GOOなMONOたち

ケータイ、音楽、PC、デジカメ。僕らの毎日を楽しく彩るGOOなMONOたちをご紹介!

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ Vol.4

2012年03月31日 17時43分58秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

中庭から大聖堂へと向かう途中、その扉に視線は釘付けになりました。

金色(こんじき)に輝く金属の大扉。

非常に短い間隔でリベットが打ち込まれ、帯状に重ねた金属板をしっかりと固定しています。

まるで焼き物のようにも見える味わい深いテクスチャーに仕上がった表面の魅力に加え、重厚な意匠のアクセントを加えていたのが扉の引手。

獅子か人かモンスターか。

素性は分かりませんが、ともかくこの扉の奥をその眼光でしっかりと守り抜く、そんな意志をひしひしと感じさせるクラシカルで渋い存在感。

東洋とは明らかに異なる欧州の文化のスパイスを、間近に感じました。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ Vol.3

2012年03月30日 22時32分46秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

オレンジのパティオと呼ばれる中庭を望む大聖堂への入り口。

その壁際の辺りでアミナール(塔)を眺めていた時、ふと右横を見ると、その壁際に十字架が掲げられていました。

グレーのクロス型のレリーフの中心には、イエズス会の紋章“IHS”とその上に十字架の彫り込み。

“IHS”とは?

調べてみると、イエス キリストをラテン文字で記したときの頭三文字からとったとか。

写真に収めた時はもちろんそんなことは知りませんでしたが、そのレリーフから発せられる神聖なオーラを感じ、シャッターを切りました。

祈りの形は、国境を超えるのです。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ Vol.2

2012年03月28日 22時40分12秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

メスキータを訪れたことのある方なら、きっと深く記憶に刻まれているであろう光景といえば、やはりこの二重アーチでしょう。

聖マリア大聖堂の内部は、その高い天井を支えるため、無数の円柱によって支えられています。

その柱と柱とを繋いでいるアーチは、赤レンガと石灰岩を交互に用いて組まれ、赤と白が交互に繰り返す独特のパターンが、まるで無限連鎖のように視界の奥まで続いていきます。

他に類を見ないこの不思議な光景は、見た途端、頭の奥にしっかりと刻み込まれ、何年経っても忘れることのできない鮮やかな記憶として、すっかり定着しています。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ

