アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

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上村英明さんの講演 その2 本文の構成

2008-12-31 21:19:01 | インポート
さて、前回は前文の説明を書きましたが、今回は本文を解説して頂いた部分をUPします。
本文は46条で出来ています。それなりに読んでいたつもりでしたが、あるパターンで成り立っているそうな。
よく読むと、各条文には最初に①「先住民族は・・・・・・」というのと、②「国家は・・・・・」とにきれいに分かれています。
これは、同じようなことを言っていても、①先住民族の権利と②国家の義務とでわけているんだ、と。
なるほど確かに分かれています。ですから、先住民族アイヌは①を読んで権利回復への要求が出来るし、アイヌ民族の権利回復を求めるわたし達は②を読んで、日本政府に要求できるのだ、と。
現在、ニサッタでやっているのは①②双方ですが、より鮮明にするためにあらためてこのことをはんえいさせられたらと思いました。

本文の大まかな地図は以下の通り。
これらは、以前に紹介させて頂いた上村さん作成の市民外交センターブックレット3「アイヌ民族の視点からみた『先住民族の権利に関する国際連合宣言』の解説と利用法」に詳しく書かれています。
そうだった・・・わたしが持っているこの本は上村さんからプレゼントされたものだった・・・サインもろうとけばよかった。


1 ~6 条   一般原則
7 ~10条   生存・一体性・安全に対する権利
11~13条   文化的・宗教的・言語的アイデンティティに対する権利
14~17条   教育・情報・労働上の権利
18~24条   参加・発展・経済的および社会的権利
25~32条   土地・領域・資源に関する権利
33~37条   自己決定権の行使
38~42条   実施と責任
43~46条   国際法上の性格


次回は、いよいよ本文の内容に入ります。
年末・年始関係なくUP・UP



今年のクリスマスプレゼント(クリスマス・カードの飾り)
木の部分はモス
ちなみに、作成思案の状態はこれ



上村英明さんの講演。 『宣言』前文について

2008-12-31 20:29:34 | インポート
28、29日の両日に、ウハノッカの会(会長 阿部ユポ)主催の学習会が白石区の札幌市共同利用館で開催されました。
「先住民族の国際連合宣言」(以下、『宣言』)国内実施へ向けて何名かの講師による講演会が行なわれたので、わたしは二日目の上村英明さんのお話を伺ってきました。

会場についてすぐにユポさんが上村さんを紹介下さり、照れながら名刺を渡して自己紹介すると、
「ブッ! あのブログの!」とすぐに分かって下さいました。
ただ・・・自己紹介する度に「ブッ!」と笑われるのが続いているような気がするのですが、何故?


つがいのオオワシ。
日本で最大の鷲で羽を広げると2メートルを越します。今年も日本海に渡ってきました。


さて、講演内容は分かりやすくて大変勉強になりました。

最初に、『宣言』の構造についての説明がありました。
『宣言』には、おおまかに前文(preamble)と本文があります。その関係と意味を教えてくださいました。

前文はずいぶんと長く文章が続いていますので読みにくいし、意味があんのかと邪魔扱いしていましたが、
どっこい、あらためてその重要性を確認しました。

前文は24段落に分かれていて、『宣言』の思想、理念、精神が明記されていて、言わば「法の精神」の部分。
続く本文でわからない言い回しが出たら、この前文にもどって解釈をするほど重要なのだそうです。

また、法的文書では前文がしっかりしているのは真面目に作ったものと言えるそうで、
例えば、日本国憲法の前文もしっかりしているし、逆に、いわゆる「文化振興法」の前文はたいしたことが書かれていないので内容もたいしたことない、と。 なるほどぉ~。


その後にいくつかの前文を挙げて説明を受けました。

前文1段落には、この『宣言』は国連憲章に合致するものだと明記されていること、
そして、1996年の前「有識者懇」の答申には国連の動向は不明とされたけれど、
逆に、20段落目には国連が責任をもって先住民族の権利保障を行なうと明記された、と。

ここでひとつ疑問が出ました。
たとえば我が国のアイヌ民族の権利が保障されているかどうか、また、国連自体が世界の先住民族の権利を保障しているかのモニターの機能はどこがどのように行なうのでしょうか。わたしたちのニサッタグループでも日本政府にモニター機能を要望する案が出されていましたが、他の国々ではどうなのでしょう。


