ルフィのせいだ。
久しぶりに訪れた地方都市の駅前で、大急ぎで古本屋を見つけて飛び込んだ。銀座に戻るまでの車内で読む本がない。なにせ特急でも2時間はかかる。なにか読むものがないと、とてもじゃないが耐えられない。
で、目に飛び込んだタイトルが表題の「海賊と刺繍女」であった。昨日、時間潰しのために漫画喫茶で読んだ漫画が「ONE PIECE」の最新刊であり、その印象が強かったので、ついつい中身も確認せずに買ってしまった。
ちなみに1冊105円であったことも一因ではある。安かったので中身なんざ、気にもとめなかった。で、いざ電車内で読みだして途端に後悔の念に襲われた。
ありゃりゃ、これって恋愛小説なのか?なにせ、いきなり独身女性の不倫と別れなのだ。困ったな、私の縄張り外の分野だぞ。ついつい海賊の文字に騙された。まさか現代のイギリスで働く独身女性の奔放な不倫の話を読まされるとは思わなかった。
ルフィが悪い。
ところがである。気が付くと場面は17世紀のイギリス。望まぬ結婚話に落ち込む田舎娘が、突如として現れたモロッコの海賊団に町ぐるみで誘拐されて、気が付いたら海の上。どうやら白人奴隷として売り払われる悪夢が待っているらしい。
なんだ、これはと引き込まれ、いつのまにやら夢中になって読んでいた。こんな意外な驚きがあるから読書は止められない。
ルフィに感謝しなければ。
20世紀の独身女性の不倫恋愛話と、17世紀の田舎娘と海賊。どこがどうなって、どう繋がるのかは読んでみてのお楽しみですぜ。