Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

イヴ・サンローラン

2014年09月08日 | 2010年代 欧州

イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)


2014年 フランス
監督:ジャリル・レスペール
製作総指揮:ワシム・ベジ
脚本:ジャリル・レスペール、マリー=ピエール・ユステ、ジャック・フィエスキ
出演:ピエール・ニネ、ギョーム・ガリエンヌ、シャルロット・ルボン、ローラ・スメット、
マリー・ド・ビルパン、ニコライ・キンスキー、マリアンヌ・バスレール


「モードの帝王」と呼ばれ、20世紀のファッション界を牽引したイブ・サンローラン栄光の時代を
彼のビジネスパートナーで生涯の恋人でもあったピエール・ベルジェの視点から描きだす。

 主演のピエール・ニネは、若い頃のサンローランに生き写しだとか、ベルジェとサンローラン財団の
全面協力のもと、往時の貴重なドレスがふんだんに使用されるとか前評判が素晴らしくて
勢い込んで観に行ったのだけど、私としては不完全燃焼な部分もあった。




 なんだかんだいっても、美化し過ぎ? 「天才」というだけで、その発想や想像の源泉には触れていなかった。

 気鋭の天才美青年デザイナーと、金持ちの青年実業家が恋に落ちて相手をスポイルしていくなんて
ベタすぎるBL設定・・・! (史実です、史実・・・だけど・・・)そこそこマンガ好きな日本人の観客からしたら
その先の展開が手に取るように見えてしまって、サンローランとベルジェの恋愛が中心に映画がまわっていくのに対し、
何一つセンセーショナルに感じないのは、フランスでは無かった弊害だろう。

 ピエール・ニネは繊細で脆い青年を熱演していたが、攻撃性は抑えめで、それよりもピュアな初々しさが
全面に出ていて美少女のようだった。ベルジェを演じたギョーム・ガリエンヌの恋する表情も良かったし、
どうせなら行き着くところまで行って、二人して狂気に沈んで欲しかったという、欲深い願望が残る。
 

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