前文3段落目には、人類の共同遺産として文化の多様性を位置づけています。
これは、『宣言』は先住民族にとって益になるばかりではなく、多数派の全ての人々にとっても多様性の豊かさという点で益になることが述べられているということのようです。

さらに、人権保障と人種差別の撤廃の明記(4段落)、植民地主義への反省と非植民地化プロセスであることの確認(6段落)が書かれている、と。
この6段落の植民地化された北海道をもとに戻すという働きは初体験のことであって大変重要だといわれたことは納得しました。

10段落にある「発展の権利」の説明もとても理解しやすかったです。
アイヌは日本が植民地化しなければ、独自の「発展」をしていたはずです。それが奪われたために失われた「発展」を独自に展開することが補償されているのですね。
最近、話題になった本に、「アイヌは日本の文明化にお世話にもなっている。そんなに日本の批判をするならば元の生活に戻れ」というような事が書かれてあったそうですが、この発言には「奪った」という歴史を踏まえていないし、奪われつつも独自に「発展」してこうとする「権利」も認めないことになりますね(奪われて同化されたところから、今度は自己決定権で選択と発展は自由であり補償されている、ということですね)。

さらに、11段落には、先住民族の権利は、「持続可能な発展」と「地球環境の保護」という地球規模の貢献につながるんだ(すなわち地球人すべての益になる)と書かれているし、24段落には、この『宣言』は「和解」のプロセスとして先住民族の権利保障に触れ、互いが尊重しあう生き方(パートナーシップ:対等な立場に基づく協働関係)を目指すのだ、ということが書かれている、と。

今までのいろいろな方の講義では先住民族に不利になった部分(17段落、18段落、23段落)を聞いていたので、マイナス部分にしか意識が行っていませんでしたが、この度の講義で重要性がよくわかりました。
あらためて前文をしっかり読もうと思いました。

本文については次回にまわしますね。




昨日は札幌から直接に旭川に行き、入院中の方のお見舞いをしてじっくり3時間ほどお話を伺い、留萌に戻りました。
明日は新年を祈りから始めようと元日礼拝を11時から行ないます。アイヌ民族を含むすべての先住民族の権利回復を祈りのひとつに挙げます。


野村義一さん

2008-12-31 15:28:11 | インポート
野村義一さんが亡くなられたというニュースが入りました。
以下、色を変えて引用。

アイヌ復権運動の野村義一さん死去 新法制定に尽力(北海道新聞12/28 20:17)
 道ウタリ協会理事長を32年間にわたって務め、アイヌ民族復権運動の先頭に立ってきた同協会元理事長の野村義一氏が28日午前8時30分、肺炎のため登別市の登別厚生年金病院で死去した。94歳。自宅は胆振管内白老町高砂町1の1。葬儀・告別式は31日午前9時から白老町石山1の8、白老斎場で。喪主は妻美子さん。
 母がアイヌ民族。1955年から連続7期白老町議を務め、64年にアイヌ民族の最大組織、道ウタリ協会の理事長に就任。同胞の生活向上や差別的な法律「北海道旧土人保護法」(1899年施行)の撤廃と、それに代わって民族の尊厳と権利を保障する「アイヌ文化振興・伝統普及法」(アイヌ新法)の制定を訴え全国各地を奔走した。96年5月、理事長を退任し、顧問に就任していた。
 92年12月、国連本部での「国際先住民年」開幕式典に招かれ演説し、アイヌ民族が胸を張って生きていける社会の実現を訴えた。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/137871.html



アイヌ民族の権利回復のために尽力された方です。
半年前に野村さんのことを綴った本を二冊購入し、あらためてその主張や行動に教えられたところでした。
このブログでも9月25日の日誌をはじめ、何度か取り上げさせて頂きました。
とりわけ2月20日ブログに紹介した国連でのスピーチ(92年12月)は上記に記事でも触れられているように有名です。
日本政府への怒りだけではなくユニークさもあり、大きくうなずくものでした。

