アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

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わすれないで

2008-01-30 20:41:24 | インポート
日本政府がアイヌ民族を
「日本列島北部周辺、取り分け北海道に先住していたことについては、歴史的事実として認識している
(第168回国会衆議院 質問第24号答弁書 六及び七について)
と言ったことは前回に詳しくUPしました。

では、その先住していたアイヌ民族がどのように排除されていったのか、
絶賛していた上村英明さんの新作「知っていますか?アイヌ民族一問一答 新版」(解放出版)を
要約するかたちで紹介します。
(「問6 明治政府になってアイヌ民族の生活はどう変わったのですか?」P43-46参照)

ロシアに対して、蝦夷地は自分たちの土地だと主張するために、
アイヌ民族は日本所属の人民だから、アイヌ民族が住むところは日本の領土だ、と
幕府は主張します(1853年)。

この時以来、「日本人ならびにアイヌ民族の居住地域は日本の領土」となったのです。
(幕府は対ロシアを意識し、クナシリ・メナシの戦いが終わった1798年に
「蝦夷地御用掛」という役職を新設して、アイヌ民族に髪型や服装の和風化を奨励します。
こうした同化政策は諸外国に対する布石だったのです)

アイヌ民族は、全く無視されて日露交渉がなされ、戸地を奪われてしまったのです。

日本政府が1869年にまとめた「蝦夷地開拓方針」にはアイヌ民族の日本人への
評価が書かれています。それによると、日本の役人はとてもとてもひどく
アイヌを酷使していたことが分かります。
その一方、ロシア人は親しみの気持ちを持って接していたので、
アイヌ民族は一般に日本人に敵対的であるのに対し、ロシア人には畏敬の念を持っていました。

日本政府は、それならもっと信頼される関係を持とうと、アイヌ民族を大切にする政策を
とればよかったのですが、全く逆に、蝦夷地に大量の日本人を移民として送り込み、
アイヌ民族を同化させて、「大和民族の北海道」をつくるという政策を立てたのです。

上村さんはその下りの説明をこう結んでいます。
「ここでは「植民地化」は「未開な大地の開拓」という美しい言葉に置き換えられました」

アオテアロア(ニュージーランド)の先住民族の権利回復の戦いについては以前に書きました。
その際、英国がマオリ民族と「ワイタンギ条約」を結んだことを説明しました。
条約は英語本文と先住民族の言語訳とわざと違えて書いたごまかしだったわけですが、
それでも、双方の契約というものが結ばれたわけです。
しかし、アイヌ民族には、なんの相談もなく、土地は国のものとなります。
そして続々と移民を送り出します。

移民たちの魅力は、広大な土地の配分とこれに付随した優遇でした。
1869年に、蝦夷地のすべての土地が国有地となり、北海道と改名し、
開拓使は「移民扶助規則」を設けて、移民に旅費、家屋、農具、食料などを支給します。
さらに以下の三つの制度によって、「北海道」の戸地を移民に分配していきます。
ひとつは1872年の「北海道土地売借規則」。移民一人当たり10万坪を払い下げ、10年間は無税にするというもの。
二つ目は同年の「地所規則」。アイヌ民族が伝統的に使用している土地も、私有概念の欠如を理由に
移民が所有できるとした規則。
三つ目は1877年の「北海道地券発行条例」。アイヌ民族の居住地を“保護”の名目で「官有地」に編入し、その他の戸地を移民が自由に所有できるとして分配してしまうのです。

ほとんどの良質の土地が移民に分配され、残りの山林野は国有地とした後、
今度は1890年代には「開拓」方針を個人から産業発展・資本家の育成に大きく変えて、
金持ちに土地の分配をすすめていきます。1897年には「北海道国有未開地処分法」で、
一人150万坪の戸地を無償で与えることになり、大商人や大企業が群がりました。
では、アイヌ民族は? 日本国民に勝手にされながら、日本人と同じ権利は全く保障されませんでした。それどころか、奪われ続けたのです。日本人移民に適応された土地取得に関する制度から排除され、さらに乱伐によって生業が損なわれていきます。

そして、次にアイヌ民族を襲ったのは、戸籍法やさまざまな皇民化政策です。それによって、
独自の文化と生活は否定され、自他共に恥ずかしいことと思わされ、名前を奪われ(創氏改名)、
言語も奪われて行きます。

