8時半、起床。
ハム(厚切り)、レタス、トースト、牛乳の朝食。ハムはブロックのロースハムを自分で厚切りにして。妻は厚く切ったハムのことを「厚切り君」という。なぜ君付けなのかは知らない。「ガリガリ君」みたいじゃないか。
午後2時頃、昼食をとりがてら散歩に出る。「鱧始めました」の張り紙が目に入る。関西の人には初夏を感じさせる張り紙に違いない。関東の人間にはそれほどでもない。「冷やし中華始めました」の方がピンと来る。
私は一日も早く「原稿終わりました」と宣言したい。こんなに苦しむのは久しぶりである。普通は、書き終わらないまでも、「峠を越す」という感覚がどこかであるものだが、今回は峠を越すとそのまた向こうに峠があるという感じで、八ヶ岳連峰を登っているみたいなのである。テーマが手ごわいのか、こっちの基礎体力が落ちているのか、あるいはその両方かもしれない。
2時を回ると多くの食堂は中休みに入る。そうするとカフェご飯ということになる。「ムッシュのんのん」の前までいくと、テレビカメラをもった人たちがいる。何かの取材らしい。それで「テラスドルチェ」に行こうと思って歩いていたら、「麦」の前を通ったときに、80歳を超えるマダムが道に水を打っていた。目が合って、「どうぞ」と言われる。これはもう入るしかない。
鯵フライと生姜焼きのセット(コーヒー付で780円)を注文する。
息子さん(とっていも私より少し若いくらいである)が店内の掃除をしている。明日、テレビの取材が入るそうなのだ。何て番組ですかと聞いたら、フジテレビの「有吉くんの正直散歩」「土曜11:00)とのこと。あとから番組のHPを見たら、こん風に書いてあった。
「毎回、都内近郊どこかの街を訪れ、あてもなくブラブラと歩き、地元の人と触れ合いながら、飲んだり食べたり、発見したり、体験したりする番組…。と書くと、よくありがちなゆるい番組のように見えますが、たったひとつ、他の番組とは大きく異なるところが。なんとこの番組、出演者がバカ正直!ロケもただでは済みません。料理を食べながら、「狭い」だの「センスがない」だの「本当に美味いと思う?」だの、果ては「高い」などという始末…。何でもかんでも「美味い」とホメる番組とは違う、今までにありそうでなかった、いや、なかったんじゃなくて、できなかった、100%視聴者目線の番組、それが『有吉くんの正直さんぽ』なのです。」
ふ~む。彼の手にかかると、「麦」はツッコミどころ満載だろうな・・・。おばあちゃんに幸いあれ。
「あるす」に先週行っていないので、顔を出すことにする。途中の道でいくつかの発見があった。
改正湯の向かいに、新しいカフェがオープンするらしい。奥さんと思しき方が店の外に看板を取り付けていた。「phono kafe」・・・「蓄音機カフェ」。うん?そのとき、置いてある自転車に奥さんがぶつかって、自転車が倒れ、それを元にもどして差し上げたのがきっかけて、奥さんと言葉を交わす。 「いつオープンするのですか?」「15日です」「お店の名前は何というのですか?」「ホノ・カフェです。主人が音楽関係の仕事をしているものですから」「ああ、そうなんですか。楽しみにしています」「ありがとうございます。ぜひいらしてください」。開店したら自宅から一番近いカフェになる。ぜひ行ってみよう。「蓄音機」も気になるが、「完全菜食主義者」も気になる。どんな焼き菓子なのだろう。卵やバターを使わないということだろうか。
大衆食堂「越後屋」は営業していた。一度来て、その後、何回か来たが、いつも「準備中」の札が出ていたので、一体、営業時間は何時から何時なのだろうといぶかしく思っていたのだ。しかし、営業を続けていると知って安心した。ぜひ再訪しよう。肉野菜炒めと卵焼き(甘目)を注文しようと決めている。あの酒瓶に入った冷水もいい。
街はいま花盛りだ。
「あるす」では今日はコロンビアを注文。他の店で飲むときはミルクも砂糖も使うのだが、この店ではジャズをBGMに、おしゃべりをしんがら、ストレートで飲むのが習慣になっている。
最初はマスターだけだったが、途中からマダムも出てこられて、おせんべい、自宅の庭でとれた夏みかん、夏みかんの皮の甘露煮、紅茶などが次から次に出てくる。お土産にと大きな夏みかんを3個と夏みかんの皮の甘露身をパックにいれて頂く。どうやら先日の写真のお礼らしい。たった一枚、ご夫婦の写真を撮ってさしあげただけなのに・・・。