本日、葬儀が行なわれたとのこと。
ご遺族を始め、関係者の皆様の上に慰めをお祈りいたします。


野村さんのニュースを今朝まとめて情報ブログにUPしました。
http://u-ko-usaraye.cocolog-nifty.com/



本格的な冬がやってきました。


先住民族の国連宣言実施の学習会

2008-12-26 20:45:41 | インポート

今日は12月26日です。外は猛吹雪ですが、この日はいい日です。
そのためか、いいニュースが入りました。
「先住民族の国際連合宣言」国内実施へ向けて、以下の学習会がウハノッカの会(会長 阿部ユポ)主催で行なわれるという情報が先ほど入りました。
誰でも参加可能です。

わたしは月曜日しか参加できませんが、意識のおありの皆さん!是非、ご参加下さい。

待望の上村英明さんのお話を楽しみにしています。
今回こそ、質問攻めに・・・

================
日時
  12月28日(日)午後3時から9時  講演・ 秋辺得平さん、阿部ユポさん
  12月29日(月)午後4時から10時 上村英明さん、阿部ユポさん

場所
  札幌市白石区本通20南1-56 札幌市共同利用館





クリスマス・イヴの外の飾り(毎年、作っています)


白老ポロトコタンの「サッチェプ」作り

2008-12-23 16:53:58 | インポート
少し前の朝日新聞に、白老のポロトコタンでのサッチェプ作りの記事が載っていました(2008年12月08日付)。以下、色を変えて紹介します。

つるされてうまみ凝縮伝統保存食サッチェプ  
 胆振支庁白老町のアイヌ民族博物館で、サケの伝統保存食「サッチェプ」作りが本格化している。
 塩蔵した秋サケを水洗いし、2本の尾を結んで腹をヨモギの枝で広げる。丸太にぶら下げ、1月下旬から2月初旬まで寒風干し。さらに2~3カ月、「チセ」(アイヌ民族の住居)の天井につるし、いろりの煙で薫製にする。たたいて乾いた音が響くようになると完成だという。
 おやつやつまみはもちろん、ほぐして茶漬けにしたり、パスタに合わせたりしてもおいしい。来年5月ごろから売り出される。
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000812080013



七度ほどポロトコタンをお訪ねした事があります。
15分毎に歌や踊り、そしてアイヌ民族の紹介をサウンチセ(手前の家)でしてくれます。
その司会役(お名前が分かりません。失礼。)が大好きです。
巧みな話術で観客とのやり取りをしつつ笑いを招き、ちゃんと落として納得させる。何度聞いても面白い!

そのひとつの下りがこのサッチェプの話。
舞台の囲炉裏の上につるしてあるチェプを指差し、「お兄さん、食べたいと思っているでしょ。一匹4,500円で売っていますのでお買い求め下さい。」と誘導しつつ、
「この鮭はどうしたと思います?」
(客「川で獲った」) 
「違います。市場から買ってきたのです。いま川から獲ってきたら犯罪ですから」
という具合にみなを笑わせつつも, アイヌの鮭漁禁止の歴史や入墨の禁止なども説明してくれるのです。

まだ訪ねたことのない方は、是非、機会をつくってお訪ね下さい。
博物館も見ごたえがあります。ホームページでもいろいろなことが学べます。

アイヌ民族博物館(白老ポロトコタン)URL
http://www.ainu-museum.or.jp/index.html

最近は、6月に稚内から対雁まで歩いたアプカシで出会ったTAEさんも研究員としておられるので
近くに感じています。わたしもまたお訪ねしようと思います。




二年前に訪ねたとき、ちょうどサッチェプ作りをしていました。
いい写真が撮れました。


道の懇談会。第2回目の会合

2008-12-20 21:08:24 | インポート
昨日の北海道新聞(12/19 08:19)に道の懇談会のニュースがUPされていました。
偶然にもその前日にこのブログでどうなったか教えて欲しいとお願いしたばかりでしたので、大変、うれしいです。
以下、色を変えて引用します。