上村さん曰く、
「当時開拓使は、アイヌの民族文化の禁止に「洗除」という言葉を使っていますが、これは、今日問題となってい「エスニック・クレンジング(民族浄化)」と同じです。

(上村さんの文章をまとめるつもりがほぼ引用になっていることをお許し下さい。
これ以上、まとめることが出来ないくらい、よく、まとまっているので、是非、皆さんも
購入してお読み下さい。もっともっと重要なことがわかりやすく書かれています。)

ここまでまとめて?きて、数日前からの国会での質疑応答を読みながら
腑に落ちないでもやもやしていたことがはっきりしてきました。
政府は今日の一番最初に紹介したように
「日本列島北部周辺、取り分け北海道に先住していたことについては、歴史的事実として認識している」
と事務的に答弁していますが、先住民族であろうと先住住民であろうと(先住民族の定義があやふやであろうと)、“アイヌの人々”が先住していたアイヌモシリからどのように排除していったかという日本の責任には触れず、当然、謝罪や保障の責任性を隠して答弁していると言うことですね。
この問題を解決して頂きたいですね。

日本政府は、アイヌ民族が「先住住民」であることを認めているのならば、
これらの歴史的事実をしっかりと確認し、謝罪と権利回復のための方策を取るべきです。


情報クリップ ブログ

2008-01-29 18:32:54 | インポート
先週はず~っと寒い留萌でしたので
ケアラシが毎朝のように出ていました。

今日は中休みでしょうか。
マイナス2度近くですが暖かく落ち着いた一日でした。

午前中はアイヌ奨学金事務を作業所の方に来て頂いて一緒にこなし、
午後は下記の国会質疑を調べてプリントアウトし、読みくだいてUP。

今月もあとわずかで終わりますので、慌てて記事をUPしています。

わたしのもう一つのブログでは
新聞記事などを集めたり、書籍紹介をしています。

ときどき忙しく、情報チェックを怠ることがありますが、大体、更新していますので
どうぞのぞいてみてください。
特に報道に出るような大きなアイヌ関連記事はUPしています。

今回は、1月18日にこの活動日誌ブログで取り上げた
「知っていますか? アイヌ民族一問一答 新版」の表紙をUPしました。
お持ちでない方は、是非、アフィリエイト(って言うのか?)でご購入を。

そうそう、社民党の福島みずほさんの国会質問の中に「壊れたレコードのように」
という言葉が用いられていました。

報道クリップブログ http://u-ko-usaraye.cocolog-nifty.com/ 


以下、北海道大学アイヌ・先住民研究センターからのご案内。

■ 2月2日(土)15:00~17:00
呉 豪人[台湾・輔仁大学法学部 副教授]
「台湾原住民法制の現状と課題:原住民の人権にかかわる三つの訴訟を中心に」
会場:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)2階 W202号室
※参加自由,無料. 発表は日本語です.



旭川では
OKI DUB AINU BAND
2月2日(土曜日)、21時スタート
旭川6条7丁目スガイビル地下1階
前売 3,000円  当日3,500円


ちょっと今回はわたしは無理ですが、
前回同様、老若男女が楽しめますように。



留萌のケアラシ


国連先住民族宣言をめぐっての国会論議(3)

2008-01-29 16:07:23 | インポート

さて、他の議員は関連の質問をしているか調べると、ありました。
以下、要点のみわたしの言葉で。

逢坂誠二さん(衆議院議員 民主党)は、質問第93号(10月5日提出)、再質問を第126号(10月17日)提出。

「先住民族宣言」を賛成した国の内、宣言に盛り込まれている諸権利を自国内の先住民族に適用している国が
どこか知ってたら教えなさい、との質問がありました。

政府の応答は、知~らない、とのこと。
そもそも、政府は世界に先住民族が存在するかどうかも定義の問題で答えられないんだから、
知らないとしか答えようがないですね。

ただ、世界各国では「定義があやふや」であるにも関わらず、先住民族を定義して、
権利について議論と改正がなされて来ていますよね。
それを日本政府はどう位置づけるのでしょう。


参議院では
福島みずほさん(参議院議員 社民党)が質問第105号(12月27日提出)を出してます。

それによると、日本政府独自で先住民族の定義を明確にして、アイヌ民族の権利を保障することを検討することは
可能だったはずだ、なぜそうしないか、と質問。
そうですよね。先に書いたように、他の国で定義されているのですから。
しかし、答弁では、その件に関しては触れず、政府として教授を招いてちょっと勉強したと応答するのみ。


