のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

あの話は

2008-11-01 | KLAUS NOMI
どうなったんでございましょうねえ??
ええ、映画化の話でございますよ。
クラウス・ノミの生きざま、そしておそらくは、死にざまについての。
「映画化決定」というニュースを忘れた頃になってようやく公開、なんてのは、まあ、よくあることではございます。
しかしこの企画についてはそもそも映画化が決定したのかどうかも定かではございませんし、あんまり資金が集まらないやもしれません。題材が題材なだけに。
気長に、かつ、あまり期待は抱かずに続報を待つべし、と自らに言い聞かせるのろではございますが、やはり気がかりなのでございます。題材が題材なだけに。

ああ、せめて制作が本決まりしたのか否かを知りたい所なんでございますがねえ。
で、もし制作が決まったとしても、全身タイツにプラスチック製タキシード、白塗り顔に黒い唇にスリー・ポイント・ヘアという恰好をしてくれる俳優が、はたして見つかるんでございましょうか。それを役者魂でクリアしていただいたとしても、あの恰好をして似合う人間がクラウス・ノミ以外にいるとはなかなか思えません。まあ、いないでしょう。
それでも、それでも、作っていただきとうございますねえ。
それによってヤツの知名度が上がり、ホーン監督のドキュメンタリー以外の観点からのノミ像が描き出され、またワタクシのような遅れて来たファンに、ヤツの更なる足跡が-----それがどんなに些細なものであっても!-----知らされるのであれば。

俳優については、以前アラン・カミングの名前が挙がっておりましたね。
風貌や芸風にはとりわけ不満はございませんが、今年で43歳でございましょう。
すでにノミより年上になってしまってるんでございますよ。
彼で撮るんなら、ちと急いでいただかなくては。

のろの読み間違いかもしれませんが、以前お見かけしたある海外のブログではイライジャ・ウッドがノミを演じるんじゃないかと危惧していらっしゃいましたっけ。
イライジャ・ウッドですと???
いやいやいやいやいやいやいやいや、いくらなんでもそれはありますまい!
別にイライジャ・ウッドに恨みはございませんけれども、このキャスティングはどうあっても、どうあってもいただけません。
そりゃまあ、目は大きいですし鼻はとんがってますし、身長もいいぐらいかもしれませんよ。
しかし、あの首の太さではクラウス・ノミはつとまりますまい。
ええ、つとまってたまるもんですか。

じゃあ誰ならいいんだって話になりますが、そうですねえ。
例の『クリムト』で神経質で子供っぽい雰囲気のシーレを好演したニコライ・キンスキーなんかどうでしょう。
あの濃いぃ眉毛を抜き払ったらわりといいノミに(単に許容範囲という意味ですが)なるんじゃないかと。
背もそう高くはなさそうですし、もちろんドイツ語もできますし、親爺ゆずりのいいドイツデコをしてらっしゃいます。鼻はちとネックではございますが、まあ、これも親爺ゆずりってことで仕方ございません。ただ親爺さんと違って、変態、いやエキセントリックさで売っているわけではないようでございますので、はたして全身タイツにプラスチックタキシードを着込んでくださるかどうかは甚だおぼつかない所でございます。

そうそう。話は変わりますが映画と言えばノミ、在りし日のインタヴューで「サロメ」を映画化したいって言っておりましたねえ。
サロメと言えばモローさんでございます。



ノミのサロメってどんなのかしらん。
こんなのかしらん。



いっそサロメだけでなく、登場人物全員ノミで撮ってほしい所でございました。
ヘロデもヘロデヤもヨハネもナラボスも全部ノミ。
おおっ
これは見たい!
いや、見たかった…。