GOOなMONOたち

ケータイ、音楽、PC、デジカメ。僕らの毎日を楽しく彩るGOOなMONOたちをご紹介!

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会) -主祭壇-

2017年11月05日 09時02分05秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

サグラダ・ファミリアの上階へと向かう狭いエレベーターに乗り扉が開くと、建設中の
尖塔を見流ことができる階上へ出てきます。その通路からはバルセロナの街が遥か遠く
まで見渡すことが。前方に目をやると、モザイクタイルで作られた、様々な花や果物が
塔の先端にあり、世界のどこにもないガウディ独自の世界観に溢れた不思議な造形を
目の当たりにすることができます。

塔と塔の間をつなぐ細い石のブリッジを渡り、教会内部へ。狭い螺旋の石段を長い時間
かけてコツコツと階下へ降りていきます。すると、徐々に人々の騒めきが聞こえ始めて
きます。ようやく階下へと到着すると、突然目の前に眩い光の教会が姿を現しました。

荘厳な光が満ち溢れる教会内。立ち上ったばかりの朝日は、窓から真直ぐに主祭壇へと
降り注ぎ、麦と葡萄の房が下がった神々しい天蓋の下で、キリストの像が天上を仰ぎ
見ています。見ている自分も周囲の人々も、この美しい光景を前にため息しか出ません。
人智を超えた空間を設計したアントニ・ガウディの偉業と類い稀なる才能が、人々の
祈りの心と共にここに結実していました。
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スペイン 世界遺産 セビリアの大聖堂 ヒラルダの塔とオレンジの中庭

2017年01月17日 22時08分31秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

スペインの世界遺産、セビリアの大聖堂。アンダルシア州のセビリアにあるカテドラル
(大聖堂)で、スペインでは最大、世界でも三番目に大きな規模を誇る大聖堂です。
レコンキスタ以降、イスラム文化からキリスト教文化へと移行した歴史がそのまま
残る二つの文化の融合建築です。

セビリア大聖堂を象徴する巨大な塔、ヒラルダの塔は、その高さなんと98メートル!
街の中心的な存在として今もなおその偉容を誇っている塔は、セビリアの街を散策
していると、街角のどこからでもその姿を眺めることができます。

セビリア大聖堂に入ると、まず広い中庭に出ました。フラットな石畳の間に、
等間隔で植えられていたのは、オレンジの木。イスラムの時代には沐浴をする場
として作られていた中庭で、このオレンジ越しに眺めるゴシック建築の巨大な塔は、
まさに異文化融合の風景ですね!
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グラナダ LOS TARANTOSのフラメンコダンサー

2015年07月27日 22時31分05秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

スペイン アンダルシア地方、グラナダ。フラメンコが生まれたこの土地では、古くから
伝わる洞窟タブラオがあります。タブラオとは、フラメンコを舞うための板張りの舞台が
あるスペイン酒場の事。そして、かつて流浪の民が洞窟を住居としていた場所を舞台と
したのが、洞窟タブラオ。

アルハンブラ宮殿を見学したその夜、宮殿を一望できるというサクロモンテの丘へ向かい
ます。そこにある洞窟タブラオのひとつ、“LOS TARANTOS”で初めて本場のフラメンコを
目にしました。午後8:30からショーが始まりますが、舞台と客席の一部が同じフロアー!
あまりの近さに驚きました。

ショーの始まりは、大ベテラン(おばあさん)からスタートします。激しいステップは
ないものの、長年タブラオで培ってきた独特の“間”が、場の空気を引き締めます。その
間、若手の踊り子は壁際の椅子に座り手番を待ちます。写真手前から、トケ(ギター)、
カンタオール(男性の歌い手)、そしてバイラオーラ(女性の踊り手)が二人。そのうち
の一人が、カメラを構える私に向かって、鋭くも力強い視線を送っています。出番の前に
高まる集中力を妨げられたせいかもしれません。

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世界遺産 スペイン グエル公園 Vol.10

2014年10月13日 11時01分52秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

砂糖菓子のあの家は実在した!