ちょっともどって、
逢坂誠二さんは再質問で、「知~らない、ってどういうことよ?」と聞いたら、
政府は、把握していないと答弁し、
「今後、宣言に関する諸外国の動向の把握に努めていく考えである」
(第105号答弁)と、ちゃんと方向性を出します。

が、鈴木宗男さんの質疑で分かるように、政府は専門的な委員会も作らず、関係省庁は連絡するのみというだけで
「努めている」うちにはいるのでしょうか。


もうお一人、参議院で紙 智子さん(参議院議員 日本共産党)が質問第53号(11月9日提出)を提出していました。
古い資料も駆使しながらの質問でしたが、いづれも政府は資料がないから困難だとか、
「先住民族」定義のあやふやさを用いているのみ。

もっと、もっと質問と提案をして日本政府に先住民族アイヌを認めさせ、
権利回復の道を作っていけることを願います。




サッポロ・ピリカコタンにある萱で作ったチセ(家)
以前、この製作をされたエカシからお話を伺ったことがあります。


国連先住民族宣言をめぐっての国会論議(2)

2008-01-29 15:56:40 | インポート

鈴木宗男(衆議院議員 新党大地)さんは第168回国会にて、
9回に渡って国連「先住民族宣言」可決に伴う日本政府への質問を出しています。

前回ブログで質問第24号(9月14日提出)と、政府の答弁書(9月25日付)を紹介しました。
答弁には、「アイヌ民族」とは決して使わず(国の出している文書にはあえて「アイヌ民族」を
用いていないことをわたしたちは日常で確認できます)、「アイヌの人々」という言葉を使っています。

そして、「アイヌの人々」は
「日本列島北部周辺、取り分け北海道に先住していたことについては、
歴史的事実として認識している」(質問第24号答弁書 六及び七について)
と述べます。

しかし、アイヌが「先住民族」かどうかは、「先住民族」の定義が定かではないから、どちらとも言えない、と。
なんだか不思議な言い分ですね。

日本政府は
「「宣言」において述べられた権利を適応すべきかについて、お答えすることは困難である」
と、答弁書には続けています。
ようするに、アイヌの人々は、権利が伴う「先住民族」かどうかはわからないが、
日本北部、取り分け北海道に「先住」していた「住民」だ、(=先住住民である)ということは認識している、
ということなのでしょう。

鈴木宗男さんは質問53号(9月26日提出)にて再質問をし、
「先住民族宣言」を受けてアイヌ民族の先住民族としての権利に関わる何らかの審議機関を設ける必要性を訴えます。

が、その答弁(10月5日付)では、
北海道が行っている「アイヌの人たちの生活向上に関する推進方策」等に政府として協力し予算を組んでいることを挙げ、
さらに「先住民族」の定義があやふやだから、審議機関等の設置は考えていない、と答えています。

ムネオさんは引き続き、先住民族アイヌを認めるべきだと粘り強く質問を繰り返します。

しかし、政府は「先住民族」の定義のあやふやさから、諸外国の「先住民族」と言われている人々をも
「「先住民族」に該当するのかについて、お答えすることは困難である」
(質問102号答弁 10月19日付 二について)
とまで言う始末!

さらに・・・
では、「先住民族宣言」を受けての我が国政府の対応はどうだったのか、直接の担当者は誰か、
関係省庁はどこか、そこにおいていつ、どこで、だれらが、どのような協議を行なったか、と詳しく聞くと
(質問第248号、第297号)、
「会議と言う形式をとらず、・・・必要に応じて連絡を取り合っている」(第297号答弁書)と。

ここで言う関係省庁とは、具体的には外務省、国土交通省、文部科学省等であることを
第72号質問答弁書に書かれていますが、これらの関係省庁が会議と言うかたちも、
議事録も残さずに「連絡を取り合っている」ということで、じゅうぶん対応しているし、
「施策への協力又は施策の推進を着実に実施していくことが肝要と考えている」(第356号質問答弁書)と言えるのでしょうか。

はなはだ疑問です。



教会から徒歩5分に見える海岸


国連先住民族宣言をめぐっての国会論議(1)

2008-01-28 18:45:34 | インポート
第168回国会にて、衆議院議員の鈴木宗男(新党大地)さん。
国連総会の本会議で、先住民族の権利に関する国連宣言(以下、「先住民族宣言」という。)が
賛成多数で採択されたその翌日から、12月25日までの間に何度もの質問をされています。

