ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

Yのパン屋訪問

2013年08月30日 | Weblog

 

ゲロメッティYがパンを携えてやってきた。東京で買ってきたそのパンは、私が行ってみればと勧めたパン屋のもので、今回Yはそのためだけに行ったようなのだ(東京に行ったら寄ってくればと言ったのだが)。そうなると例によって期待値が物凄い勢いで膨張するのがこれまたYである。本人は何故かバゲットに対してその思いが集中したらしく(バゲットではなくサンドイッチを勧めたのだが)、結局買いに行った時はまだ焼きあがってなかったらしく、結果いつものように凄いショックを受けて、疲れた表情で「もういいですわ」と一言。こちらとしては、帰りの電車なりバスで食べれば丁度いいのではと思いサンドイッチを勧めたのだが、その辺りは伝わっていなかったようだ。バゲットだったらヴィロンのレトロタイプで充分と言ったのだが、すでに後の祭りだった。

そもそもそのパン屋を勧めた理由は、パリそのもののパンを作るという方針の元、サンドイッチの具材も手作りで(リエット、ハム、その他の燻製類)、味も日本風にアレンジしないというそのところに惹かれたからだ。日頃から日本風マヨネーズ味のサンドイッチに飽き飽きしている自分からすれば、これはかなり魅力的なのだ。改めてこのことをYに言うと「そうだったんですか」と更に疲れた表情で一言。以前なら、このように店に行くことなどへっちゃらで、苦もなく非常識な三四店訪問などを軽くこなしていたYも、知らず知らずの内に年をとってしまったようだ。年月は容赦なくYにも覆いかぶさっていたのだった。

店名は「パリの空の下」。貰ったパン.ド.ミは、中身がずっしりしていて、確かに、よくあるふわっとした日本風のものとは一線を画している。粉の風味が直に伝わってくる旨みのあるパンで個人的にはかなり好きだが、この辺りで好みは大きく別れそうだ。

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