アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

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アイヌ民族遺骨返還等訴訟第3回口頭弁論

2013-04-20 08:01:33 | インポート
19日はアイヌ民族遺骨返還等訴訟第3回口頭弁論が札幌地裁で開かれ、行って来ました。
早速、毎日新聞が記事を書いてくれていますので紹介します。少々長いですが、全文紹介します。

アイヌ遺骨:11大学に1633体 管理ずさんさ浮き彫り
毎日新聞 2013年04月19日 21時25分(最終更新 04月19日 23時12分)
 明治時代から戦後にかけて大学が研究目的で墓地から掘り出したアイヌの遺骨が、11大学で1633体保管されていることが19日、政府のアイヌ政策推進会議作業部会で報告された。遺骨返還のガイドラインも示され、今年度中に速やかに手続きに入る方針が打ち出された。しかし、個人特定できたのは全体の約1%の23体。管理のずさんさが浮き彫りになった。
 保管している大学は、北海道大が医学部関係の1014体を含む計1027体。ほかに札幌医大249体▽東京大198体▽京都大94体▽大阪大39体--など。個人が特定できたのは北大19体、札幌医大4体だけだった。
 アイヌの遺骨収集は北海道を中心に樺太(サハリン)や千島列島でも広範囲に行われ、1972年まで続けられた。アイヌの起源を探る人類学研究が目的で、頭骨を中心に調査された。
 返還のガイドラインは、個人特定できた遺骨を子孫に返すことを原則とし、墓がある市町村の協力を得ながら子孫を捜すとしている。だが、時間の経過で難航が予想される。
 身元が特定できない背景には、研究を終えた頭骨と四肢骨をばらばらに保管するなど管理が不十分だったうえ、身元につながる副葬品を一体的に保管しなかったことなどがある。身元特定が不可能な遺骨は、民族共生の象徴空間として北海道白老町に建設する施設で国の主導で慰霊する。
 全国の遺骨調査は、文部科学省が11年11月から国公私立大を対象に1年余りかけて行った。【千々部一好】
 ◇「過去うやむや許せぬ」返還訴訟で遺族が批判
 北海道大が研究目的でアイヌ民族の墓地から遺骨を収集したのは供養の妨害にあたり、憲法で保障された信教の自由の侵害にあたるとして、子孫3人が北大に遺骨の返還と慰謝料900万円を求めた訴訟の第3回口頭弁論が19日、札幌地裁であった。原告の小川隆吉さん(77)=札幌市=が意見陳述。「過去をうやむやにする北大の態度が許せない」と強い口調で批判した。
 訴状によると、北大の医学部教授らは1931~55年、北海道浦河町杵臼(きねうす)地区のアイヌの墓地から、少なくとも78体の遺骨を掘り出した。
 小川さんは、曽祖父らの遺骨が墓から持ち出されたと主張。意見陳述では、81年9月に北大医学部に案内された際、エゾオオカミなど動物の骨格標本とアイヌ民族の頭蓋骨(ずがいこつ)が並べて置かれているのを見て「怒りで目の前が見えなかった」と証言した。
 情報開示の遅さにも触れ、北大は骨の性別や発掘時期などの記録がないと言い続けてきたが、今年3月末に発表した報告書で「発掘人骨台帳」の存在が明らかになったと批判。「北大は虚偽と隠蔽(いんぺい)の態度でしかなく、真実に近づくための学問の府とは正反対だ。遺骨を無条件で返してほしい」と訴えた。
 小川さんは、支援者らに支えられてアイヌの民族衣装姿で入廷。第1回口頭弁論で証言した原告の城野口ユリさん(79)=北海道浦河町=も車椅子で付き添った。
 11大学で1633体の遺骨が保管されていたことについて、小川さんは閉廷後、「まるで骨の問屋状態で、手のつけようがないほど多い。各機関は情報開示をしっかり行い、誠意を見せてほしい」と話した。【山下智恵】
http://mainichi.jp/select/news/20130420k0000m040089000c.html



近く、「さまよえる遺骨たち」のwebサイトに小川隆吉さんの意見陳述書もUPされますし、この度の北海道大学の「報告書」も掲載予定です。詳しく見ながら随時、このブログでも感想を述べたいと思いますが、本日、午後1時15分より、札幌市教育文化会館にて、シンポジウムさまよえる遺骨たちパート3「先住民への遺骨返還は世界の流れだ」を開催しますので、最後のご案内をいたします。

シンポジウム さまよえる遺骨たち Part3?先住民への遺骨返還はセカイの流れだ。
2013年4月20日(土曜日)13:15~15:45?札幌市教育文化会館  入場無料 ※資料を有料でお分けします。
報告1 小田博志さん(北海道大学大学院文学研究科准教授)「ドイツにおける遺骨返還の状況」
報告2 市川守弘さん(弁護士)「アメリカの状況」
報告3 植木哲也さん(苫小牧駒澤大学国際文化学部教授)「イギリスの状況」
http://hmjk.world.coocan.jp/symposium/sympo2013/symposium2013.html

メイン報告として、小田さんからドイツ・ベルリン医科大学のナミビヤへの返還について伺い、次いで、市川さんからアメリカ、植木さんからイギリスにおける遺骨返還状況を伺います。
後半部分は、今回の遺骨返還訴訟の経過解説、特に、今回、北海道大学が出した『北海道大学医学部アイヌ人骨収蔵経緯に関する調査報告書』(2013年3月)の解説と批判、そして、提訴者の城野口ユリさん(第1回公判で意見陳述)、昨日に意見陳述をされた小川隆吉さんの報告を頂きます。

このシンポジウム内容も追って、「さまよえる遺骨たち」のwebサイトで資料がUPされますし、このブログでも紹介予定です。

なお、次回の裁判は
6月14日(金)午後2時~(30分間)札幌地裁8F 805号室で行われます。


キツネ?たぬき?