詳しくは衆議院 質問答弁のURLへ直接いって、確認を。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm

9月14日提出(質問第二四号)の
「国連総会における「」先住民族宣言」の採択に関する質問主意書」
には、以下の質問がありました。

一 二〇〇七年九月十三日、承知するが、このことを政府は承知しているか。
二 「先住民族宣言」の内容につき、説明されたい。
三 「先住民族宣言」に対する政府の評価如何。
四 我が国において、「先住民族宣言」にある「先住民族」に該当する民族はどの民族を指すか。政府の見解如何。
五 日本政府は一の国連総会において、「先住民族宣言」に賛成、反対どちらの意を表したか。
六 アイヌ民族が我が国における先住民族であることは明白であると思料するが、政府の見解如何。
七 五で、賛成の意を表したのならば、「先住民族宣言」が謳う先住民族の政治的自決権、土地・領土・資源の権利等を、アイヌ民族に対して適用すべきであると思料するが、政府の見解如何。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm

これに対し、日本政府は9月25日付、 安倍晋三(当時、内閣総理大臣)名で以下の答弁をしています。

一について
 御指摘の事項については、承知している。
二について
 お尋ねの「先住民族の権利に関する国際連合宣言」(以下「宣言」という。)は、先住民族が集団又は個人として、国際連合憲章、世界人権宣言及び国際人権法において認められたすべての人権及び基本的自由を完全に享受する権利を有することを始め、先住民族及びその個人の種々の権利及び自由について述べたものである。
三及び五について
 我が国は、宣言について、基本的には、人権の保護に資するものとして、賛成票を投じたところである。
四について
 「先住民族」については、現在のところ、国際的に確立した定義がなく、宣言においても、「先住民族」の定義についての記述はないことから、我が国として宣言にいう「先住民族」に該当する民族がどの民族を指すのかについて、お答えすることは困難である。
六及び七について
 アイヌの人々が、アイヌ語や独自の風俗習慣を始めとする固有の文化を発展させてきた民族であり、いわゆる和人との関係において、日本列島北部周辺、取り分け北海道に先住していたことについては、歴史的事実として認識しているが、「先住民族」の定義をめぐる現状が四についてで述べたような状況にあり、アイヌの人々が宣言にいう「先住民族」であるか、また、宣言において述べられた権利を適用すべきかについて、お答えすることは困難である。

http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm


みなさん、これを読んでどう思われます?
この続きの国会論議に関しては後日に。






今朝、札幌からの帰り道(厚田)で、運よく出会ったフクロウ!
4メートルまで近づきました。
石坂 啓のマンガ「ハルコロ」には、フクロウに会うという恵みを他の人に言ったらありがたみが無くなるから、
言わないようにという、ニュアンスのことが書かれていたので、黙っておこうと思っても見たのですが・・・
喜びは分かち合いたいと思いつつUP


ILO第169号条約 先住民族の権利

2008-01-26 16:20:21 | インポート
国連の「先住民族宣言」関連を調べていたら気になることが
出てきたので調べてみました。 ブログをメモにしてしまってスミマセン。

1995年3月、内閣官房長官の私的諮問機関として
「ウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会」が設置されました。
翌年の1996年4月1日に官房長官に提出された報告書では、
アイヌ民族の先住性も民族性も明確に認められています。

結論の部分だけ引用します。


「・・・アイヌの人々は当時の「和人」との関係において日本列島北部周辺、
とりわけ我が国固有の領土である北海道に先住していたことは否定できないと
考えられる。」 
          (報告書1アイヌの人々(1)アイヌの人々の先住性 より)

「・・・我が国におけるアイヌの人々は引き続き民族としての独自性を保って
いると見るべきであり、近い将来においてもそれが失われると見通すことは
できない。」  
          (同報告書1アイヌの人々(2)アイヌの人々の民族性 より)



と、いうことは、有識者懇談会はアイヌを先住民族だと報告書で述べているのです。
けれど、先住権に関しては何も語っていませんでした。


さる1月20日にNHK「日曜フォーラム」の録画をやっと見ました。
その中でパネラーの阿部一司さん(北海道ウタリ協会副理事長)が、
日本政府はアイヌを先住民族と認められるか分からない、先住民族の定義が
あやふやだというが、それは二枚舌だと指摘しておられました。
それは、1996年阿部さんが初めて国連に行ったとき、
先住民族作業部会で日本政府の代表が、
「先住民族の国際的な定義は二つある。これを使ってはいかがでしょうか」
と提言したそうです。
定義の一つは、ILO第169号条約の第1条第1項に先住民族の定義が書かれています。
定義の二つ目はホセ・マルチネス・コーボゥの1981年の報告書にある先住民族の定義。

