日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

春のGⅠシリーズ総括

2011-07-02 | 競馬
ちょうど今年も半分が終了し、先週の宝塚記念をもって春のGⅠシリーズも終了とあいなりました。秋のGⅠシリーズまで約3か月間の休養となりますが、秋のシーズンに活かす春の記憶を整理しておきたいと思います。

順を追って
○三歳牝馬
桜花賞は2番人気マルセリーナ、オークスは伏兵7番人気エリンコートが勝ちました。両レースを通じて1番の安定感があったのは、桜花賞2着、オークス3着のホエールキャプチャ。共に勝ち馬から1馬身以内の好走でした。忘れてならないのは、本来無事なら主役を務めたであろう2歳女王レーヴディソールの存在です。もしこの馬が春の牝馬クラシックに出走していたなら、結果どうなっていたのか。そんなことを考えながら、この馬の復帰を前提として秋のGⅠシリーズを待つ必要があるだろうと思います。春の上位馬対2歳女王の力比べが秋のテーマでしょう。毎年のことですが、夏の北海道等古馬重賞戦線への出走馬は秋に要注意なので、注目しておきたいと思います。

○三歳牡馬
オルフェーヴルというGⅠシリーズ開幕前には思いもよらぬ馬の二冠達成で、圧倒的な主役馬の登場とあいなりました。2着馬に影を踏ませなかったその強さから、当然秋もこの馬が中心であることは間違いなく、道悪をものともせず血統から見ても菊花賞の距離延長も問題なさそうで、秋の興味は三冠馬誕生の相手探しといった感じかもしれません。既存の勢力でこの馬に勝てそうな馬は見当たらず、“夏の上がり馬”の登場に期待します。余談ですが、ダービー2着馬はれっきとしたG1レベル馬であり、秋や翌春G1の惑星馬になることが多いので、記憶しておいて損のない穴のポイントです。特に今年のような人気薄の2着馬は、盲点になりがちなので要注意です。

○古馬短距離路線
スプリントGⅠ高松宮杯は、キンシャサノキセキが連覇しめでたく引退。2カ月後のマイルGⅠ安田記念では、3歳馬のリアルインパクトが勝って世代交代を強く印象付けました。このリアルにNHKマイルカップで圧勝しているのが2歳チャンプのグランプリボス。秋の短距離路線は、3歳世代を主役として回っていきそうな予感です。迎え撃つ古馬陣ですが、スプリント戦では昨年秋のスプリンターズステークス、今年春の高松宮記念ともに、好走しながら降着処分となっているダッシャゴーゴー。春終盤のCBC賞でのハンデを背負っての圧勝を見る限り、GⅠレベルの力は歴然で、この馬対3歳馬の戦いとなる予感です。マイル戦における古馬は、ヴィクトリアマイルを勝った牝馬アパパネも含めてGⅠレベルとしてはやや低調なひと固まりの状況といってよさそうです。3歳を中心として秋の調子の善し悪しがGⅠ戦線の順位を決めかねない、大荒れもありうる混戦状況であると記憶しておきたいと思います。

○古馬中長距離路線
昨年秋以来、現4歳世代を最強世代とする向きが強く、この世代を中心に春のGⅠはまわっていくと当初は予想されました。主役と目された、トゥザグローリー、ペルーサ、ルーラーシップなどは結局掲示板がやっとといった状況で、GⅡレベルの上位ではあるもののGⅠレベルにはやや足りないといった水準であることが判明しました。一方で天皇賞は伏兵ヒルノダムールが勝ち、昨年の皐月賞でヴィクトワールピサの2着し後のダービー馬に先着した実力は間違いなくGⅠレベルであったことが証明されました。GⅠレベルの面目を保ったのはダービー馬エイシンフラッシュ。この春は天皇笑2着、宝塚記念3着で秋の巻き返しを狙うに十分な成績であったと思います。その他では、女王ブエナビスタ。2着続きではありながら、力の衰えは全くなく秋も引き続き主役をつとめるであろう一頭です。春は振るわなかったものの、秋こそ自身の季節であるローズキングダムも人気が落ちるなら秋は面白い存在になりそうです。ドバイワールドカップを勝ったヴィクトワールピサ、宝塚記念馬アーネストリーは、秋はフランス凱旋門賞を大目標にするとの報道がありますが、国内GⅠに出走するなら当然主役としての注目が必要です。

以上、春のGⅠ戦線結果覚え書きでした。秋シーズン開幕時にまた読み返したいと思います。