太陽はひとりぼっち(原題:L' ECLISSE)
1962年 イタリア=フランス
監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
出演:アラン・ドロン、モニカ・ヴィッティ、フランシスコ・ラバル、リッラ・ブリグノン
ヴィットリアは、長年つきあっていた恋人と別れた。
彼女は、素人投資家の母を証券取引所へと訪ねたが、母は相場に夢中で話を聞いてもくれなかった。
空しさを抱えたまま友達のアパートでふざけたり、セスナでローマの上空を飛んだりして、過ごす日々。
アフリカのイメージと音楽で、踊り狂うシーンがいい。
「彼らは幸福を追求せず、自然のままに生きてるんでしょ?」
「ここでは物事すべてが複雑だわ、愛でさえも」というヴィットリア。
確かに、幸福を希求しすぎるから、複雑になってしまうかもしれない。
母に会いに再び取引所へ行くと、株の大暴落がはじまっていた。
借金を負った母を心配して、仲買人のピエロに相談したヴィットリア。
ピエロは、彼女に興味をもち、接近していく。
このピエロは落ち着きが無く、カフェの女の子のお尻を触るわ、電話でも怒鳴りちらすわ
恋人が実は金髪ではなく染めていただけで別れるというようなゲスな男で、
でも、アラン・ドロンなんですよね~。
一見スマートにみえる、けど・・・思いやりはない感じで、ヴィットリアが躊躇するのもわかります。
愛の不毛を知りながらも、また恋に落ちていくヴィットリア。
ふいに現実に立ち返りながら。