TRIPE、牛の胃袋であるハチノス(第二胃袋)を
手に入れたので、早速(本当は冷凍庫にいつまで置い
といても、と思ったのだ)調理することにした。
店では何回か食べたことがあり、好きな食材なのだが、
自分で扱ったことは無い。
一応内臓なので、匂いもそれなりにある。
レシピを見ると、下湯でが、それら匂いを取るのに重
要らしい。
一キロほどの白ハチノス(黒と白があるらしい)をま
ず下湯でする。
二回ほど湯でこぼし、二時間ほど、匂い消しの酢など
を入れたお湯で下湯でする。
そのゆでたハチノスを、5ミリほどに切り、いよいよ
本格的な煮込みに入る。
セロリ、玉ねぎ、人参などの香味野菜を細かく切り一
緒に煮込む。
それと、インゲン豆も。
「カスレ」のイメージで、豆はどうしてもほしい。
で、普通にスーパーに売っていると思い、近くの西友
に行くと、乾燥豆は大豆と小豆ぐらいしかないではな
いか。
そこでその足で、他のローカルスーパーをあたる。
状況は同じだった。
以前は、どこのスーパーにもあったような気がしたが。
単なる気のせいか。
本当は、前から無かったのか。
いや、確か一回買ったことがある。
などと、自問自答しつつスーパーを、「インゲン豆を
求めて」彷徨う。
こんなこと、誰が想像しただろうか。
「失われた時を求めて」じゃあないんだから。
結局、後日、他のスーパーで手に入れたのだが、こち
らの想像してた普通にビニール袋に入れたものではな
く、ちゃんと小分けしたビニールにきっちりパックさ
れたもので、量も少なく求めていたものとは違うのだ
が、今回はよしとした。
そして、その豆も使い三時間以上煮込む。
レシピにはスープを使うとあったが、丁度無添加コン
ビーフ(今一旨くなかったので冷凍してあった)があっ
たので、それを細かく切りダシ代わりに使った。
最終的に豆も柔らかくなり、煮詰まってきて味を確認
すると、ややしょっぱい。
本当は、「カスレ」っぽい姿のものにしたかったのだ
が、急遽トマトを入れ、結局イタリア風になってしまっ
た。
これで、塩味はばっちり。
フランスからイタリア、トリップからトリッパにトリップ
だ...うん?
煮込み時間が長いので、ハチノスはぷりっという感触
ではなくしこしこ柔らかい状態で、個人的には好きな
味となった。
店で食べるのより旨い(何故かと言うと自分の好みの
味だから)。
これでハチノスも、晴れて、レパートリーのお仲間入
りと、相成りましたです。