と、目を見張ってしまうほどユニークな外観の住宅は、スペインの世界遺産、グエル公園にあります。

「公園」とはいうものの、開発当時は高級分譲住宅として設計されたこのエリア。

実業家エウセビオ・グエル氏の依頼により、アントニ・ガウディが設計した郊外の住宅地は、全60戸規模の計画で進められましたが、その独創さゆえに全く売れず、結局実際に建設された二軒のうちの一つがこの住宅。

しかし、こんなにも装飾過多なデザインなのに、どこか癒される不思議なオーラ。

青と白の市松模様のモザイクの煙突をぼんやりと見上げながら、「なんかふんわりと甘そうだなぁ…」と思ってしまいました。

スペインの夜明け Vol.3

2012年07月15日 09時25分17秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

地中海の空は、日本の空とは全く異なる色彩をしています。

澄み渡る空の色はどこまでも青く、黄金色に輝く朝焼けのオレンジはとても豊か。

そんな深く奥行きののある色と色とが混じり合う奇跡のようなひとときを見ていました。

バルセロナからバレンシアへ、メディテラニ高速道路をバスで向かう途中、夜明けを迎えたスペインの地平線の彼方から、徐々に朝日が顔を覗かせ始めました。

周囲が明るくなると、視界いっぱいに広がる雲が、日の昇るあたりからオレンジ色に染まり始め、同時に雲の切れ間の空の色が徐々に青く濃く変わってきます。

やがて目の前に現れたのは、まるで絵画のような風景。

バレンシアの夜明けでした。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ Vol.5

2012年04月01日 17時50分06秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

聖マリア大聖堂の脇からアミナール(塔)を仰ぎ見る。

アーチのシルエット越しに見る巨大な尖塔は、いかにも堂々としています。

パティオ(庭)一面に植木されているのはオレンジ。

見ればたくさんの実がたわわに生り、この場所が多くの人たちの憩いのスペースであったことを実感することができます。

スペインのレコンキスタ(キリスト教徒による再征服活動)に伴い、イスラムから改宗させられましたが、建築技術の高さと美しさによって、一部を除いて建物の改修は免れたといいます。

美しさは、宗教観をも超えて、人の心を打ったのです。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ Vol.4

2012年03月31日 17時43分58秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

中庭から大聖堂へと向かう途中、その扉に視線は釘付けになりました。

金色(こんじき)に輝く金属の大扉。

非常に短い間隔でリベットが打ち込まれ、帯状に重ねた金属板をしっかりと固定しています。

まるで焼き物のようにも見える味わい深いテクスチャーに仕上がった表面の魅力に加え、重厚な意匠のアクセントを加えていたのが扉の引手。

獅子か人かモンスターか。

素性は分かりませんが、ともかくこの扉の奥をその眼光でしっかりと守り抜く、そんな意志をひしひしと感じさせるクラシカルで渋い存在感。

東洋とは明らかに異なる欧州の文化のスパイスを、間近に感じました。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ Vol.3

2012年03月30日 22時32分46秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

オレンジのパティオと呼ばれる中庭を望む大聖堂への入り口。

その壁際の辺りでアミナール(塔)を眺めていた時、ふと右横を見ると、その壁際に十字架が掲げられていました。

グレーのクロス型のレリーフの中心には、イエズス会の紋章“IHS”とその上に十字架の彫り込み。

“IHS”とは?

調べてみると、イエス キリストをラテン文字で記したときの頭三文字からとったとか。

写真に収めた時はもちろんそんなことは知りませんでしたが、そのレリーフから発せられる神聖なオーラを感じ、シャッターを切りました。

祈りの形は、国境を超えるのです。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ Vol.2

2012年03月28日 22時40分12秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

メスキータを訪れたことのある方なら、きっと深く記憶に刻まれているであろう光景といえば、やはりこの二重アーチでしょう。

聖マリア大聖堂の内部は、その高い天井を支えるため、無数の円柱によって支えられています。

その柱と柱とを繋いでいるアーチは、赤レンガと石灰岩を交互に用いて組まれ、赤と白が交互に繰り返す独特のパターンが、まるで無限連鎖のように視界の奥まで続いていきます。

