ゼロの未来(原題:The Zero Theorem)
2013年 イギリス=ルーマニア=フランス=アメリカ
監督:テリー・ギリアム
製作:ニコラス・シャルティエ、ディーン・ザナック
製作総指揮:パトリック・ニュウォール
脚本:パット・ルーシン
出演:クリストフ・ワルツ、デビッド・シューリス、メラニー・ティエリー、ルーカス・ヘッジ
根こそぎ持ってかれる・・・もう立ち直れない。
結論から言えば、生きる意味なんて無い。仕事はみじめだし、男なんてくだらない。
未来は、どこにもない。
近未来、と言っても、もちろんテリー・ギリアムお手盛りワールドが舞台。
自動車が空飛ぶような格好良さはすべからく無く、超便利な機械化社会なんて夢のまた夢。
ただただ、すべて監視・管理されてる社会で、プログラマーのコーエンは解明されていない
数式「ゼロの定理」に取り組んでいる。それはあまりにも難題で、自暴自棄になってコーエンが
コンピューターを破壊すれば、社長子息でもある天才少年ボブが飛んできて修理にあたり、精神
カウンセラーが画面に現れて歌い出し、コールガールのベインズリーが快楽へと誘う。
そう、すべては管理されている。
そんな中で、生きる意味を教えてくれる電話がかかってくると、信じて待ち続けるコーエン。
これが青年ならともかく、すでに中年過ぎなのが救いがない。こうして、ただ老いていくなんて
ムリムリムリムリ。
とりあえず、今日は寝ていいですか。深い眠りに堕ちて、二度と覚めないでいいですか。
早く来い来い、ブラックホール。