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迷うのは非日常の醍醐味~温泉もまた内省の時間~

W最終日、雨予報のはずが、お天気になり、
友達の温泉旅に触発されて、
せめて一つくらい温泉へ行こうと家を出た。

JR熊取駅で降りて、和歌山バスに乗ろうとしたが、
ロータリーを一人でぐるり一周しても、
バス停は、どれも南海バスばかり。
バスの発車時刻が迫っていて、
バスは1時間に1本しかないし、焦る。

ふと、駅の出口の一番近くに止まっているバスの表示を見ると、
「粉河駅」行きとあり、目的のバスとわかる。
バス停は、南海でも、止まっているのは、和歌山バスだった。
ちょうど発車間際で、ぎりぎりセーフ。

お客はたった一人で、
山道をうねうね登っていくこと20分強。
着いたところは、ずっと行きたかった神通温泉(じんつうおんせん)。

アルカリ泉で、いいお湯。
何より、混んでおらず、すいていて、
大浴場をぼーっとしつつ、
一昨日に観た映画のことを考えたりしながら、くつろいだ。

あがって、併設の食堂で親子丼を頼んだら、
意外に美味しくて満足。

温泉の玄関の外に一つだけ椅子があり、
バスがくるまで、座って待っていた。
灰皿があるので、喫煙者用なのだろう。

気さくなおばあちゃんが温泉から出てきて、
私を見るなり、
気持ちよさそうだね、と声をかけてくれた。



海もいいけど、山もいい眺めだねえと言われ、思わずうなずいた。
おばあちゃんは、旦那さんと葛城山頂から車で下りて来たところで、
海が好きで、紀伊半島を何日もかけて、温泉めぐりながら、旅行しているそうだ。

熊取までバスで来たことを話したり、
少し仲良くなったところで、旦那さんも温泉から出てきた。

お別れをして、私は、粉河(和歌山県)に向かうバス停の前で立っていると、
おじいさんは、駐車場から車を出し、
わざわざ、車で送っていきましょうか?と声をかけてくれた。
反対方向なので、丁重にお断りしたけれど、
とても親切な老夫婦で、おばあちゃんのさばさばした表情、
旅行を心底楽しんでいる感じがすてきだった。

それからまたバスに乗って、粉河駅へ。
終点の駅前で降りたが、
どこに駅があるかわからない。
建物の向こうにプラットホームらしきものは見えても、
そこへ行く道がわからない。

しかたなくスマホで地図アプリで見て、線路の反対側にいるとわかった。
少し歩いて、線路の地下をもぐってから、反対側にいくと、
駅舎が見えた。

駅に着いたからといって、油断してはいけない。

電車もイコカが使えるかと思ったら、
バスみたいな現金精算。
整理券がなく、自己申告のようで、少しびっくり。

せっかくなので、欲張って、もう一つ温泉に行こうと、
和歌山の一つ手前でおりる。

のんびり畑の中を歩きたかったけれど、
車が通る道しかなくて、30分ほど我慢して歩いた。

和歌山は、つくづく車文化の街だと実感する。
歩いている人がほとんどいない。
畑の真ん中を、四車線の道路がぶっちぎっていて、
車、車、車。
ぎりぎり雨が降る前にたどり着く。

花山温泉を堪能して、外に出ると、6時を過ぎていてもまだ明るい。
この季節は、日が長くて、本当にありがたい。

再び歩いて、今度は貴志川線へ。
タマ電車が現れ、思わず写真を撮る。

和歌山駅で、ふらりとみやげを買ったりして、完全に旅気分。
ちょっと日常を離れた気分を味わえました。

最後に、神通温泉に飾ってあった額の言葉を。

 

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