フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

7月4日(木) 曇り

2013-07-05 10:05:23 | Weblog

  9時、起床。 ベーコン&エッグ、トースト、レタス、牛乳の朝食。

  今日の『あまちゃん』、ユイの崩壊は度を超えたものになっている。家を出たのに地元を離れることができない。地元の呪縛。浮遊するアキ、飛べないユイ。地元と東京という二元論的設定の限界である。東京ではなく、地元でもない、第三の場所にユイは向かわなくてはならないのに。

  11時半に自宅を出て、大学へ。途中、神楽坂で下車して、「亀井堂」のクリームパンと「清水」の和菓子を昼食とおやつ用に買う。「清水」は神楽坂駅の2つある改札の矢来町の方を出てすぐのところにある和菓子屋で、古風というよりもたんに古いその外観が目を引く店であったが、最近、リニューアルして、暖簾をくぐり易くなった。

 

   3限・4限は大学院の演習と研究指導。7月末の修士論文中間報告会へ向けての準備。

   5限は講義「日常生活の社会学」。

   木曜日は一番小規模な授業と一番大規模な授業が隣接する日で、切り替えに苦労する。これを終えると週末が見えてくる。

   6時半に、仕事帰りのゼミ一期生のKさんが研究室にやってくる。このところ卒業生が面会に来る頻度が高くなったのは、たまたまなのか、あるいは私が原稿の締め切りに追われる生活からようやく(しばしの間だが)解放されたことをブログを通して知ったからかもしれない。 


拙著の宣伝に一役買っていただく。(お礼は現物支給)

  気の利かない話だが、昨日と同じ「五郎八」→「カフェ・ゴトー」のコースを辿る。私は酒を飲まないので、行きつけの小料理屋さんとかお寿司屋さんというものがない。ランチであればカフェがあるのだが、夕食はバリエーションに乏しい。「ワセダ菜館」は場違いだろうし、「いもや」は食事中のおしゃべり禁止だし・・・。「また来ちゃいました」と「五郎八」の女将さんに挨拶をする。もちろんニコニコして出迎えてくれる。カトマンズ出身の若い女性の店員さんはニヤニヤしている。

  Kさんと会うのは昨年の11月以来だ。商社の人事課(新規採用の担当)で働いているので、就活期間は多忙で、それが山を越えると、仕事量はぐんと減る。今日は5時40分に会社を出られたそうだ。健全な生活だが、人は時間ができるとあれこれ考えるものである。そのあれこれ考えていることを聞かせてもらった。Kさんは、今日はこれとこれとこれをこういう順序で話そうと決めてきたようで、話しながら、「これはあとの話につながることですが」とか注釈が入ったりする。私のゼミでライフストーリーの編集作業をやった経験が生きている(笑)。

 

 

  8時半頃、「五郎八」を出て、「カフェ・ゴトー」へ。「またきちゃいました」とマスターに挨拶をする。もちろんニコニコして出迎えてくれる。アルバイトの女性は昨日とは違う人だった。

  それぞれ別々の紅茶を注文して、リンゴとさつまいものタルトを二等分してもらって食べる。

  Kさんの最近の悩みは、何かに感動するその感受性のレベルが以前よりも下がってしまっている、アンテナの感度が鈍ってしまったと感じられることにあるそうだ。社会人3年目という人にはありがちなことかもしれないが、そういうことを気にする人と気にしない人がいるように思う。気にする人であってほしいと私は思う。そういうことを気にしている限りにおいて、その人は大丈夫だと思うからである。

  昨日と同じく閉店時刻の9時50分まで滞在する。11時、帰宅。風呂を浴びてから、明日の授業の準備をする。

  Kさんが好きだと言っていたバンプオブチキンの「友達の唄」をユーチューブで聴く。最初、物語の構造がわかりにくかったが、「映画­ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~」の主題歌と知って理解できた。幼友達のグループがあって、主人公(歌の語り手)がどんどん入れ替わって、それぞれの友達とのエピソードを歌っているのだ。うん、いい歌だ。素敵なバラードだ。

  大丈夫、Kさん、君のアンテナは錆びついたりなんかしていないと思うよ。