アイヌ政策 意見交換 道の懇談会、2回目の会合
 アイヌ民族の地位向上などについて話し合う道の「アイヌ政策を考える懇談会」は十八日、二回目の会合を道庁で開き、二十五日に首相官邸で開かれる政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」に向けて意見交換した。
 政府の有識者懇委員を兼ねる常本照樹北大アイヌ・先住民研究センター長が、生活・教育支援策などのアイヌ政策の課題や諸外国の先住民族政策事例を、有識者懇で報告することを提案、他の委員も同意した。有識者懇のメンバーの高橋はるみ知事も「アイヌの方々の社会的・経済的な地位向上に向け、気持ちを一つに発信していく」と意欲を示した。
 また、加藤忠・道ウタリ協会理事長は道に対し、アイヌ民族の資料収集や生活支援の予算の特別枠の設定を要望した。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/136081.php



8月4日の初会合の後の第2回が今回とのこと。他のメンバーや、より詳しい議事録のようなものが
どこかで手に入らぬものでしょうか。
これだけでは情報が少ないです。加藤忠・道ウタリ協会理事長の「アイヌ民族の資料収集」要望についても、
「資料」の詳細がわかりかねます。
例えば、遺骨「資料収集」(遺骨を資料=研究材料とすること自体が問題だとおもうのですが・・)、
副葬品「資料収集」なのか、歴史的な文献資料収集なのか。

常本照樹北大アイヌ・先住民研究センター長の諸外国の先住民族政策事例紹介は楽しみですね。
ご本人も法学者ですから当然、法的な視点も含めてのことでしょう。期待したいと思います。



05年の手作りクリスマス・カードの飾り。プレゼントを入れる靴下をイメージさせました。
大きさは切手4枚分ぐらいの小さなものです。


明日の教会の礼拝はクリスマスのお祝いです。
幸いに洗礼を希望された方がおられるので、道北センターからウイットマー宣教師をお招きします。
ウイットマー宣教師はカナダ合同教会から日本に派遣され、30年あまり名寄の道北センターで活躍されています。
わたしたちも大変、助けられています。

同時にウイットマーさんは北海道教区のアイヌ民族委員会委員長。カナダの先住民族の権利回復の動きを教えてくださいます。
同委員会には台湾原住民族宣教師のディヴァンさんもおられるので、台湾の学びも出来ます。
もっともっと諸外国の先住民族の権利回復への学びを深め、広げていきたいと願います。

それと、やはり大切なのは、多数派の意識改革でしょう。
いかに多様性が豊かさにつながるかを共有できるように働きかけていきたいと思います。




06年の手作りクリスマス・カードの飾り
近くの海岸で拾った石や貝殻、そして、必ず手作りのororon鳥も付けます。
(ペンギンではありません)。
今年のは、あまりいい出来ではありませんでしたが、すでに350ほど発送しました。
送ることも出来ない方もおりますので、後日に写真をUPしようと思います。


気になる二つの記事

2008-12-18 10:57:51 | インポート
事務仕事が多く、なかなか更新出来ずにいます。いつも見てくださるかた、ありがとうございます。
わたしにとって事務作業と出かけていっての行動は両車輪のようなものです。
互いの車輪がうまく回って進めるのですが、今は事務作業が多くて困っています。
まるで片輪だけが動いて同じところをクルクル回っているようで、目もまわってます。
やっと少し落ち着いて来ましたので、少しづつ、最近のことをUPしていきます。


昨日は旭川の諸教会へ機関紙ノヤとアイヌ奨学金募金趣意書を届けに行って来ました。
数ヶ月ぶりに川村カ子トアイヌ記念館もお訪ねしました。
川村館長宅で味わうコーヒーの味とあの“間”は、毎回なんともいえないいい味です。
しかし体調を崩しておられる方が多いとのこと。一日も早い回復を祈ります。


昨夜はチ・カラ・ニサッタの会合がありましたが行けずに残念でした。
ニサッタではアイヌ民族を含めた有志たちが有識者懇談会に向けて要望書を送ろうと学びと準備をすすめています。もっともっと世界の先住民族の権利回復への闘いや、国連の先住民族権利宣言の応用について学びたいと強く思います。アイヌ民族の権利回復が一日も早く、そして確実に補償されていきますように、わたしたちの出来ることをしていきたいと願います。








