Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

宇宙人王(ワン)さんとの遭遇

2016年10月30日 | 2010年代 欧州

宇宙人王(ワン)さんとの遭遇 (原題:L’ARRIVO DI WANG)

2011年 イタリア
監督・脚本:アントニオ・マネッティ、マルコ・マネッティ
出演:フランチェスカ・クティカ、エンニオ・ファンタスティキーニ、ジュリエット・エセイ・ジョセフ、アントネット・モローニ
音楽:ピヴィオ、アルド・デ・スカルツィ

「宇宙人」かつ「王さん」って意外な組み合わせ、とタイトルをポップに感じて観たけど、思ってたよりは悪趣味だった。中国人は宇宙人かあ。まあジョークにもいろいろありますね。

通訳の仕事をしている女性・ガイアは、緊急の用事で今から通訳をして欲しいという依頼を受ける。何も聞くな、見るなと拘束状態で、地下室に連れてこられたガイアは、事情も分からぬまま暗闇の中から聞こえる中国語を訳していく。秘密警察らしき男の厳しい尋問に憤りを感じたガイアは、通訳をたびたび中断し、人道的に対応するよう求めるが、男は聞き入れようとしない。実は、ガイアが通訳をしている相手はイカそっくりの宇宙人だったのだ。

王(ワン)と名乗る宇宙人は、世界で一番多く使われている言語である中国語を勉強し、地球人と友好的な関係を築くために地球に来たと言う。王さんの言うことを信じ、秘密警察の男に拷問を止めるよう訴えるガイアだが・・・。

中国語を話す=口先でうまいこと言ったって信頼できっかコノヤロー、とばかりに宇宙人を疑い続ける図式が皮肉っぽい。盲目的に対話相手を信用した人には強烈なしっぺ返しが待っている。キツい冗談だなぁ。これが英語だったらどうなのか、ドイツ語なら、日本語なら、と想像も膨らむ。

前半は同じ質問を繰り返すのらりくらりから、後半は秘密警察からの脱出を図る怪しさ増す展開。この映画が日本製作だったとしても驚かないな〜。ガイアが宇宙人に同情するにつれて、真面目すぎる一面を露呈させ、深みにハマりこんでいくところがおかしかったし、ワンアイデアを引っ張りすぎなのも味噌で、B級映画はどこの国でも同じような匂いをプンプンさせてるのかなと思った。


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