アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

「埋蔵文化財」遺骨返還訴訟の意見陳述/ HTBノンフィクション『聞こえない声~アイヌ遺骨問題~もう一つの150年』

2018-04-28 11:13:18 | 日記

前回お知らせした遺骨返還訴訟での清水裕二さんの意見陳述の中に、ご自身が1950年代に生体測定・身体測定及
び身体表面の観察調査、さらに採血をされたという証言がありました(「コタンの会」のブログにも意見陳述が紹介されました)。身体測定や採血されたことはご本人から何度か伺っていましたが、悲しみと怒りを伴ったものでした。この測定や採血による研究はだれがどのような目的で行ったのかを調べていきたいと願いつつ、don-xuixoteさんのブログを見ると、その論文の推定が出来たとのこと! 

さらに、その血液は今も凍結されたままで「眠って」いる可能性があるとも・・・。本人の承諾もなく、研究材料とされ続けていく問題。これを放置している学者達の倫理を問いたい。

don-xuixoteさんは関連として、1964年のケンブリッジ調査隊によるアイヌ血液採取と東大研究者による1970年の公刊論文のためのアイヌ血液採取のことを書いておられます。

HTBノンフィクション 『聞こえない声~アイヌ遺骨問題~もう一つの150年』が4月26日深夜に放送され、録画したものを観ました。youtubeにも紹介されていましたのでお見逃しの方はどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=6&v=OFKedCVAS60

遺骨問題をわかりやすく説明しています。平取の遺骨返還に尽力されている木村二三夫さんの「本来であれば(遺骨返還の問題は)アイヌたちが踏み込む問題ではない。持ち去ったものたちがいろいろな段取りをして地域に還すべきことだ」と言われていたことに、本当にその通りだと思いました。北大側は相変わらず話し合いに応じず、裁判をしないと返還しません。旭川で返還訴訟を起こしているお一人が「盗んだ側が還すにあたってなぜ盗まれた側がこれだけ労力を使って裁判を行わなければいけないのか。時間的にも金銭的にも自らその代償を払ってまでもしていかなければいけないのか」と問うておられました。

盗掘と生体測定、採血、それらの無認可による研究(論文公表)という問題をどんどん世界に発信し、そのあり方を問う必要性を感じます。


「埋蔵文化財」遺骨返還訴訟 原告代表 清水裕二さんの意見陳述

2018-04-11 09:25:27 | 日記

昨日の4月10日午後2時より、札幌地裁701号室において、「埋蔵文化財」遺骨返還訴訟の公判があり、小川隆吉エカシをお乗せして傍聴してきました。*訴訟名称はこのブログで説明しやすいようにと勝手に付けています。

今回は、「コタンの会」代表であり、今訴訟の原告である清水裕二さんの意見陳述がありました。近く、「コタンの会」HPで全文が公開されると思いますが、ここで簡単に紹介させて頂きます。

清水さんは、「北海道」命名150年のお祝いムードに対し、アイヌにとって
は「負の歴史時代・負の歴史遺産満席の時代」であったと批判することから始められました。

そして、過日に鑑賞された映画「サーミの血」(2016年ノルウェ)を「硬直しつつ」観た、と証言。その理由は正に、ご自身が1950年代に同じ体験をしたからだと。具体的に「コンパ
ス状の測定器具によって頭蓋骨全体を縦横無尽に測定する生体測定・身体測定及
び身体表面の観察調査、さらに採血された」と、屈辱的なお話をされました。これはご自身が通われていた静内の小学校でアイヌのこどもだけが受けさせられたものだった、と。

このような検査は道内のいたるところであったことは想像できます。2017/04/20記事においても故萱野茂さんの著書『アイヌの碑』(1989年 朝日新聞社)の一節を紹介した通り、二風谷では研究の名のもとに民具の横取り、血液採取、身体検査、写真撮影、ご遺骨の盗掘が行われたとの証言が書かれています。それは過去のことではなく、近年、旭川において血液採集があったことを旭川のアイヌ民族の方から伺ったことがあります。このような人権侵害が今なお「学問」の名の下で過去の謝罪もなく正当化されている現状があります。これを放置していいわけがありません。

清水さんは、これらの研究に対して批判し、さらに今回の裁判に対し、

①明治以降にも
アイヌ墓地から発掘した人骨の調査研究を行った。

②
遺族など当事者の許可もなくDNA検査の人類研究を実施された。

③
遺骨に対する権限・権利もない北海道アイヌ協会が係わっている事は極
めて責任は重大だ。

と指摘し、検査を行った研究者・札医大そして北海道アイヌ協会は、謝罪して直ちに遺骨を返還するべきだと意見を述べられました。


被告の札医大、北海道側は、遺骨がどこに帰属するか(「文化財」なのかどうか)の調査中で、結果が5月末になるということ。

次回、公判は5月14日、次々回は6月8日、いずれも午後2時より。支援傍聴をお願いします。

 

なお、「コタンの会」では、

「上映×朗読×講演会〜新ひだか町から持ち去られたアイヌの遺骨について知る、感じる、考える。」を以下の通り、開催。

と き 2018年4月22日(日曜)13時〜15時30分

ところ 新ひだか町地域交流センター ピュアプラザ2階

1 講演「新ひだか町でのアイヌ遺骨持ち去りの背景と今後」 講師/植木哲也・苫小牧駒澤大学教授

2 朗読「痛みのペンリウク 囚われたアイヌ人骨」 おはなし/土橋芳美(著者) 朗読/嘉藤師穂子

3 藤野知明監督作品「八十五年ぶりの帰還 アイヌ遺骨杵臼コタンへ」

資料代 300円

主催 コタンの会 問い合わせ 電話090ー9517ー4351(清水さん)

 詳しくはこちらを参考ください。

 

映画「サーミの血」公式サイト 個人的にDVDを予約しました(6/6発売)。

映画「サーミの血」予告編

 

昨日の留萌の朝は冬に逆戻り。