日本政府の代表がこのように言ったのですから、重要なことですね。
一方では定義がないかのように言い、一方では定義が二つあるというのだから、
二枚舌だ、と。これは先住民族作業部会の記録にも載っている、と。

さて、二つの定義を引用して見ます。
ホセ・マルチネス・コーボゥに関しては、2007年2月28日の当ブログで紹介しました。
3月1日に報告書のほうの引用も。 どうぞご覧下さい。
もう、一年になるのですね。真面目に書いています。

では、ILO第169号のほうは・・・



第1条
1 この条約は、次のものに適用する。

 (a)独立国における種族民であって、その社会的、文化的及び経済的な条件が、
   その国民社会の他の部門と異なり、かつその地位が全部又は一部それ自身の
   慣習もしくは伝統、又は特別の法律もしくは規則によって規律されている者。

 (b)独立国における民族であって、服従もしくは植民地化又は現在の国境が画定
   されたときに、その国又は国の属する地域に居住していた住民の子孫であるために
   先住民族とみなされ、かつ、法律上の地位のいかんを問わず、自己の社会的、
   経済的、文化的及び政治的制度の一部又は全部を保持している者。



ちょっと難しい文面ですが、先住民族の定義がされています。

が、しかし、この後に続く第3項には以下の言葉が付せられています。



   3 本条約での「民族」という用語の使用は、国際法においてこの用語に付される権利に関し
     何らかの意味合いを持つものと解釈されてはならない。



う~ん。先住民族の定義が書かれているけど、権利は持たないよとあえて加えているのですね。
しかし、先住民族の定義はなされています。

参考:「先住民族の権利 ILO第169号条約の手引き」 マヌエラ・トメイ他著  論創社
    「アイヌ文化を伝承する 萱野茂アイヌ文化講座Ⅱ」 萱野茂他著 草風社
    1月20日(日) NHK教育 午後6時放映「日曜フォーラム アイヌ新法 10年の成果と課題」


明日は日曜日です。
礼拝は札幌地区の地区間交換講壇で、わたしは厚別教会に行って礼拝奉仕をします。
代わりに厚別教会の安部さん(当センターの会計を昨年してくださった)が留萌の奉仕をしてくださいます。
礼拝後、小川隆吉さん宅に招かれているのでお話を伺ってきます。





海のほうから見た朝日がのぼる町
この数日で朝の明るくなる時間がみるみる早くなっています。


北海道大学アイヌ・先住民研究センター2月講演

2008-01-24 14:24:55 | インポート
しばらくぶりです。
いつものぞいてくださっているみなさん。ありがとうございます。

北海道大学 アイヌ・先住民研究センターから2月の講演のご案内を頂きました。
今月は盛りだくさんですねしかも魅力的。
8日から横浜に出張するため8日のは聞けないのが残念です。
10日は平塚中原教会の礼拝説教をさせて頂き、
翌11日は西湘南地区靖国問題連絡会で、J.バチェラーのアイヌ民族への宣教を中心に
植民地主義との関連で話をさせて頂きます。
もっと調べないといけないのですが、やっとエンジンがかかってきたところです。
(ブログも滞っていて申し訳なく思います)

今日はこれから旭川の川村カ子トアイヌ記念館にお寄りし、情報を得てきます。
外は猛吹雪です。これをうまくカメラにとらえる事ができたらUPします。

そうそう、2月2日夜のトンコリOKIの旭川コンサートを以前にご案内しました。
近隣の方はどうぞ。

以下、北海道大学アイヌ・先住民研究センターからのご案内。



■ 2月2日(土)15:00~17:00
呉 豪人[台湾・輔仁大学法学部 副教授]
「台湾原住民法制の現状と課題:原住民の人権にかかわる三つの訴訟を中心に」
会場:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)2階 W202号室
※参加自由,無料. 発表は日本語です.
※1月26日より変更になりました。

■ 2月8日(金)18:00~20:00
パオラ・ファリーニ[ローマ大学 都市・地域計画学科 教授]
「文化資源活用とコミュニティ: 多民族・多文化な地域づくりに向けて」
会場:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)3階 W309号室
※参加自由,無料. 発表はイタリア語 (通訳つき).
※ファリーニ教授は、世界遺産に登録された多くの文化的・歴史的景観の調査・
保全作業に関与されています。

■ 2月15日(金)18:00~20:00
石田 肇[琉球大学医学部 教授]
「アイヌ民族、琉球人、そして日本人:日本列島における形態と生活誌の多様性」
会場:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)3階 W309号室
※参加自由,無料.

