中庭から大聖堂へと向かう途中、その扉に視線は釘付けになりました。
金色(こんじき)に輝く金属の大扉。
非常に短い間隔でリベットが打ち込まれ、帯状に重ねた金属板をしっかりと固定しています。
まるで焼き物のようにも見える味わい深いテクスチャーに仕上がった表面の魅力に加え、重厚な意匠のアクセントを加えていたのが扉の引手。
獅子か人かモンスターか。
素性は分かりませんが、ともかくこの扉の奥をその眼光でしっかりと守り抜く、そんな意志をひしひしと感じさせるクラシカルで渋い存在感。
東洋とは明らかに異なる欧州の文化のスパイスを、間近に感じました。