松本薫『夢はヴァイオリンの調べー鷲見三郎を探してー』(今井書店、2009年)
私の故郷の米子の作家である松本薫さんの本を読んでいるので、まだ読んでいないものはないかと探していたら、これを見つけた。
鷲見三郎といえばヴァイオリンの教育者として有名で、私も30歳くらいになって趣味でヴァイオリンを始めたときに最初に使った教科書が鷲見三郎の『ヴァイオリンのおけいこ』であった。
その鷲見三郎が米子の出身であることはなんとなく知っていたような気がするが、この本を読んで、知り合い(知人という意味だけではない)にけっこう関係者がいるんだなということや、当然だが、私が高校時代を過ごした場所や、ついこの間行った場所など、関係するところがたくさんあることがわかった。
この本は中学生の絵里子が夏休みの課題で、同じ班の3人と鷲見三郎のことを調べることになって、その過程を絵里子の初恋もからめならが、描いている。
まぁこの本そのものは鷲見三郎の功績を顕彰しようという主旨のものだが、このような小説仕立てにすることで読みやすくなっている。
まず鷲見三郎の母親が神主の娘だったのにクリスチャンになって、子どもたちをみんな聖公会が運営していた良善幼稚園にやったことから音楽に馴染むようになったことが書いてあるが、この聖公会は今では米子市安倍の米子ニコラス教会になっているところで、しばらく米子の母親のところに滞在していたときに、ここでパイプオルガンの演奏会があるというので、買い物帰りに聴きに行ったことがある。もちろん鷲見三郎が通っていた頃の場所ではない。
さらに鷲見三郎が西洋音楽を聴いたり、自分も演奏家になってからそこで演奏会を開いたという朝日座というのは、私が学生の頃にもあって(もちろん鷲見三郎の時代のものとは違うが)、夏休みや冬休みに米子に帰省したときに、「寅さん」を見に行った場所なのだ。(現在はない)
そして鷲見三郎の弟の鷲見四郎もヴァイオリン奏者だったが、その息子が『百科全書』研究者の鷲見洋一さんだ。研究会などで何度もお会いしているが、まさかお父さんが米子の出身だったとは知らなんだ。
なんかいろいろあって興味深い本だった。
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私の故郷の米子の作家である松本薫さんの本を読んでいるので、まだ読んでいないものはないかと探していたら、これを見つけた。
鷲見三郎といえばヴァイオリンの教育者として有名で、私も30歳くらいになって趣味でヴァイオリンを始めたときに最初に使った教科書が鷲見三郎の『ヴァイオリンのおけいこ』であった。
その鷲見三郎が米子の出身であることはなんとなく知っていたような気がするが、この本を読んで、知り合い(知人という意味だけではない)にけっこう関係者がいるんだなということや、当然だが、私が高校時代を過ごした場所や、ついこの間行った場所など、関係するところがたくさんあることがわかった。
この本は中学生の絵里子が夏休みの課題で、同じ班の3人と鷲見三郎のことを調べることになって、その過程を絵里子の初恋もからめならが、描いている。
まぁこの本そのものは鷲見三郎の功績を顕彰しようという主旨のものだが、このような小説仕立てにすることで読みやすくなっている。
まず鷲見三郎の母親が神主の娘だったのにクリスチャンになって、子どもたちをみんな聖公会が運営していた良善幼稚園にやったことから音楽に馴染むようになったことが書いてあるが、この聖公会は今では米子市安倍の米子ニコラス教会になっているところで、しばらく米子の母親のところに滞在していたときに、ここでパイプオルガンの演奏会があるというので、買い物帰りに聴きに行ったことがある。もちろん鷲見三郎が通っていた頃の場所ではない。
さらに鷲見三郎が西洋音楽を聴いたり、自分も演奏家になってからそこで演奏会を開いたという朝日座というのは、私が学生の頃にもあって(もちろん鷲見三郎の時代のものとは違うが)、夏休みや冬休みに米子に帰省したときに、「寅さん」を見に行った場所なのだ。(現在はない)
そして鷲見三郎の弟の鷲見四郎もヴァイオリン奏者だったが、その息子が『百科全書』研究者の鷲見洋一さんだ。研究会などで何度もお会いしているが、まさかお父さんが米子の出身だったとは知らなんだ。
なんかいろいろあって興味深い本だった。
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