また、2月9日午後「シシリムカ・サテライト・フォーラム」として、マンロー邸
のある平取町にてもファリーニ教授にご講演いただきます。詳細は、センターHP
をご覧ください。

※関連のお知らせ
■2008年1月29日(火)18:30~20:00
アレクサンドル・カンチュガ[ウデヘ文化伝承者]
「ロシア沿海州ウデヘ族の過去と現在」
会場:北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟(W棟)3階 W309号室
※ロシア語(通訳つき)
※北海道民族学会・北大文学研究科北方研究教育センター共催
 北海道大学アイヌ・先住民研究センター後援
北海道民族学会HP:http://www.geocities.jp/dou_minzoku/

詳しくはhttp://www.cais.hokudai.ac.jp/(センターHP)




昨日、満月が日本海に沈む朝7時。
留萌は7時でもこんなに暗いのです。夕方5時には暗くなります。
このくらい中、愛犬と朝夕30分ジョギングしています。


「知っていますか? アイヌ民族 一問一答」

2008-01-18 13:28:20 | インポート
今週はほんとうに寒かった留萌です。
昨日の朝は-17度で、外にいるだけで顔が痛かったです。
みなさんのところはいかがでしたか。

上村英明さんの新しい本が出版されました。
「知っていますか? アイヌ民族 一問一答 新版」(解放出版社)です。

わかっていたふりしていたことが、そうだったんだと納得がいきます。
しかも、歴史学的にも新しいこと(いや、わたしが聞いたことないこと?)を
盛り込んでの和人のためのとてもいいガイドブックだと思います。
何冊か買って、紹介しながら売りたいと思いました。

しかし、すっきりしながらも、読み進めるうちにモヤモヤが抜けません。
それは、この本の序文に書かれていたことに関連します。
アイヌ民族の皆さんはここに挙げている問いに対して
「“壊れたレコード”が同じ所をぐるぐる回るかのように、同じ質問に同じ答えをしてきた」
と、萱野さんが語っておられるのです。
アイヌ民族の皆さんに本当に申し訳なく思います。
わたしももっと歴史を知り、理解して伝えることが出来たらと思いました。
少なくともこの本の内容は覚えて皆さんに分かりやすく説明できるようになりたいです。


13日のNHK教育ETV特集「僕たちのアイヌ宣言」、よかったですね。
若いアイヌ民族の皆さんに的を当てての内容でした。

若い皆さんがたは比較的、直接的に差別を受ける方は少ないとのことですが、
それでも構造的な差別や無知から来る不愉快な発言に苦悩しています。

(単一国家発言にしても、民族と認めない(自決権拒否)という首相の発言にしても
構造的に今も差別の対象になっていることは押さえておくべきところです)

彼らの、
「アイヌとして生まれたことが一番辛かったし、アイヌとして生まれたことが一番うれしかった」
という言葉に、重さと希望を受けました。

登場人物の酒井美直さんがアイヌ伝統で結婚式をされたことにも触れられていました。
ひとつの茶碗に山盛りに盛ったご飯を一つの箸で交互に、すべてを食べきることで契りを結ぶそうですね。
式場は農村伝道神学校(わたしの出身校)だったと記憶しています(余談です・・)。

今回の番組もDVDに収録しました。ご覧になっていない方はご相談下さい。




昨日のケアラシ


ETV特集「僕たちのアイヌ宣言」放映予定

2008-01-13 06:47:38 | インポート
ほんとうに寒い日が続きます。
部屋にいても寒さで足がしびれます。

昨日はバスで札幌に向かい、北海道大学アイヌ・先住民研究センターの講演を聞いてきました。
アイヌ共有財産についてとても分かりやすく、且つ、細かい資料分析から明らかにされていなかった
ことを明確にお話くださいました。後日に詳しいことをUPしたいと思います。
テープ録音と資料あります。


明日から北海教区年頭修養会が札幌で行われ、一泊で参加し、情報センターアピールをしてきます。


本日1月13日(日)午後10時よりNHK教育にて
ETV特集「僕たちのアイヌ宣言~“民族”と“自分”のはざまで」が放映されます。
詳しくは下記NHKのURLに
http://www.nhk.or.jp/etv21c/index2.html


