オブリビオン(原題:Oblivion)
2013年 アメリカ
監督:ジョセフ・コジンスキー
製作:ピーター・チャーニン、ディラン・クラーク、ダンカン・ヘンダーソン、ジョセフ・コジンスキー
脚本:ジョセフ・コジンスキー、ウィリアム・モナハン、カール・ガイダシェク
出演:トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、モーガン・フリーマン、メリッサ・レオ、アンドレア・ライズボロー
2077年の地球。
エイリアンとの壮絶な戦いの後、地球は壊滅状態になり、生き残った人類たちは他の惑星へ移住していた。
ジャックとヴィットリアは、地球での環境整備装置の監視任務を請け負ったチームだ。
ふたりは特殊任務のために、これまでの記憶を消されている・・・というのがまず変な設定だなあ、
と思っていたけれど、このoblivion(忘却)が後々ミソになってくる。
核兵器によって破壊されつくされた地球の姿は、限りなく続く廃墟の砂漠で、胸が痛かった。
ジャックがわざわざニューヨーク・ヤンキースの帽子をかぶるのも、感傷的すぎる性格も痛々しい。
彼が湖畔に木を組んで隠れ家を作り、アナログレコードを聴いたり、古書を読んだりするという、
近未来と近過去との対比が、面白かった。
ある日、ジャックは墜落してきた宇宙船を発見し、女性の生存者・ジュリアに出会う。
ジャックとジュリアは、謎の集団に襲われ、彼らの基地に連れ去られてしまう。
誰も生存していないはずの地球で襲ってくる敵・・・エイリアンだと思っていたのは
モーガン・フリーマン!!
いやいや、ほんとに。
一応ね、役名はあるんだけれど、THIS IS THE モーガン・フリーマン って感じ。
丸ブチのサングラスに白いあご髭、太くて長い葉巻をくわえたBOSSだもの。
どっちが真実を語っているのか、一目でわかるっていうやつですね。
綺麗なワンビーススーツできめた、作り物の笑顔のヴィットリアと、長い髪を躍動的に揺らし、
タンクトップ姿で生き生きとした表情のジュリアとの対比も良かった。
SFアクションとしては、武器がもっさくて、もうちょっと手際よくやれないのかなあ、という部分も
あったのだけど、最近のトム・クルーズはスマートすぎないところが、個人的には好感度大。
つい応援したくなるというか、砂漠を駆け上っていくだけでも、ようし、がんばれよ、って思っちゃう。
ベテラン勢も頑張ってるから、トムも幾つになってもアクション続けてほしいなあ。