国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

世界金融恐慌の始まり

2008年09月16日 | 経済
米国のポールソン財務長官がなぜリーマンブラザーズを破綻させたのかは謎である。ブログ「株式日記」では、「もともとリーマンブラザースは、ホリエモンに資金を提供したように、いかがわしい部分があり、ポールソンはリーマンのあくどい営業実態をよく知っていたのだろう。だから一気に潰したほうがいいと判断したのではないか?」と分析している。田中宇氏も「14日夜、ニューヨークのリーマン本社ビルからは、社員たちが次々と大きなカバンに書類を詰めて持ち出した。本社前に集まった報道陣から、立ち去る社員たちに対し、カバンの中の大量の書類は何かと質問が浴びせられたが、箝口令が引かれており、誰も答えなかった。会社側の指示で、重要書類(倒産後、法的な問題となりそうな取引の書類?)を家に持ち帰って焼却処分するのかもしれない。リーマンのような投資銀行は、当局の監督をほとんど受けていないので、証拠となる取引書類がなくなれば、不正行為があっても暴露されないまま倒産できる。」とフィナンシャルタイムズ紙の記事を参考にして述べている。ただ、私のような素人の目から見ると、投資銀行はどこもいかがわしい業務を行っており五十歩百歩ではないかと感じる。このままでは大手金融機関の連鎖破綻と大恐慌は避けられないだろう。これは私の想像だが、米国民に衝撃を与えるような大手金融機関の破綻(AIGやシティバンクなど)を起こした上で公的資金を大々的に投入するシナリオができているのではないか。そして、破綻させるべき金融機関と生き残らせるべき金融機関の線引きも既に行われているはずである。 田中宇氏の言う様にポールソン財務長官が自滅主義者であるかどうかはわからない。しかし、結果的に欧米の金融覇権体制が弱体化し、米国が普通の大国に転落し、世界が多極化していくことは確かだ。そして、それと同時に米国の没落がもたらす対米輸出減少や資源価格下落が中・印・露などの新たな極となるべき国々の経済にも大きな打撃を与え、少数民族問題なども加わってこれらの国々の政治をも混乱させる可能性が高いだろう。特に、常温核融合が将来エネルギー源として用いられるようになれば、高コストの化石燃料の輸出に依存したロシア経済は致命的打撃を受けることも考えられる。世界の多極化はスムーズには進行せず、全世界的な政治・経済の混乱の中で徐々に現れてくるのではないかと想像する。 . . . 本文を読む
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太陽黒点が約100年ぶりにゼロに。小氷期の始まりか?

2008年09月10日 | 二酸化炭素による地球温暖化という大嘘
地球は温暖化に向かっているのか寒冷化に向かっているのか、両方の情報が錯綜しており真実はわかりにくい。しかし、地球の気候を決定すると思われる太陽活動が低調化していることからは、太陽活動が弱まる→磁場が減少→宇宙線の増加→雲量の増加→地球の寒冷化というメカニズムで今後寒冷化が進む可能性が高いのではないかと思われる。以前ブログ記事で取り上げたが、寒冷化はモンスーンアジアでは季節風の低下による旱魃を、欧州やカナダなどの高緯度地方では低温による不作をもたらす危険があり、温暖化よりもはるかに人類にとって(日本の国益にとっても)危険である。今後の太陽黒点数の変動が注目される。 . . . 本文を読む
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