2012年03月27日 22時45分03秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

スペイン アンダルシア地方 コルドバ。

この歴史地区を散策していると、気がつけば薄いオレンジ色の高い塔が、街中のどこからも見ることができます。

アミナールと呼ばれるこの尖塔の下に広がる回教寺院が、聖マリア大聖堂 メスキータ。

もともとはイスラム教寺院であったため、内部の装飾はこのようにカリグラフィーとアラベスク文様で埋め尽くされています。

黄金色の輝きを放つかのようにも見えるこの美しい内装。

神に対する真摯な思いが作り上げた緻密な意匠と深い彩色の数々を前に、ただ圧倒されるばかり。

そこには、神聖な気高さを感じさせる空気がありました。

椿寿庵(ちんじゅあん) ~京小袖(きょうこそで)~

2012年03月25日 18時00分36秒 | 

椿寿庵(ちんじゅあん)の椿の鉢が並ぶ列の中で、一際紅色が濃い椿を見かけました。

京小袖(きょうこそで)。

なんとも粋な名。

白色の斑が混じらない真紅の花びらが、よく見るときれいに螺旋を巻いています。

自然の法則に則った、規則正しい渦が作り出す花弁の色と形は、じっと見ているとどこか謎めいていて、理屈抜きに美しいものです。

そんな奥深い花に、こんなにも素敵な名前を授けるなんて…。

小粋なセンスです。


鹿島紋章工芸 伝統の技

2012年03月24日 17時13分20秒 | トラベルフォト

京都に訪れた春分の日、3月20日は「伝統産業の日」。

1200年もの間に培われた、京都の伝統の技と魅力を発信するため、様々なイベントが行われていました。

この日参加させてもらったのが、工房見学。

向かったのは、着物へ直接筆で家紋を描きつける伝統工芸士 鹿島氏の工房、鹿島紋章工芸。

絹の生地の上に、軽く粉引きで枠取りされた中に、迷いもなく揚羽蝶の紋を描き始めます。

直径2.5㎝ほどの大きさの円の中に、丸筆一本で丸や曲線、S字ラインや同心円など、全てが均一の太さで蝶の姿を描いてゆきます。

紋の説明や、見学者からの質問に答えながらも、筆先の動きは乱れることもなく、揚羽蝶の姿が鮮やかに現れてきます。

自分の後にはもう後継ぎがいないと寂しい表情で語っていた鹿島さん。

それを聞いているこちらも残念な気持ちになってしまいました。

のれん スタンプラリー in 京都 “黄蘗色(きはだいろ)”

2012年03月23日 22時19分15秒 | トラベルフォト

黄蘗色(きはだいろ)。

まずもって、その名前が読めませんでした。

ミカン科のキハダ(黄蘗)の樹皮を煎じて染めた色のことで、その成分には防虫効果があるのだそうです。

その効用により、かつての経典などは、この黄蘗で染めた和紙を用いることが多かったとか。

古(いにしえ)の大切な教えを後世に伝えるための、大切な手段である紙を守る天然の工夫。

自然が紡ぎだす色には、機能も隠されていたのです。

のれん スタンプラリー in 京都 “黄丹(おうに)”

2012年03月21日 22時38分35秒 | トラベルフォト

のれん スタンプラリーで掲げられていた四十枚ののれん。

この“黄丹(おうに)”は、普段使うことのできない禁色(きんじき)のひとつ。

皇太子のみが用いる色なので、このように一般住宅で使用することは適いませんでした。

梔子(くちなし)と紅花(べにばな)とを用いて、重ねて染めたというその美しい発色は、確かに高貴な雰囲気を醸し出しています。

この日、まだ肌寒い風を受けて揺れるのれんの柔らかいゆらぎに、そろそろ近づいてきた春の気配を感じました。

のれん スタンプラリー in 京都 “抹茶”

2012年03月20日 21時57分46秒 | トラベルフォト

本日春分の日、京都 本能にて恒例の“のれん スタンプラリー”が行われました。

5年前、ほんの偶然にこの場所を通りかかり参加して以来、何度か訪れてはいつも楽しませてもらっていましたが、残念ながら今年で最後の催しとなりました。

この本能寺跡を中心に、油小路通沿いに掲げられた四十もの染めのれん。

日本の伝統色に染め抜かれたのれんの下に置かれた、同じ色のスタンプを全て集めるというイベント。

のれんを探し出す楽しさに加え、バラエティに富んだ鮮やかな色彩、そしてその名の由来など、数多くの発見と共に、コンプリートを目指すワクワク感がとにかく面白いのです。

全色揃ったあとは、受付でポストカードをプレゼントされます。

思わず童心に戻ってしまうこんな素敵なイベントが、これで最後となってしまい、実に残念なのです。

Touring Superleggera Disco Volante Concept

2012年03月19日 22時38分37秒 | 

ジュネーブ2012で登場した、アルファロメオ“8C コンペティツィオーネ”ベースのコンセプトカー、ディスコ・ボランテ コンセプト。

イタリアのカロッツェリア、トゥーリング・スーパーレッジェーラ社の手による優美でグラマラスなエクステリアデザイン。

久しぶりにコーチビルダーの素晴らしい仕事を見ました。

とにかく理屈抜きに美しい車体を作り上げることこそが、カロッツェリアの本能。

その腕を余すことなく見せつけてくれたこの仕上がりに溜め息ばかり。

デザイン大国イタリアは、やっぱり凄い!

