goo

No1398『ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~』~言葉がなくてもこんなにおもろい羊たちの大冒険~

2015年夏公開当時、映画好きの知人がお薦めしていたけど、観そこねた。
日曜日、新聞のテレビ欄を何気なく眺めていたら、オリンピックのすき間に発見!!!
弟たちに録画するようメールして、甥っ子たちにも薦めた手前、
まずは自分の眼で確認しなくては…と早々に鑑賞。(1時間26分とコンパクトです)

おもしろかった!!!
こんなに全くセリフがないとは思わなかった。
誰も言葉を発しない。
人間も羊も、ムニャムニャ言ってはいるが、
言葉のカタチになっていない。

でも、眼玉がクルクル動いたり、口の動き、仕草やアクションだけで、わかる。
粘土でつくった人形を少しずつ動かしては撮影していく
ストップモーションアニメ。
まさに、アニメのサイレント映画で、こういうのは大好き♪

ショーンは絵が上手いし、賢いし、(脱走のくだり♪)
写真や、看板、ガラス窓、患者カルテの紙と、小道具の使い方もうまい。
牧羊犬が、手に腕時計しているというアイデアもいい。

行方不明になってしまった大好きな牧場主を探して、
田舎から大都会へと出てきた羊たち。
羊が洋服を着て、人間に扮するのは、爆笑だし、
美味しそうなのにつられて、高級レストランに入ってからのくだりは傑作。
きっと子どもは、こういうのが大好きだろう。

こんなのありー!?と思いながらも
笑いながら、どきどきしながら、画面にくぎ付け。
骨が大好きな牧羊犬、とうがらしを食べちゃう子羊と、食べ物のエピソードもいい。

動物捕獲銃をもって、映画の主人公気どりの怖い男に目をつけられ、
追いまわされながらも、
知恵と力をあわせて、大活躍。

リチャード・スターザック監督いわく、
無声のドタバタ喜劇をつくりたくて、
バスター・キートンの無表情さが、ショーンに似ていたり、
ジャック・タチの音響が効果的なのを参考にした、とのこと。
いろんな乗り物が大活躍するのも、タチの『ぼくの伯父さんの休暇』のポンコツ車を思い出す。
映画の血を脈々と受け継いでいるのねと納得。

終わってしまえば、毎朝、鶏が鳴いて目が覚める牧場主やショーンたちを思い出して
明日は、元気に自分も起きようと思ってしまう単純さ。
何回でも観たい!今度は、羊たちが着ているお洋服にも注目しよう(毛糸のセーター!)

『ウォレスとグルミット』シリーズと同じイギリスのアードマン・アニメーションズ制作。
『ひつじのショーン』のテレビシリーズは、NHKEテレで毎週放送されているそうです。
映画の原題は『Shaun the Sheep The Movie』と、映画になったよー!的な脱力さ加減がいい。

はじめは、誰もしゃべらないし、どれが羊のショーンかよくわからなくて、
退屈するかもしれませんが、
牧場主をキャンピングカーに乗せたあたりから、
暴走するキャンピングカーの勢いと同じ加速で、おもしろくなります。

そういえば、予告編では、「大都会で大メェ~走」
「ウォレスとグルミットのスタッフがおくる最高のメェ~作が誕生!」
とダジャレで突っ走っているわりには、
羊たちが、まじめに「メェ~」なんて鳴くシーンは一つもなかった!

羊たちが、牧場主を眠らせるのも、今、わかりました!
羊を数えたら眠くなる、というのは、日本もイギリスも同じのようです。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« No1397『砂丘... 短歌や詩集や... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。