国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

香港ドルとペルシャ湾岸諸国、ドルとのペッグ制見直し? ドル暴落・国際金融資本敗北の始まり?

2007年01月12日 | イスラエル・ユダヤ・国際金融資本
●東欧を制するものはハートランドを制し、 ハートランドを制するものは世界島を制し、 世界島を制するものは世界を制す (ハルフォード・マッキンダー、1919年) 【私のコメント】  膨大な経常赤字を垂れ流す米国のドルが暴落していないのは、膨大な貿易黒字を有する中国・香港とペルシャ湾岸諸国が通貨をドルとの固定相場にしている事にある。この二つの地域が事実上固定相場を止めてドルに対する切り上げを容認する動きを見せ始めたことで、ドル暴落は避けられなくなりつつある。  田中宇の言うとおり、国際金融資本に通貨ドルを支配されてきた米国がその支配から脱却するためにわざとドルを暴落させようとしているのだろうか?  長沼真一郎氏の言葉を借りれば、無形化世界での仮想的なハートランドは十六世紀に成立した近代世界システム=資本主義経済であり、十六世紀以降国際金融資本によって支配され続けている。そのハートランドで東欧に相当する地域は中国・香港とペルシャ湾岸諸国の通貨のドルとの固定相場制である。米国から東側にあるペルシャ湾岸諸国との間、米国から西側にある中国・香港との間に二つの仮想的な「東欧」が存在しており、この二カ所が国際金融資本と反国際金融資本勢力の間の激戦の舞台なのだ。国際金融資本は今、この二つの「東欧」で決定的な敗北を迎えようとしている。 . . . 本文を読む
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