ALESSI Grow Watch

2012年03月18日 12時10分15秒 | アクセサリー

ALESSI(アレッシ)から、個性溢れるデザインウォッチ、“Grow Watch”を発表。

ロンドンのShiro Studioによるデザインのポップな腕時計は、アレッシのラインナップに相応しいカジュアル&エレガントな仕上がり。

フェースからバンドにかけてゆったりと流れるウェーブラインは、やさしい水の流れのようでもあり、柔らかな布のうねりのようでもあります。

よく見れば文字盤の透明カバーまで一体のウェービーラインが施され、その流れの連続性を分断されることなく、丁寧にデザインされています。

ラバーブラスティックの質感を上手に生かした柔らかなフォルムは、斬新でありながらも目に馴染む好印象なウォッチです。

東大寺 二月堂

2012年03月17日 15時50分41秒 | トラベルフォト

2012年の修二会、10本のお松明の炎が全て燃え尽き、二月堂に集まった観客達は皆それぞれに帰り始めました。

僕も落ちた松明の焼け残りの杉の葉をもらい、帰途へと向かう前に、二月堂にお参りへ行きました。

石段を上り本堂の正面へ。

つい先ほどまで、炎の松明が右へ左へと移動していた、まさにその舞台へと着きました。

見れば、お堂の軒から下がる様々な形をした吊り灯篭が、光を灯して迎えてくれています。

そういえば、夜の二月堂にはこれまで来たことがなかったなぁ…と思い出し、周囲を闇に包まれた中、やさしく参拝者を出迎えてくれる灯篭の暖かな光に、気持ちはすっかり癒されました。

東大寺 修二会(お水取り) Vol.2

2012年03月16日 22時23分59秒 | トラベルフォト

10人の童子が担いで掲げる10本のお松明。

1本が約40㎏とも言われている重量級の松明を、掲げて、走って、ぶん回す。

間の前で燃え盛り、強烈な熱気を放つ巨大な炎の玉を自在に操る童子たちの熟練の技は、ただ流石(さすが)と言わざるを得ません。

奈良の春を呼ぶ火の行、お水取りは今年で1261回目。

戦時中も、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の時も、飢饉の時も、南都焼き討ちの時も、一度も絶やすことなく、毎年行われてきた歴史深い伝統の行事。

奈良という地に宿る歴史の奥深さに、今年もまた思いを馳せてしまったのです。

東大寺 修二会(お水取り)

2012年03月15日 22時45分39秒 | トラベルフォト

本日3月15日に満行を迎える東大寺 修二会(お水取り)。

お水取りのクライマックスでもある二月堂のお松明は、昨日14日が最終日。

3月1日から毎晩連続で行われる炎の舞台ですが、この日だけは特別。

通常は1本ずつ、合計10本が登場するお松明の行事ですが、最終日14日のみ、本堂の長い欄干に、10本全てのお松明が一斉にずらりと並ぶのです。

お松明は過去何度も見ていますが、炎が立ち並ぶこの姿を見にいったのは初めての事。

欄干の東から西にかけて、全ての松明が並び終えたあと、威勢のいい掛け声とともに前方に突き出された松明が回転を始めます。

まるで仕掛け花火のナイアガラのように火の粉が舞い落ち、炎に照らされた観客の視線は二月堂へ釘付けです。

まさに、壮観の一言でした。

椿寿庵(ちんじゅあん) ~月の輪~

2012年03月14日 14時33分32秒 | 

周囲とは違う濃密な空気を感じ、視線を向けたところに咲いていた椿寿庵(ちんじゅあん)の椿、月の輪。

とても深くて濃い紅色に真っ白な斑が入り混じる花びら。

お椀のようにふっくらとした花の中央には、まっすぐに上を向いた筒しべ。

あまりに強烈な色彩のコントラストのためか、花から発せられるオーラは、他を圧倒していました。

月の輪の、その凛々しくも気高い気品は、一体どこから生まれてくるのでしょうか。