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音楽探訪その8「淡路夢舞台に行ってきた」~大自然に囲まれて~

演奏している人たちの楽しそうな声や音楽が、
緑あふれる山をバックに、
青い空いっぱいに広がった。

とんびまで、音楽を聴きに来たかのように、
かなりの低空飛行で、
ゆっくりと頭上を弧を描いて旋回していく。

コンクリートの野外劇場の客席を背に、
海に向けてしつらえられた特設ステージからは、
きれいに海が見えるという。
(客席からも、海の水平線がわずかに見えた)

客席は、なだらかに、後ろにいくほど低くなり、
下り斜面になっている。
そうして、そのまま広い芝生広場へと続いている。

客席の椅子に座らなくても、
芝生広場でも、十分、音楽も声も聞こえてくる。
客席に座るのは少し勇気がいるという感じで、客席はまばら。

でも、そういうところで、どんなふうに演奏するか。
楽しそうな声も、すてきな歌も、あたたかな曲も、
広い会場一帯へと響いていく。

大勢のファンに囲まれ、小さなライブハウスで演奏するのが本来だとしても、
こういう、ひろーい会場で、
青い海や空、緑の山や木々に囲まれ、風を感じながら、、
くつろいでいる家族連れや、アベック、おばあちゃんたちに向けて
どんなふうに、自分たちの音楽を届けるか。
すてきな試み。

自分たちが、どれだけ楽しんで音楽と触れ合えるか、
楽しそうな声も真剣な音も、風にのって、人の心にちゃんと伝わる。
大自然のふところに包まれた舞台での
本当にすてきで、忘れがたいライブになった。

11日、淡路花博の会場の淡路夢舞台で
「project-P feat.SASA」さんの演奏があるというので、
遠足気分で、聴きに行ってきた。

大阪から舞子まで快速で50分弱。
駅は、明石海峡大橋の真下。
高速バスの乗り場は、ビルの上。
バスの時間まで30分はあったので、
停留所を確認してから、階下のベンチで
パンをほおばり、窓から海を眺めのんびりしてたら、
停留所は、あっという間に、長蛇の列。

神戸から出ているバスが着くと、
一人ずつ、乗車の際に、切符を買っていく。
なんとかぎりぎり補助席で乗れたが、あと3人で満席。
何人か乗れない人もおられたので、本当に乗れてよかった。
少し遅かったら、肝心のライブに間に合わないから、
かなり焦った。

舞子から夢舞台は、バスでわずか15分。
淡路島がこんなに近いとは思わなかった。

バスは、淡路ウェスティンホテル前に止まる。
しかし、そこからどう行ったらいいのか、わからない。
人についていくにも、ホテルの中に入っていくので、
違っていそうで不安。

ドアのあたりにいたホテルの人に、道を聞くと、
丁寧に教えてくれて、感謝。

2時から始まると聞いていたが、既に時計は1時半。
会場で、矢印をたどり、急いで向かっている途中、
司会者のアナウンスが流れ、
「2時からproject-P、SASAさんのライブが始まる」とのコール。
ちゃんとあるんだと確かめられて、ほっと一安心。

芝生の大きな広場と、その小道沿いに
キッチンカーがたくさん並んでいて、どの店の食べ物も美味しそう。
会場の野外舞台のあたりに着いたが、
どこがステージか、よくわからない。

なんとなく舞台のあたりに
ミュージシャンぽい帽子をかぶった人が、
女の子たちとしゃべっているのが遠目に見え、
そのあたりかと思う。

目前の芝生広場では、
姫路のキャラクターガールたちがお客さんの子どもたちを巻き込み、
楽しそうに踊っている。
まさか芝生広場で、演奏するわけでもないと思いつつ、
5分前になっても、何も動きが見えない。

2時になり、遠くに見えていた舞台の方に、
いきなり、project-Pのパンチョスさんと
東京から来られたゲストボーカルのSASAさん(ブログ)が現れた。
予期せぬ高いところで、びっくりした。

SASAさんは夜のライブが多いので、
「こんばんは」と挨拶して、すぐ言い直す。
ライブが終わったあと、司会者の山本さんが、
そのことをつっこんでて、笑いを誘うのもすてき。

お二人は安定感あるライブで、
SASAさんの曲3つと
パンチョスさんがアレンジした「Someday 朝まで」。
最後は、project-Pの作詞作曲の「Catich my Eyes」を披露。

パンチョスさんは東京での学生時代に
SASAさんとユニットを組んでいたとのこと。
お二人のざっくばらんなMCもとても楽しい。

SASAさんのしっかりした、伸びのある歌声が遠くまで響き、
パンチョスさんのシンセサイザーやショルキーの音がきらめく。

客席に、いつのまにか、姫路市のキャンペーンガールたちが
数人来ていて、いっしょに踊ったりして、オレンジ色のコスチュームが可愛い。

大自然の中で、お二人とも、とても楽しく、伸びやかに
気持ちよさそうに歌い、演奏されてて、とてもよかった。

「Catich my Eyes」の振付を伝えて、いっしょにやったり、
SASAさんは、上手に客席をとりこんでいく。

「Someday 朝まで」はお気に入りの曲なので、とても嬉しかった。
「朝まで歌い踊ってー」で、「えーー」と
どんどん上がっていくところが好き。
CDで聴いていた曲を、
目前で聴けると、一気に身体に入ってくる。

続いて「沸き出せ!温泉ズ」という
じゅんちゃん、てつくんとの男性二人組のユニット。(YouTube)
アコースティックギターとボーカル。
おしゃべりがとても楽しく、あったかで、いっぱい笑った。
お客が少ないからとんびに聴かせるつもりで歌おうかと言ったり、
今日聴いて、いつか、思い出してもらえたらと、家族の歌を歌う。

バンド名がインパクトがあり、
温泉で演奏もしていて、人気だという。
温泉の歌があって、小さな振付つきで、すごく楽しかった。

「あなたの顔がみたーい ぼくらの顔が見たーいでしょ、
つらい時には思い出して、ほら、すぐそばに」
という
「かお」(YouTube)という歌もすてき。

人のあったかい思いを
まっすぐで、あたたかなメロディにのせて、
口笛やハーモニカ、ピアニカ、ギターと
二人のボーカルがはもったりで、あたたかく響き渡る。

最後は「ヒポポタミ」
アコースティックギターと女性ボーカルとシンセ。
優しくてきれいな声。
特に心に残ったのが「たいせつな人」(YouTube

最後は「飛行機雲」
そういえば、会場で、
飛行機雲がまっすぐ青空を突っ切っていくのを何度も見た。
雨上がりの翌日で、空が澄んでいたせいか、
すごくきれいだった。

この曲の時、うしろの方から、
3,4歳の女の子が、ちょこちょこっと前に出てきて、
階段の段差を懸命に上がり、
一番前の椅子に、寝っころがるようにして、よいしょとのぼったあと、
ちょこんと座って、
ボーカルの正面の席で、
おすましして、楽しそうに聴いていた。

子どもは正直だなと思った。
すてきなレディーになってほしいなあと、
親のような気持ちになって、思わず見つめてしまった。

後で終わってから、おかあさんが、
この子は、歌が大好きで、と話されていたのを聞いて、
とても微笑ましく思った。

その女の子が音楽に聴き入っているうしろ姿と、
島から見た、夕焼けの前の、うっすらときれいな海と、
たくさんのすてきな音楽たちと、
舞台の上の皆さんの笑顔と声を、私は忘れないと思う。

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