さて、気になる二つの過去の新聞記事があります。
ひとつは数ヶ月前の北海道新聞(2008/07/25 07:08)の記事です。
以下、色を変えて引用。


道がアイヌ有識者懇 認識共有へ独自に設置 来月四日に初会合
 道は二十四日、政府内にアイヌ民族の地位向上などを話し合う「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」が設置されたことを受け、道独自の有識者懇談会を設けることを決めた。政府の有識者懇に向け道内関係者が意見交換する場をつくり、共通認識を持つことで、道内が一丸となって主張を打ち出していくのが狙い。来月四日に初会合を開く。
 委員は、政府の有識者懇メンバーでもある高橋はるみ知事、道ウタリ協会の加藤忠理事長、常本照樹北大アイヌ・先住民研究センター長の三人に加え、アイヌ民族の研究者ら道内の有識者二人の計五人で構成する。政府の有識者懇の開催に合わせ随時、会合を開き、アイヌ民族の歴史や現状に関する認識を共有し、有識者懇でどのような主張を展開していくべきか、意見交換する場にする。
 このほか道は、政府の有識者懇設置に合わせて内閣官房に新設された「アイヌ政策推進室」に道職員三人を派遣し、支援していく。
 政府の有識者懇は今月一日に設置。《1》アイヌ民族の生活状況や差別などの実態把握《2》従来の政策の評価《3》諸外国の先住民族政策の整理-などを行い、一年後をめどに、新たなアイヌ民族政策の提言をまとめる予定で、来月十一日に初会合を開く。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/107066.php



この「道内有識者懇」のニュースはうれしいものでしたが、その後、どうなったのでしょうか。
高橋知事、加藤ウタリ協会理事長、常本センター長のほかに「アイヌ民族の研究者ら道内の有識者二人」とは誰でしょう? 
どこにアクセスすれば詳細が分かるのでしょうか。ご存知の方は教えて頂きたいです。


ちなみに、国の「有識者懇」の議事録は以下にUPされています。
事務関連も大変、忙しいようで、議事録も遅れ気味ですが、流れが分かるようにはなっています。
内閣官房アイヌ政策推進室
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ainu/kaisai.html




もうひとつの記事も北海道新聞(11/15 08:16)です。
以下、色を変えて引用。

アイヌ民族の全国協設立へ 道ウタリ協会が決定
 【帯広】道ウタリ協会(加藤忠理事長、会員数約三千五百人)は十四日、帯広市内で理事会を開き、道内外の他団体を含めたアイヌ民族の連携強化に向けた協議機関「全国協議会」(仮称)の設立を目指すことを決めた。本年度中に道ウタリ協会会員にアンケートを行い、来年度以降に「協議会」の具体像や設立時期について検討する。
 アイヌ民族最大の団体のウタリ協会が、道内の旭川アイヌ協議会や本州の関東ウタリ会など四団体、北方領土と千島列島、サハリン出身のアイヌ民族にも参加を呼び掛けて同協議会を設立し、政府に対して民族が団結した形で権利回復などを要望する構えだ。
 理事会ではこうした方針を了承した上で、現在はまだない北方領土と千島列島の出身者でつくる「千島アイヌ協会」(仮称)の設立問題を議論。同協会を道ウタリ協会の内部組織としてではなく、任意団体として設立を目指していく方向で一致した。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/129207.php



この記事も、いよいよアイヌ民族が全国的に組織を作り国と交渉を始めるに至るかと胸躍らせた記事でした。

が、その後の動きはどうでしょうか。道内ウタリ協会会員へのアンケートも準備が大変かと思いますが、旭川アイヌ協議会、関東の4団体、そして「北方領土」・千島・サハリン出身のアイヌとの連絡と連携は出来ているのでしょうか。もちろん道外でも関東以外に住んでおられる方、さらには海外に行かれているアイヌの方々の意見も集約できる協議会がもてると、力強いことでしょう。





札幌大通公園はクリスマスムードたっぷりですね。
すべてのみなさんに喜びと平安がありますように・・・




国際自由権規約委員会の勧告

2008-12-10 09:57:56 | インポート

事務作業に明け暮れて、なかなか更新できずにいます。いつも見て下さりありがとうございます。

8日にはアイヌ民族委員会が滝川にてあり、わたしたちの機関誌「ノヤ」35号の発送作業をしました。
その後も、アイヌ奨学金募金趣意書発送作業等で、閉じこもりっきりの数日です。