さらに、1月20日(日) 教育 午後6時~7時には

「日曜フォーラム アイヌ新法 10年の成果と課題」
~アイヌ文化振興財団シンポジウムから~
が、放映されます。

アイヌ文化振興法が制定されて10年がたち、アイヌ文化振興財団の働きが始まりました。
その評価と課題を12月に開催されたシンポジウムの内容を中心に、アイヌ語講座や
文化事業の模様などを織り込みながら伝えてくれるようです。
NHK札幌放送局  http://www.nhk.or.jp/sapporo/bangumi/b_zenkoku.html - 17k



当センターには過去に放映されたアイヌ民族関連番組のビデオをリストをつくって保管しています。
しかし、とても少ないです。より充実させたいので皆さんのお手元にもありましたらお貸し下さい。




北大キャンパスにあったギンナンが鈴なりのイチョウ


共有財産裁判関連講演(って、漢字ばっかし)

2008-01-10 20:21:44 | インポート
留萌は猛吹雪の一日でした。
その中、アイヌ奨学金事務のため、作業所メンバーが午前中に来てくれて
事務をこなすことが出来ました。
午後は自分を見つめ直す時間を持ち、雪投げに暮れました。

北海道大学 アイヌ・先住民研究センターから情報が来たのですが、
本日、北海道新聞にて講演会の告知がありましたが、呉先生の講演会の日程が
変更前のものになっていたとのこと。
わたしの情報(2月2日開催)は、訂正したものですので大丈夫だと思いますが、
いつも間違っているわたしですので、新聞のほうを信頼している方がおられたらと思い、
あらためてお伝えします。

明後日は札幌での講演会です。
講師の井上勝生さんは、共有財産裁判で証言に立たれた方で、
何度かお会いしています。
歴史研究者である井上さんの証言記録は裁判支援の会から小冊子になっています。
「北海道旧土人共有財産等返還手続無効確認請控訴事件」の第8回口頭弁論まとめです。
若干、その冊子をこのセンターで預かっています。
先着5名様まで、580円(送料80円含む)でお送りします。
って、共有財産支援会のほうには十分在庫があると思いますが・・・



ケアラシ


十勝アイヌと共有財産 講演

2008-01-08 20:02:20 | インポート
今日はアイヌ奨学金の事務をいつもの作業所の方に協力を得て行ないました。
途中で教会ならではの近所のおじいちゃんの「乱入」があり、作業は中断して(午後に残りをこなし)、
戦争体験やご苦労話を交えたお話に耳を傾けました。
今週は12日に下記の講演に出かける他、教会のことを行ないます。

さて、北海道大学 アイヌ・先住民研究センターから情報が来ました。

■ 1月12日(土)15:00~17:00
井上 勝生[北海道大学大学院文学研究科 教授]
「保護法制定前夜のアイヌ民族 :十勝アイヌと共有財産」
会場:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)2階 W202号室
※参加自由,無料.

■ 2月2日(土)15:00~17:00
呉 豪人[台湾・輔仁大学法学部 副教授]
「台湾原住民法制の現状と課題:原住民の人権にかかわる三つの訴訟を中心に」
会場:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)2階 W202号室
※参加自由,無料. 発表は日本語です.
※1月26日より変更になりました。

※北大関連情報:
●第189回総合博物館セミナー
「博物館は必要とされているか?-評価からみえてきた課題」
講演:佐々木 亨/SASAKI Tooru(北大文学研究科;当センター兼務教員)
日時:2008年1月12日(土曜日)13時30分~15時00分
会場:北海道大学総合博物館一階「知の交流コーナー」

●第1回埋蔵文化財調査室 調査成果報告会
日時:平成20年1月13日(日)午後1時~午後3時30分
定員(予定):約50名
会場:北海道大学学術交流会館 第3 会議室
当日参加も可能ですが、資料準備の都合があるため、事前に申し込みをお願いい
たします。(問い合わせ先:北海道大学埋蔵文化財調査室;011-706-2671)
※北大HPトップに詳細リンクあり
http://www.cais.hokudai.ac.jp/(センターHP)



猛吹雪の小休止に光る枝


祭壇をつくる方向

2008-01-05 12:29:23 | インポート
数日前から息子が行ってるキリスト教独立学園の
こどもたちが家に遊びに来ているので、昨日は旭川に行って来ました。

