国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

靖国神社の徳川康久宮司が「明治維新という過ち」と発言、靖国神社=官軍の正義を否定

2016年06月24日 | 21世紀の日本の進むべき進路
私が最近注目しているのは、明治維新=正義の革命という従来の日本の歴史観の見直しが最近急速に進んでいることである。靖国神社の徳川宮司が「明治維新という過ち」と発言しているのだ。更に、官軍の戦死者を弔う為に建設された靖国神社の宮司を朝敵の徳川将軍の子孫が務めるというこの人事は驚くべきことだ。そもそも明治維新とは、国際金融資本が日本を乗っ取る為に天皇と徳川将軍を戦わせて内戦で弱体化させる目的で実行したものである。日本は当初は公武合体によって団結して外敵に対応しようとしたが、西洋の海軍力に正攻法で対抗するのは不可能であることを悟り、敵を欺く戦略に転じたのだ。それは敵の戦略(天皇と幕府の内戦)に引っかかって愚かな同士討ちに突入すると見せかけて、江戸城開城により大規模な戦闘を回避した。会津などでの戦闘は敵を騙す目的の演出だろう。そして、明治政府では幕府の高官が重用され、徳川一族も他の大名一族と同様に華族として国家を支え続ける。表向きは皇室と幕府が対立するが、実態は公武合体そのものである。これは、強大な敵と戦うには敵に逆らわずにその戦略や力を利用して対処するという柔道的戦略の実践である。大政奉還150周年の来年10月に京都市で開かれるサミットは、恐らくこの明治維新体制を終焉させて、京都の天皇・江戸の将軍という江戸時代体制への復古的な体制変革の兆しと思われる。 . . . 本文を読む
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