北大アイヌ・先住民研究センターの冬季シンポジウムが6日(土)に開催され行って来ました。
テーマは「アイヌ研究の現在と未来:第二部」。
多くの発題を聞き、考えさせられました。移動車中でテープを再度聞きながら復習していますが、もう少し詳しくは後日に。




北大キャンパス内「遺跡保存庭園」の中





国連の国際自由権規約委員会※が10月31日(ジュネーブ現地時間・30日)、日本政府に対して34項目に及ぶ詳細な勧告を出したというニュースが入りました。
勧告は、表現の自由、男女平等、ドメスティックバイオレンス防止法制定、死刑廃止や代用監獄、犯罪捜査のあり方、男女平等や従軍慰安婦問題など29項目について、詳細で具体的な改善勧告を示しています。その中のひとつとしてアイヌ民族及び琉球・沖縄についての勧告もあります。

※「自由権規約」とは、1966年12月の国連総会で採択され、1976年に発効した「市民的及び政治的権利に関する国際規約」のこと。これは1948年の世界人権宣言の内容を各国において拘束力のある法規範にするためにつくられたもの(日本は1979年6月に批准し、憲法とともに高位の人権規範として法的効力をもつ)。
自由権規約40条1(b)に基づき、日本政府は規約実施状況を報告する義務があり、日本政府は2006年12月に第5回目の報告書を作成しました。その報告書審査が出されたのです。
勧告原文は以下のURLを参照のこと。

http://www2.ohchr.org/english/bodies/hrc/docs/co/CCPR-C-JPN-CO.5.doc




アイヌ民族と琉球・沖縄の項目を原文で添付します(すぐに翻訳できたらいいのですが・・・)。

32. The Committee notes with concern that the State party has not officially recognized the Ainu and the Ryukyu/Okinawa as indigenous peoples entitled to special rights and protection. (art. 27)
The State party should expressly recognize the Ainu and Ryukyu/Okinawa as indigenous peoples in domestic legislation, adopt special measures to protect, preserve and promote their cultural heritage and traditional way of life, and recognize their land rights. It should also provide adequate opportunities for Ainu and Ryukyu/Okinawa children to receive instruction in or of their language and about their culture, and include education on Ainu and Ryukyu/Okinawa culture and history in the regular curriculum.



自由権規約の第27条には「少数民族の権利」として、以下のことが書かれています。

種族的、宗教的又は言語的少数民族が存在する国において、当該少数民族に属する者は、その集団の他の構成員とともに自己の文化を享有し、自己の宗教を信仰しかつ実践し又は自己の言語を使用する権利を否定されない。

この規約に基づき、アイヌ民族、そして琉球・沖縄を日本の先住民族として認め、民族としての言葉や文化を、そのこどもたちに伝えることが出来るようにしなさいとの勧告がされています。


今日は夕方まで発送作業を行い、その後、印刷を兼ねて札幌に向い、以下の講座を聞いて来ます。

さっぽろ自由学校「遊」2008年度後期講座
「先住民族の権利に関する国連宣言」を読む

2008年12月10日(水)18:30~20:30
テーマ:宣言採択の経緯/アイヌ新法案と宣言
ゲスト:阿部ユポさん(北海道ウタリ協会副理事長)
会 場:さっぽろ自由学校「遊」




北大キャンパス内「遺跡保存庭園」の中


ニッポン 人・脈・記 ここにアイヌ

2008-12-03 21:15:22 | インポート
このところ、クリスマスに向けて、アイヌ奨学金の募金趣意書作成・発送の準備と、
わたしたちのセンター機関紙“ノヤ”35号作成・発送準備で教会に閉じこもっています。

いづれも全国の1700近くの諸教会・関連施設・学校へ送付するので結構な作業です。
北海道内の教会には教会員数を送るので、奨学金趣意書とノヤいづれも5,500部づつ印刷し発送します。
(しかし、反応が本当に少ないのが残念です。皆さんに、ハッとしていただける努力をいっそうしていきたいです)。