他に類を見ないこの不思議な光景は、見た途端、頭の奥にしっかりと刻み込まれ、何年経っても忘れることのできない鮮やかな記憶として、すっかり定着しています。

スペイン 世界遺産 コルドバ メスキータ

2012年03月27日 22時45分03秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

スペイン アンダルシア地方 コルドバ。

この歴史地区を散策していると、気がつけば薄いオレンジ色の高い塔が、街中のどこからも見ることができます。

アミナールと呼ばれるこの尖塔の下に広がる回教寺院が、聖マリア大聖堂 メスキータ。

もともとはイスラム教寺院であったため、内部の装飾はこのようにカリグラフィーとアラベスク文様で埋め尽くされています。

黄金色の輝きを放つかのようにも見えるこの美しい内装。

神に対する真摯な思いが作り上げた緻密な意匠と深い彩色の数々を前に、ただ圧倒されるばかり。

そこには、神聖な気高さを感じさせる空気がありました。

マドリードの少女

2011年10月02日 17時33分16秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

スペイン マドリードへ行った時のこと。

街中のとあるデパートメントストアを散策し、その店の隣にある別煉へ向かうため外に出てみると、店と店との間にある少し開けたスペースに、その冬期間限定の小さな小さな移動式遊園地がありました。

その中でも一番の目玉はやはりメリーゴーラウンド。

木馬や馬車の装飾がなんともかわいらしくて、しばらく眺めていました。

楽しげに手を振っている子供たちを見ていると、この少女だけ、なぜか物思いに耽っています。

こんなにも煌(きら)びやかなステージの主役になっているのに、一体彼女に何が…。

その思いの先は、もちろん今でもわからないのです。

世界遺産 スペイン グエル公園 Vol.9

2011年08月18日 10時51分40秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

グエル公園は、バルセロナの街を広く見渡せる丘の斜面に建てられたかつての分譲住宅地なので、その敷地内を歩いているととても立体的。

この石造りの陸橋のような建造物は、中央広場(ギリシャ広場)へと向かうメインの大通り。

橋の上とはいえ、メインストリートとして設計されていただけあって、車も通ることを念頭に幅広くゆったりとした道幅で作られています。

意外なほど規模の大きな陸橋ではありながら、人工的な雰囲気は全くなく、橋を支える列柱の表情はまるでずらりと並んだ椰子の木。

自然との一体化を意識した、アントニ・ガウディならではの、心安らぐ空間設計がここにもありました。

世界遺産 スペイン グエル公園 Vol.8

2011年08月16日 11時29分25秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

おそらくここが最もグエル公園らしい風景ともいえる、中央広場、通称“ギリシャ広場”から見たバルセロナの街。

細かく砕いた粉砕タイルを美しく散りばめたセラミックベンチが、独特の曲線を描いて広場の周りをぐるりと囲んでいます。

この粉砕タイル、ただ感覚の赴くまま飾りつけをしているようにも見えるのですが、よく見ると日常使いのタイルやガラス瓶の破片などを用いて、狙いの色調と箇所に合わせて組み入れているのです。

抑えるところはきちんと抑え、部材を無駄にしないリサイクルの精神で装飾されているのが、この広場のベンチ。

そして、非常に硬質なセラミックを用いているのにもかかわらず、この有機的な曲面のフォルムが、しっくりと背中の形に馴染むのです。

長い時間、スペインのみならず世界中の人々から愛されているグエル公園の顔となる場所だけあって、じつに奥深い意匠なのです。

世界遺産 スペイン グエル公園 Vol.7

2011年08月13日 15時12分26秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

正門から中央階段へと向かう途中、ちょうど門番小屋の前あたりから、どこか憂いを帯びたギターの音色が響いてきました。

階段横の物見台のように飛び出した屋根の下に、男性ギターと女性ボーカルのデュオが、切ないラテンミュージックを奏でていました。

大きな石造りの柱の影から見えた女性の方に視線を送ると、彼女は歌を歌いながらスティールドラムを演奏していたのです。

その淡いステールの音色とギターの調べ。

悲しげな歌声とともに、哀愁漂う切ない空気が、この空間を支配していました。

世界遺産 スペイン グエル公園 Vol.6

2011年08月12日 18時10分04秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

粉砕タイルのうねるベンチに囲まれたメインの中央市場の真下は、広いホールのような空間になっています。

住民のための市場として設計されていたということですが、ここはまた独特な空間。

86本もの円柱が支える広い空間の屋根にもまた細かいモザイクタイルがちりばめられています。

まるで大きな細波(さざなみ)のようにうねりを見せる白いタイルの合間に、たとえば太陽だったり、蛸だったり、海のモチーフがやはりタイルで色鮮やかに形作られているのです。

スペインの強烈な日差しを避けるための、静かで心地よいホールの空間ですが、その意匠はやはり楽天的なラテンのノリ。

かわいい絵本の世界が、現実の空間に現れたような楽しさがありました。