Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

詩人、愛の告白

2013年08月07日 | 2010年代 欧州

詩人、愛の告白(原題:La confession d'un enfant du siècle)

2012年 フランス=ドイツ=イギリス
監督・脚本:シルヴィ・ヴェレイド
原作:アルフレッド・ドゥ・ミュッセ
出演:シャルロット・ゲンズブール、ピート・ドハーティ、リリー・コール、アウグスト・ディール、フォルカー・ブルッフ、
ギョーム・ガリエンヌ、カロル・ロシェ、ジョゼフィーヌ・ドゥ・ラ・ボーム

UKロックの問題児ピート・ドハーティが銀幕デビュー!!
しかも相手役はシャルロット・ゲンズブールという、クランクインのニュースが流れたときから
ずっと楽しみにしていたのですが、日本では劇場未公開。
wowow にて初上映を観賞しました。
そして、劇場未公開の状況に激し~く納得。

ピートは、なんでまた、こんなに太っちゃってブクブクの顔をみせているのか。

物憂げな表情で、ゆったりとした動作、自らの演技に酔っちゃってる感じ。
も、戻ってこいと言いたいところですが、本人インタビューによると、周囲のスタッフには絶賛だったとか・・・。
(腫れ物扱いされてたんじゃなくって?)

ストーリーは、作家ジョルジュ・サンドとの恋愛を描いた詩人アルフレッド・ドゥ・ミュッセの
私小説「世紀児の告白」を元にしています。
貴族の家系に生まれ自堕落な日々を送る詩人は、年上の未亡人に出会って強く惹かれ、熱烈なアプローチを続け、
恋仲にと関係を進展させる。全編にわたり、詩人ミュッセの心情がモノローグとして語られます。
それは酒と女に溺れ続ける彼のエクスキューズのよう。

未亡人を演じるシャルロット・ゲンズブールは、なかなかに雰囲気を出して良かったのだけど
画面が切り替わってピート・ドハーティが映ると、どうにもこの2人が同じ時代、同じ場所にいるとは
思えないほど、違いすぎます。
そして、厭世観に囚われ酒漬けの生活を送らざるを得なかった詩人ミュッセと、筋金入りの快楽主義者で
嬉々としてドラックの海にダイブするピート・ドハーティとの差異。
周囲には絶賛の演技をもってしても、埋められない溝がありました。

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