Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

ママたち(Maman(s))

2017年01月28日 | フランス映画祭

オンラインで開催中の「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017」
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
約21分の短編「ママたち」Maman(s)を鑑賞。

久しぶりに帰ってくる父を、浮かれて待つ母。
しかし、父は若い女と赤ちゃんを新しい家族として連れてきた。
これから同じ家に住まわせると言う。
娘のアイダは一方的な父に苛立ち、母が涙ぐむのを目にして
状況を打開しようとする。

もー、どれだけ子どもが母親のことを見ているか。
お母さんの気持ちを子どもがぜんぶ吸収して、行動しちゃうんだ。

これはお父さんが悪いよ〜!!
新しい若妻がテレビ見てるところに、アイダが笛の練習を始めたので
若妻とアイダが揉めて、「子どもの教育が優先だ』と仕切るお父さん。
いやいや、いきなり新しい女の人と赤ちゃん連れてきて、何の説明もなく
拗ねたら、ただ叱るっていう方が教育上よくないだろ〜。

でも国によっては、あるある話なのかも。うぬぬ、受け入れ難いです。

モカ色の車(Moka)

2017年01月21日 | フランス映画祭

日本未公開作品を含めた最新フランス映画が観られる「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017」にて
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
スイス招待作品「モカ色の車(Moka)」を鑑賞。

妙齢の女が窓ガラスに顔を打ちつけている。
ただそれだけで、どうしてわかってしまうのだろう。
これは、実の子に何かあった人の顔だ。

ディアンヌは目撃情報から、息子を事故にあわせたモカ色の車を独自に追う。
目星をつけた車の所有者家族ひとりひとりと偽名を使って個別に会い、距離を縮めていく。
睨みつけたり、怯えたり、柔らかくなったり、ディアンヌの表情はくるくると変わる。
復讐をしたいだけなら、もっと無分別だろう。
これは彼女にとって、息子の弔いのために必要な儀式なのだと思える。

暗い物語の中で、エヴィアンの山岳風景がとても美しく、心に残った。
無駄にイケメン(役柄的に)のオリヴィエ・シャントローも気になった。

ジュリエットの仲間(La Bande à Juliette)

2017年01月18日 | フランス映画祭

WEB上で開催中の「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017」にて
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
約48分の短編「ジュリエットの仲間(La Bande à Juliette)」を鑑賞。

マグロヌは、ジュリエットの幼なじみで親友。
夏休みを過ごす田舎の別荘に、ジュリエットの友人らとともに出かけ、バカンスを過ごす中で
ジュリエットを貶めるような昔話をし、自分の魅力ばかりをアピールする。
あろうことか、ジュリエットの恋人に襲われたなんて話もでっち上げた。

たぶん去年までのジュリエットだったら、マグロヌに負けっぱなしだったのだろう。
でも今年は違う。美術学校に通い、新しい仲間ができた。
自分を認めてくれる人がいる。
マグロヌだけの、ジュリエットではないのだ。

だからこそ、ジュリエットは彼女を誘ったのかもしれない。
全力でのけしかけあいは、若さゆえだろう。
マグロヌは悪い子だけど、でも若い頃ってみんなそうだよねえと思うのは
学生時代が遠い昔になった今だからこそ、の感想かなあ。

旅芸人と怪物たち(Les Ogres)

2017年01月17日 | フランス映画祭


Web上で開催されている「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017」にて
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
長編「旅芸人と怪物たち(Les Ogres)」を鑑賞。


花嫁に将軍、曲芸師、ピエロ、小さな子供たちに、テント、舞台装置・・・etsを載せて
幾台ものトレーラーで街から街へと芝居をみせてまわる一座。

喧嘩も笑いも絶えない彼らの毎日は、いつもショーとともに、旅とともにある。
その中で恋をして別れ、子供を産み育て、愛し合い憎しみあい、すべてを引っくるめて
祭りのようにエネルギッシュな非日常の日常が続いていく。

とある公演中に怪我をしたジゼルの代役のために、座長のフランソワが以前に関係の
あった女性ローラを呼び寄せたことから妻の心が乱れ、口論が口論を生み、座長一家が、
そして一座が保っていた均衡がガラガラと崩れていく。

いくつもの揉め事を孕んだまま、祭りは続く。張り詰めた糸は緩むことなく、なんもかも
引っくるめて共同生活していくっていうのはけっこうキツいなあ。
助け合あえることも多いけれども。

登場人物ひとりひとりが魅力的で華やか、いつも画面が騒がしい。
そんな一座の演目は、座長のオリジナル脚本らしき「キャバレー・チェーホフ」! 
せっかくだから通しで観てみたいなあ。

大人向けの演目だと思うのだけど、学校の子供らが課外事業か何かで観に来る。
その子供らに団員が勝手に性教育の講義をして公演取りやめの事態に陥るのは
フランスは性に対してオープンなお国柄だと感じていたので意外だったけど
教育現場はまた違うのね。

ぼくたちのジュネーヴ条約(La Convention de Genève)

2017年01月16日 | フランス映画祭

約1ヶ月間のお楽しみ「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017」
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
15分の短編「ぼくたちのジュネーヴ条約(La Convention de Genève)」を鑑賞。

金銭トラブルを巡る少年少女たちの揉め事を描く。
十数人の仲間たちがみんな、おせっかいで、やじうまで、
首を突っ込んでは、てんで勝手なことを言っていて
ジュネーヴ条約まで持ち出しちゃうのがまた幼くて
おマヌケで、かわいかった。