東京は20世紀には大企業の本社が集中し、膨大な数の文系事務営業職が雇用されていたがその雇用が激減しつつある。更に、石原都知事が言う様に今後日本は首都機能が京阪神や名古屋に部分移転し、東京の中枢機能はその分減少する。東京が致命的なのは、大学教育の平均レベルが低いことである。東京では国立大学の規模が相対的に小さく、早慶やMARCHなどの私大文系学部の定員が圧倒的に大きい。これらの大学は多様な学生を集めて交流させてコミュニケーション能力を磨くことを第一としており、学問や研究は軽視してきた。早慶では理系学部の定員は小さく、文系学部では入試に数学が全員必須の学部は皆無であり、入学者の理数系の学力は極端にばらつきが大きい。附属高校の多くは大学に全員進学可能で、極端に学力の低い者も存在する。予備校の様な少人数の学力別クラス編成を行い学力にあった授業を行うのはマスプロ教育のコストの低さで勝負してきた私大文系学部には無理だ。これでは、文系学部の入学者に理系の学問を副専攻として学ばせることは学部レベルでは全く不可能である。今後名古屋や関西が首都圏の一部になれば、教育レベルの低い早慶文系の卒業生は基礎学力の点では近いレベルにある阪大・神戸大・名古屋大の文系卒業生に歯が立たなくなるだろう。早慶やMARCHといった首都圏のマンモス私大は20世紀後半の東京の膨大な文系事務営業職の需要に特化して繁栄してきた。その需要が激減する以上、これらの大学が下位大学に転落するのは火を見るより明らかである。一流大学として生き残るには、需要が減少しない理系学部中心の大学に変身し、大学の定員を減らして少数精鋭主義となり、入学希望者全員に数学や理科を含む多科目の入試を必須にし、附属高校の成績下位半分程度の入学を拒否するしかない。しかし、現状では早稲田実業や慶応の二番目の附属小学校にみる様に、小学校を含めた附属学校の設立が相次いでおり、金とコネさえあれば学力が極端に低くても大学に入学できる事実上の裏口が拡大している。小学校入学時に学力での選抜は不可能であるからだ。そのような低学力の学生が増加する以上これらの私大は今後もどんどん教育水準を引き下げざるを得ない。 . . . 本文を読む
米国の最大の仮想敵国は近日中に米国を国内総生産で追い抜くことが確実視される中国である。この中国を封じ込めるためには、米国は北朝鮮と手を結びかねない。しかし、それは北朝鮮を最大の仮想敵国とする韓国の国益に反する。米韓同盟が中国の台頭で揺らいでいるのだ。更に、米国が経済的に衰退しており近い未来に韓国から撤退する可能性が高いことも重要である。このような認識の元に、韓国政府は宗主国を米国から中国に変更することを決定したのではないかと思われる。韓国主要紙や主要保守系政治家が揃って日韓軍事協定に反対の意思を表明したこと、「自衛隊で北を抑止」との論文を過去に書いた青瓦台企画官の辞意表明はその表れであろう。日韓軍事協定は米国が米軍撤退後に韓国に影響力を行使するためのシステムであり、日本政府は本音では絶対反対であるからだ。思い起こせば1910年の日韓併合は日本近代外交の最大の失敗であった。韓国人から頼まれたとはいえ、韓国を大陸の超大国から防衛するためになぜ有為な日本人の若者が死ななければならないのか?しかも、現在の韓国は日本に併合して貰った恩を忘れ、被害者として日本を罵倒し続けている。こんな国に自衛隊を送り込むなど狂気の沙汰である。中国政府は恐らく鈴置記者の言うとおりに「米国に代わって韓国を北朝鮮から保護します」と韓国を説得していることだろう。しかし、この言葉は韓国政府を騙すためのものであると考える。シナ大陸では各時代の最も繁栄する民族が全土を統一し大帝国を建設してきた。現在のシナ大陸では明らかに韓国の方が中国より繁栄しており、中国にとって韓国は経済的に最大の仮想敵国である。米軍の支援で強化された韓国軍はかなり強力と思われ、軍事的にも敵対関係にある。しかも韓国人は中国人に優越感を持ち、進出先の中国で中国人を蔑視している。長年韓国を属国視してきた中国人にこれが面白いはずが無い。民族感情の面でも敵対関係にあるのだ。中国人にとって望ましい韓国とは、中国より貧しく中国に従順で中国に逆らわない国であり、それは北朝鮮そのものである。従って韓国が中国の属国になれば、北朝鮮に併合される以外の選択肢はあり得ないのだ。 . . . 本文を読む
日本と中国は先進国と中進国、海洋国家と大陸国家という国の性格の違いがあり相互補完関係にある。日中友好の利益は非常に大きい。しかし、それ故に日中友好による両国の発展を米国は強く危惧しているのだ。鳩山首相が以前述べたようにもし日本が中国との東アジア共同体樹立による友好関係の深化を望むならば、かつてダレス国務長官が「沖縄を返還しないぞ」と日本を恫喝した様に、地震兵器を使った阪神大震災や東日本大震災の再来やミサイル等による民間機撃墜で日航123便事故の再来が起きるであろう。だからこそ、日本は米国の国家テロを回避するために表向きは米国の日中戦争扇動路線に従ったふりをして尖閣国有化などの強硬手段を執っているのだと思われる。中国側の強硬姿勢も2010年の尖閣紛争や最近の南シナ海紛争と同様に日本との共謀だろう。明治維新の時も国際金融資本は英国が薩長=明治天皇側、フランスが幕府側を応援して日本を内戦に陥らせ武器販売で大儲けするとともに日本を弱体化させ植民地にすることを狙っていた。日本はその戦略に従いつつも江戸城での決戦直前に幕府の開城で戦争を回避して危機を逃れた。今回もこの戦術を踏襲して、日中戦争直前で劇的に和解し、日中両国で韓国を攻撃して血祭りに上げるのが良いだろう。「日本が南京を解放」という教育家のつぶやきや日中印の海軍の協力はこの和解の伏線であろうと思われる。北方領土問題でロシアが強硬路線であることも、米国の日本孤立戦略に表向きは逆らわないという戦術と思われる。元外交官の孫崎享氏は著書で「ジャパンハンドラーのジョセフ・ナイが『東アジア共同体で米国が外されていると感じたならば恐らく報復に出ると思います。それは日中両国に高くつきますよ』」と直接恫喝していることを指摘している。また、北方領土問題では在日英国大使館や米国のジョージ・ケナンが日ソ間の領土紛争を作り出して両国を対立させることを1940年代後半に提案していたことに触れている。まさに米英両国は鬼畜の犯罪国家である。このような犯罪国家と渡り合って日本の国益を守り抜いてきた官僚達に私は深い敬意を表する。 . . . 本文を読む