彼らは吹雪いている旭山動物園でペンギンの園内散歩や冬毛の動物らを見て
(その間、わたしはアイヌ関連の本が多く揃っている古本屋へ)
午後は川村カ子トアイヌ記念館のチセ(家)を見学に行きました。

川村館長もおられたので、先日の黄金山の話をしつつ、
近文では祭壇はどちらに向けているかを伺いましたら、
石狩川の上流の方向だとのこと。
山であったり川であったり、それぞれの地域で特別な存在の方に向けて
祭壇を作るのですね。


さて、トンコリ奏者OKIの旭川ライヴ情報を得てきました。

OKI DUB AINU BAND
2月2日(土曜日)、21時スタート
旭川6条7丁目スガイビル地下1階
前売 3,000円  当日3,500円


前回のライヴも遅い時間に始まり、ノリに乗った老若男女が日が変っても踊っていました。
今回もきっとそうなるでしょう。川村館長のお連れ合い久恵さんたちも出演するそうです。
楽しみですね~




独立学園生と川村館長  チセの前で


黄金山とポイヤウンペ

2008-01-03 17:59:09 | インポート
今日は札幌へアイヌ関連の事務で出かけました。
途中の石狩で、前回紹介した浜益の山がきれいに見えましたので写真に納めました。
ちょっと遠かったのですが、前回のよりかたちは分かりますよね。

山の名前を調べてみると黄金山(こがねやま)ということが分かりました。
姿が富士山に似ているところから別名「黄金富士」「浜益富士」と呼ばれているとか。標高740メートルで、
こどもも安心して登山を楽しめるようです。
一見、この急斜面は危険なように思いますが、以前にある方からうかがった際、
写真からは見えない後方はなだらかな尾根があると。今度、登ってみます。

これだけ目立つのですから、アイヌ民族にまつわる話はないかと調べると、
石狩市のいしかり砂丘の風博物館の機関誌「エスチュアリ」28号に、関連の記事が掲載されていました。
それによると、この山はアイヌ語では「タイルペシぺ(丸山)」
あるいは「ピンネ・タイオルシペ(木原にそびえる雄山)」
「タヨロウシヘ(ミズキの生えているところ)」と呼ばれていたそうです(黄金山という名は江戸時代和人による)。

そして浜益アイヌは家の前に作る祭壇を黄金山に向けて作ったという話があり
(ということはカムイ・プヤラ=神の窓も黄金山をむき、チセ自体もおのづと黄金山を向くことになる)、
この山は浜益アイヌにとって特別な存在だったとのこと。

さらに黄金山を含む一帯は、英雄ポイヤウンペの活躍するユーカラ「虎杖丸の曲(こじょうまるのきょく)」の
舞台に似ていて、このユーカラが浜益で誕生したのではないかといわれているとか。

う~ん。わくわくしますね~。もっと調べてみたいです。

http://www.city.ishikari.hokkaido.jp/museum/(いしかり砂丘の風博物館 URL)

石狩市のURLにて「石狩博物誌」が閲覧できますが、歴史や文化の話が満載。おもしろいです。
そこではじめて知った情報がありました。
毎年9月、石狩市内八幡(はちまん)の河川敷でカムイ・チェップ・ノミ(新しい鮭を迎える儀式)を開催しているとか。なんと今年で63回になると・・・。豊川エカシから伺ってなかったですが、写真には若き?豊川エカシが写っておられる。では、札幌市内の豊平川河川敷よりはるか前から開催していたのですね。驚きでした。
内八幡の河川敷って、豊川エカシの寝泊りしているバスのあるところだろうか・・・。
今年は病気をされて儀式に参加されませんでしたが、来年は回復されて両方の儀式とも参加されますように。わたしも楽しみにしています。
(石狩博物誌 第60回 新しい鮭を迎える儀式 参照)
http://www.city.ishikari.hokkaido.jp/profile/bunkazaih00211.html





新年のご挨拶

2008-01-01 08:39:29 | インポート
新年のご挨拶を申し上げます。
新年もよろしくお願いいたします。

2007年も瞬く間の一年でした。
新しい年はさらなる祝福がありますように。



浜益にある山(山の名前はわかりません)。
遠くから見ると、「日本むかし話」の絵に出てくるような形のいい山です。
このふもとの村を夜に車で帰宅中、6匹ほどのアライグマの群れと遭遇しました。