪い気がするが、あまり気にするほどのことでもあるまい。

変わった回診

2008年11月12日 18時51分03秒 | 臨床実習
今日は教授回診から始まった。回診というのも久しぶりである。皮膚科の場合はまずさきに回り、そのあとでカンファという形をとる。そのため、何の患者さんなのかがよくわからないということでもあった。回った後のカンファがなかなか辛かった。皮膚科とは違うところで盛り上がっていたりしてなかなか先に進まない。病棟は暖かいのでついつい眠くなってくる。結局珍しいことに時間割通りに昼頃になってようやく終わった。ちなみに、教授は姿を見せなかった。昨日といい、我が班の前に教授は姿を現したくないのだろうか?
午後はしばらく病棟実習ということで、もらったサマリーを見つつ病棟の実習室でぶらぶら。本を見てみたりうとうとしてみたりと、無駄な時間であった。3時からクルズスで外来に移動。今日のクルズスはレーザー治療についてで、話も短くレーザー機器を動かしているのも見た。こういうクルズスなら文句はない。
クルズスが終わった後で帰ろうとしたら雨がぱらついていた。そこで、この寒い中しかたなく雨の中を帰ったのであった。レポートも何とか目鼻がつきそうである。

話を聞く

2008年11月11日 21時40分46秒 | 臨床実習
今日も外来から始まった。今日は初診患者が多かったようで、我々学生も予診をとることになった。予診といっても現病歴を最初から聞かせてもらう程度で、それほど時間はかからなかった。こういうところで話を聞くのはかなり久しぶりで、聞くべき事項や鑑別を頭に浮かべながらというのはけっこう難しい。多少広がりのある話を聞くことができたかと思うが、ご協力には感謝するよりほかにはない。
11時過ぎに午前の実習が終わり、少し長めの昼休みになった。
午後は1時から教授のクルズスということだったのだが、教授がどこかに行ってしまったらしく、急遽別の先生のクルズスになった。アトピー性皮膚炎の話のほかには卒業試験の話も出た。皮膚科は学生にとても優しい科のようだ。
クルズスが終わった後は寒いこともあってすぐに帰ることにした。今日も寒かった。

最後の実習

2008年11月10日 16時25分41秒 | 臨床実習
今週で5年生の春から48週にも及んだ臨床実習も終わりである。最後の科になったのは皮膚科。2週間の休みの後の実習ということで、これまでのマイペースな時間の流れから転換を迫られることになる。
久々に病院に行き、白衣を着て外来大診察室に向かう。オリエンテーションは大したことはなく、渡されたものもシラバスに載っているのと同じものだった。午前中はまず外来実習から始まる。初診患者に予診をとるという話だったが、今日は初診がほとんどおらず、見学しているだけになった。昼前に病棟に行って、受け持ちが決まり、挨拶がてら話をしにいった。検査目的の入院とあって元気そうな方で、野球のことで話が盛り上がった。
午後はクルズスで、発疹の見方という話だったが、これが眠かった。話を座ってじっと聞くのも久々で、だいぶ耐性が落ちていたと見える。残りの時間は病棟実習となっていたので、これで今日は終わったも同然。
今日は実に寒かった。セーターを着たくなった。

口腔外科か形成外科か?

2008年10月23日 18時56分29秒 | 臨床実習
今日の午前中はあまり気乗りがしなかったので欠席。午後から出ることにした。今日が最終日で、教授による総括のはずが学会でいないために代講ということになった。レポートは内容を十分消化しきれずにA4で一枚におさまった。枚数の指定はなかったのでこのほうが読みやすくていいだろう。もっとも、「字が書いてあって名前が書いてあればいい」というくらいなので、どれほど中身を見るかは疑問であるが・・・
総括ということだったが、ところどころ口腔の外へと話が脱線した。だから「口腔外」科なのか、というのではシャレにもなりはしない。見せられたスライドは形成外科の教授が見せたスライドと似たような傾向のものだった。口腔外科の教授は形成の方面の人らしいのでそれももっともかもしれない。
たまたま、代講の先生がレポート担当ということだったので、そのまま手渡しで提出できた。教授室まで行かなければならないかと思っていたので、思わぬ得であった。教授から話を聞けなかったことと相殺になるだろうか。
これからしばらく休みである。落ち着いて勉強でもしようか。

