ネットショッピングというのは、実店舗で探すのとは違い、膨大な商品を見られるのが大きな利点だ。そして同じ商品でも、その場で価格を比較でき、よりお得に購入できるのが一番の魅力である。が、ここに大きな落とし穴があるのである。まず安いといっても、元の値段がそこそこのものであれば、それなりの金額となる。そこがネットだと上手くできていて、いつもお得な価格で売ってるわけではないところに、突然ポコっという感じで安く出てくるのだ。それを発見すると、ちょっとした宝くじにでも当たったような気分となり、これは僥倖と感じてしまうのだ。勝手にこの商品と出会う運命にあったのだ、ぐらいの物語を作り、今を逃してはならない、とついクリックしてしまうのである。どうしてもほしいものという商品ではなく、ちょっと高いができればこんなのが良い、と思ってるような商品がこういうケースでひっかかる。
もう一つは、全く買う気がなかったのにひっかかるケース。別に買う気もなく、取り敢えず暇に任せて色々見てるときがあぶない。ある商品で検索して何処かの商店にたどり着いたとする。その商品に関してはまあこんなもんかで終るのだが、そこで他にどんなものがあるのか見たときがあぶない。今までさして興味のなかった商品なのに、パッと見て中々良いと思うようなものに出会ってしまうのだ。再び運命的な出会い。すると、大して興味がなかったはずなのに急劇に興味が湧いてくる。購買の欲求が沸騰する瞬間である。こうして、買う予定のないものがまた増えていくのである。別名無駄遣い。ただ、この無駄遣いと言うのは、消費の快感を伴うので厄介である。そんな快感を刺激する罠が至るところに仕掛けられてるのがネットの世界である。