Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

しあわせの雨傘

2012年04月28日 | 2010年代 欧州

しあわせの雨傘(原題:POTICHE)
2010年 フランス
監督: フランソワ・オゾン
出演: カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー、ファブリス・ルキーニ、カリン・ヴィアール、ジュディット・ゴドレーシュ、ジェレミー・レニエ

原題はPOTICHE、飾り壷という意味。
作中にも飾り壷という言葉が何度か出てきます。



雨傘工場の経営者である夫が従業員によるストライキで監禁され、妻のスザンヌは市長の助けにより、夫を解放。
家庭の「飾り壷」的存在だったスザンヌが工場を切り盛りするようになり・・・。
主婦ドヌーブの奮闘ぶりがなかなかの見ものです。

そして軽いコメディドラマかと思いきや、けっこうドロドロです。
というか、愛の国フランスではこの程度をドロドロとは言わないのかしら。

しかし、トリュフォーの「終電車」をはじめとして数々の共演作があるカトリーヌ・ドヌーヴと
ジェラール・ドパルデューが若き日の愛を語るのは感慨深いものがあります。





プチ・ニコラ

2012年04月21日 | 2000年代 欧州

プチ・ニコラ(Le Petit Nicolas)
2009年 フランス
監督: ローラン・ティラール
出演:マキシム・ゴダール、ヴァレリー・ルメルシェ、カド・メラッド、サンドリーヌ・キベルラン、フラソワ=ザビエ・ドゥメゾン

フランスの国民的絵本Le Petit Nicolasの実写映画化です。

ニコラは、同じクラスの友達に弟が産まれたことに強く感化され
自分の両親にも赤ちゃんが授かったと勘違い。
弟が産まれてきたら、自分は捨てられる!と勝手に思い込んだニコラは
友達と共謀して、あの手この手で作戦をひねりだす。

ニコラ役のマキシム・ゴダール君は、11歳。
もうちょっと下の年齢かなーと思っていたくらい、あどけない笑顔。
同級生たちもすっごく可愛くて、この顔でとんでもないことを思いつくのだから
(とんちんかんで、それもまたかわいいけど)
やっぱり子どもは天使で悪魔だなーと思い知ります。



バレッツ

2012年04月04日 | 2010年代 欧州

バレッツ (22 BULLETS/L’IMMORTEL)
2010年 フランス
監督:リシャール・ベリ
出演:ジャン・レノ、カド・メラッド、ジャン=ピエール=ダルッサン

平穏な街で起こった突然の銃撃。
シャルリは全身に22発もの銃弾を撃ち込まれるが、奇跡的に一命をとりとめる。
男は、いったんは引退した身だからと報復しないと決めるのだが、さらに昔の仲間が殺され、
家族の身にも危険がおよび、すべてを終わらせるため、復讐へと向かっていった。

これはマルセイユのマフィアの黒幕ジャッキー・アンベールの身に起こった実話だ。
もちろん、どこまでが実話なのか知るすべはないが。
22発撃ち込まれ、生き延びた伝説の男がモチーフであり、後はストーリーよりも断片的な
シーンのアクションやセリフのかっこよさにこだわった作品だと思う。

そもそも最初に襲撃した方が下手すぎるんじゃないのかなあ??
あれだけ蜂の巣にしておきながら、心臓や頭にはあたってないし。
それに比べて、191cmの巨漢でぐいぐい迫り、狙った獲物は逃さないジャン・レノの貫禄勝ちで、
弱いものいぢめにさえ見える・・・。

でも恐ろしくかっこいいです。