作業は大変ですが、幸いに数年前から留萌宮園教会で作った作業所のメンバーが連日来てくれて助けてもらって、
今日で封筒の準備が完了しました。あとは、中身が来て、センタースタッフの皆さんと発送する日を待つだけです。

今年も多くの皆さんと出会わせて頂けましたので、配布は増えました。
もし、このブログをお読みになっている方で、発送希望がありましたら、メール下されば送らせて頂きます
(基本的に送料共、今のところ無料ですが、カンパは歓迎いたします)。



逃げ切れず、雪にはまったシカ達



朝日新聞の夕刊に連載された山田理恵さんの記事「ニッポン 人・脈・記 ここにアイヌ」を知人から送って頂きました。
これからじっくりと読みますね。

今、読んでいるのは四話目の「銀の滴 降る降るまわりに」 知里幸恵さんの記事。
フランス語訳された津島祐子さんの話と今年のノーベル文学賞受賞の仏ジャンマリ・ギュスターブ・ル・クレジオとのつながりも紹介してくれています(教会関係のみんなに知ったかぶりできます)。

加えて、港敦子さんとの関連も親近感を感じました。
二年前に旭川での彼女のうたうアイヌ神謡集にビビッと来て、このブログで紹介させて頂いたあの彼女です。
(うれしいことに、このブログが彼女のURLにリンクされています。感謝)
「港敦子 ことばの埠頭」→(http://homepage2.nifty.com/at_port/)


話を戻しますが・・・、山田さんの記事は、朝日新聞という大きなメディアに全国版で10回もの連載になったのですから、
影響は期待できます。

と、書きつつも、先日、ドキュメンタリー映画を作ってる仲間から聞いたことが頭をかすめます
(ひと月前にプレゼントした手作り梅干を時間をかけて食べつくしたと昨日メールくれたchiさん、元気でありますように)。

彼女曰く、近年の監督らはテレビ放映されても結局は反応がないことを嘆いた、と。
そこで、テレビから離れ、ドキュメンタリーを個々に作って伝えたいことを映像に現す努力をしていると。
う~ん。いつもテレビを流し見している立場から分かるような気がします
(情報過多ゆえ、本当に得る情報は興味のあるなしで決まっている)。
だからどれだけマクロビジュアルの影響力があるかは、疑問ですね。

が、そうであっても、とにかく伝えましょう。
ひとりでもその記事(映像)に心が動かされ、その人がまたこのブログ日誌のように他の人に伝えるようになったら、
点と点が様々なところで結ばさって、いづれは網目状に張りめぐらされて(蜘蛛の巣のように)、
どこかでだれかがひっかかるようになればいいのです。

何よりも、今回の記事の感想を朝日新聞にメールできるようですから、すべて読んだ後、感想を送ろうと思います。
皆さんもよろしかったらどうぞ(インターネットでは一話しか読めなかったという苦情もいいかと・・・)
jinmyaku@asahi.com



明日は、上記にメールを送り、その後は発送準備です。
(本当は旭川市博物館でのOKIコンサートも行きたかったのですが・・・)
明後日は夜に札幌入りして、6日は下記のシンポに真面目に一日講義を受けに行こうと思います。


*************************

北大アイヌ・先住民研究センター 冬季シンポジウム

「アイヌ研究の現在と未来:第二部」
12月6日(土)9時30分開場 10:00~17:30

【文化人類学】
佐々木利和(国立民族学博物館教授)
コメント:野本正博(アイヌ民族博物館学芸員)
    :本田優子(札幌大学教授)
【法律学】
佐々木雅寿(法学研究科教授・アイヌ・先住民研究センター)
コメント:阿部ユポ(北海道ウタリ協会副理事長)
    :辻 康夫(法学研究科教授・アイヌ・先住民研究センター)
【形質人類学】
百々幸雄(北海道文教大学教授)
コメント:マーク・ハドソン(西九州大学准教授)

会場:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)2階 W203号室
主催:北大アイヌ・先住民研究センター
後援:社団法人北海道ウタリ協会
   北大法学研究科高等法政教育研究センター
   北大文学研究科北方研究教育センター
※ 参加自由、無料
(http: //www.hucc.hokudai.ac.jp/~b20232/framepage1.html)