恐るべき歯周病

2008年10月22日 17時46分15秒 | 臨床実習
今日の午前中は手術見学。ということになっているが、私は家にいて全然関係ない科目の教科書を読んでいた。某有名英語教科書の翻訳なのだが、どうも訳文のこなれが甘く読みにくい箇所がちらほら。自分ならこう書くのにということがしょっちゅうで読みづらい。翻訳には日本語力も大事だということがよくわかる。
午後はクルズスに行こうと思って大学に行った。途中で班のメンバーとすれ違い、彼らは手術に行くといっていたので、残りはクルズスに行くのだと思って外来までいってみると、見事に誰もいない。去年の班だとこういうことはよくあったのだが、今年はそういうことは考えにくい班なので少しだけ驚いた。
結局マンツーマンのクルズスは開始5分ほどで終わりになったのだが、顎の動きを見るというのは面白かった。自然に動かしているように見えても、センサーをつけて動きをとりだしてみると意外と引っかかったりしているようである。
今日の午後は2本立てで、もう1つは補綴についてのクルズス。要するに欠けた歯の機能をどのように補うかという話だが、金(かね)の話がよく出てきた。つまり、値がそれなりにはるわけで、いいものは高いということである。さらに言えば、総入れ歯にするにしても値段によって出来が全然違い、高いものだと金(きん)を使うのだとか。味が違うらしい。金の味。想像もつかぬ。
だが、このようなものお世話にならないにこしたことはない。歯周病が原因というケースも多く、そして有病率が恐ろしいほど高い。だから恐ろしいのである。

学会シーズン?

2008年10月20日 20時29分58秒 | 臨床実習
先週に引き続き今週も学会とバッティングし、今週の口腔外科の実習もまた時間割に穴が空く展開になった。もともと4日間しかないので、さらにないようが減ってもどんなものかと思う。
口腔外科は大学病院のなかでも歯科医師の多いところで、医師は教授だけだとか。その教授も学会でいないらしく、今週はまたしても実習としては大外れである。
今日も午後の後半がなくなり、午後は1時間ほどで終わってしまった。そして、さらに問題なのは居場所がないこと。昼休みはなぜか口腔外科のカンファレンス室は閉じられてしまう。
追い打ちをかけるようにこんな一言。「レポートさえだしてあれば、実習はとくに出席しなくてもいいから。」ということは・・・

教授はご出張

2008年10月16日 18時10分07秒 | 臨床実習
今日は朝8時から抄読会という名前の教授クルズス。さらにいえば、教授の過去の手術のお披露目であった。抄読会自体は30分くらいで終わって残り1時間がそれであった。どちらが主体であるかは言わずとも明らかであろう。ただ、内容は素晴らしいものであった。あれを見れば確かに「匠」と言っても差し支えないだろう。技術だけでなく、膨大な解剖学の知識も必要であることはもちろんのこと、さらには優れた発想も求められる。医学と言うよりも医術といったほうがふさわしい。
今日のdutyはこれまで。つまり、9時半で終了。
というのも、教授は明日から学会で忙しく、今日の外来はもちろんなし。そして、明日の手術もなし。つまり、実習自体もこれでおしまいなのであった。
ちゃんと昨日のうちにレポートを書きあげておいたので、形成外科医局に行って出席表とレポートを提出してしまえば、それで終わりであった。
昼を食べて、帰ってきたのが1時過ぎ。こうして落ち着かない時間を1時間ほど過ごすことになったのである。

形成外科のすごさ

2008年10月15日 20時56分22秒 | 臨床実習
レポートのための調べものをしていたら、巷の美容整形クリニックがうじゃうじゃヒットして若干食傷気味であったが、今日は偶然とはいっても実にそれらしいところを見ることができて、多少形成外科を見直してしまった。
今日は手術日で、教授の手術を見学のはずだったのだが、どういうわけかキャンセルになったらしく、教授の手術はなかった。どうも今週はそういう定めらしい。
おまけに、今日の定時手術は美容手術で見たかった再建手術ではなかった。奇形を治すあたりは形成外科ならではといえるだろうが、他の手術は美容そのものといった感じだった。
ところが、たまたま切断された指をつなぐ手術が緊急で入って、少しだけ見ることができたのだがこれは壮絶なものだった。マイクロサージェーリーで腱や血管や神経を丹念につないでいくのだが、用いる糸の細さもすごいものでまさに職人芸。ある意味形成外科の真骨頂ともいえるように思われた。今もきっと続いているだろうが、あれをできる人たちというのはすごい。