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フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

10月11日(木) 晴れ一時曇り

2007-10-12 03:25:07 | Weblog
  8時、起床。今日は昼食にすき焼きを食べる予定なので、朝食はごくごく軽めにする。鱈子の佃煮でお茶漬け。9時半に家を出る。
  2限の社会学演習ⅠBでは、後期のグループ発表の班分けを行なったが、『DO!ソシオロジー』(有斐閣)の第一部の6つの章のうち、「出版不況」を扱った第6章と「格差」を扱った第5章に希望者が集中し、「個人化」「親密性」という概念を扱った第1章を担当しようという者は一人もいなかった。これは私にはまったく意外であった。バウマン、べック、ギデンズといった現役バリバリの社会学者たちが強い関心を寄せているテーマに取り組んでみようという学生がいないとは! 発表の順番は章の順序で行なうわけではないと言っておいたから、第1章が敬遠されたのは発表が最初だからではない。思うに、学生たちは、理論的・抽象的なテーマを敬遠し、具体的な社会問題の方を選んだのであろう。そうした志向自体はあっていいと思うが、ただ、みんながみんなそういう志向に流れているというのどうかと思う。かつて社会学は哲学の一部として誕生したのだが、いまや故郷のことを現代の社会学徒は誰も覚えていないのかもしれない。
  昼休みの時間を使って現代人間論系の進級オリエンテーションが行なわれた。出席した学生(文化構想学部の1年生)は90名程度であった。この倍は来てほしいと思っていたのだが・・・。どうもわが論系の前途は多難のようである。
  オリエンテーションの後、論系の助手のAさんと二文3年生のOさんを連れて、人形町の「今半」に行く。二人には論系のホームページの製作で頑張ってもらったので、すき焼きでその労をねぎらおうという趣向である。鶯谷の菩提寺で法事をするときは、毎度、「今半」のお弁当をとっているので、ここのすき焼きの味は身体に染み付いているのだが、実際にお店に行くのは久しぶりである。初めてここに来たのは、もう四半世紀も昔のことで、指導教授だった外木先生の研究室に婚約者(現在の妻)を連れてうかがったときに、「飯でも食べにいこう」と馬場下の交差点からタクシーに乗って連れてきていただいたのである。あの時は一階のテーブル席で牛肉の鉄板焼きをご馳走になった。今日は、二日前に予約を入れておいたので、二階の個室に通された。すき焼きの調理は仲居さんがずっとついてやってくれるので、われわれは食べるだけである。霜降りの上等の牛肉で、甘味があって、実に柔らかい。残念なのは、仲居さんがわれわれ三人にすべての食材を平等に分配することである。食べ盛りの中年男子を優先してはくれないのである。私がそれを言ったら、仲居さんはクスリと笑い、AさんとOさんも同様に笑ったが、決して平等原則を崩そうとはしなかったのである。ご飯のお替わりはいかがですかと聞かれたので、では軽めにと言ってお茶碗を渡したら、最初のときと同じ分量が盛られて出てきたので、少々行儀が悪いかなと思いつつ、すき焼きを食べるときに使った卵をかけて食べた。すき焼きのエキスが沁みこんだ卵かけご飯はとても美味しかった。その後、Aさんが御神籤を引きたいというので水天宮をお参りし(ここは安産の神様なんだけどね・・・)、甘味処「初音」であんみつなどを食べてから、Oさんは大学へ、Aさんは渋谷へ、私は帰宅の途についた。

           

  お腹が一杯になって、電車の中でウトウトしていて、蒲田に着いたと思ってあわてて降りたら1つ手前の大森だった。ぶらい途中下車の旅も悪くないかと、そのまま改札を出て、駅ビルの本屋(ブックファースト)と文具店(丸善)に行ってみる。『佐藤可士和の超整理術』(日本経済新聞社)と『趣味の文具箱vol.8 ペンの達人』(出版社)を購入。

           
                 ゲルインクペンも8本購入。