国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

陰謀論批判しすぎてチャンネル登録者が少なくなってしまった奥山真司の悲劇と、その動画を見続ける価値について

2022年12月10日 | 欧州
11/29奥山真司の「アメ通LIVE!」で、共同司会の和田さんが「陰謀論批判しすぎて、ユーチューブチャンネル登録者が少なくなってしまったので登録お願いします」と言ってるのが興味深い。奥山真司はミアシャイマーの主著「大国政治の悲劇」の翻訳者として知られる。「ミアシャイマーは陰謀論者に利用されてて悲劇」と彼らはミアシャイマーを批判しているが、防衛省系シンクタンクの上級研究員という立場上真実を語ることが出来ない奥山真司の方が悲劇的状況にある。ミアシャイマーの主張を見てリアリスト思考に目覚めた人々は、奥山真司の語る嘘を見抜き相手にしないのだ。しかし、そんな彼らの動画を私が見ているのは、奥山真司らが強制された公式見解の合間に貴重な情報をちりばめていることが多いからだ。例えば12月6日の動画では「NATOはもうがたがた」と言っている。 ルトワックのポーランド批判も興味深い。ドイツとロシアに挟まれたポーランドの元外相・元国防相・現欧州議会議員がノルドストリーム爆破の写真とともに「アメリカありがとう」とツイートするのは独露両国への宣戦布告に等しい。そんな危険なことをしているポーランドが海軍力に力を入れて陸軍力が少なくなっているのは愚かだ。ウクライナに武器を大量に供与したためにNATO諸国で軍事装備が不足しているとの報道も多いがこれも準備不足。 更に、欧州諸国はノルドストリーム2建設を含めてロシアからのエネルギー資源輸入に大きく頼ってきた。本来なら、ノルドストリーム2の建設を行うのではなくLNG施設の増強や原子力発電所の増強を行っておくべきだった。ドイツのツァイト紙のインタビューでこの点をメルケル前首相が厳しく批判されているが、言い逃れに徹しているのは奇妙だ。本気でロシアと戦って勝つつもりは全くなく、逆にわざと負けてロシア軍に解放して貰いDSを欧州から一掃することを狙っているとしか思えない。 . . . 本文を読む
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