Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

汚れなき悪戯

2011年10月20日 | 1950年代 欧州

午前十時の映画祭ー青の50本で、今週の上映作品「汚れなき悪戯」を観てきました。

汚れなき悪戯
1955年 スペイン
監督:脚本:ラディスラオ・バホダ
出演:パブリート・カルボ、ラファエル・リベリュス、アントニオ・ピコ、アンドリアーノ・ドミンゲス

スペインの小さな村。12人の修道士が暮らす修道院の前に、産まれたばかりの赤ん坊が棄てられていました。
修道士たちは、手分けして村中を回ったが母親は見つかりません。
育ててくれる家庭も適当なところがなく、修道士たちは赤ん坊をマルセリーノと名づけ、自分たちで育てること
にしました。

それから時が経ち、5歳に成長したマルセリーノ。
毎日、修道院の中や野原を走りまわっては、ちょっとした悪戯をしてまわっています。
マルセリーノのくったくない笑顔に修道士たちは甘く、可愛がりますが、
ただ一つ「2階には行ってはいけない」とキツく言い渡します。
しかしマルセリーノは、2階へこっそり上がりこみ、そこで奇跡をみるのです。

これは、もともと14世紀のイタリア中部ウンブリア地方で起こったと言われる民間伝承を元にした物語
だそうです。
ほほえましくもあり、残酷でもあり、あまり深く真実を考えたくありません。

マルセリーノがとにかく可愛らしく、寝顔は天使のよう。
この子だからこそ、奇跡がおきるんだと納得させる愛くるしさです。

古いモノクロフィルムで、出てくるのはみんな髭もじゃのスペイン人なので、登場人物の個別認識を
しようと心の中で勝手にあだ名をつけはじめたところ、
マルセリーノも修道士たちにあだ名を付け出したので、なんかおかしかったです。