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ちちんぷいぷいの解説

2012年06月06日 | 日記
読売新聞の編集手帳(24.6.6)に、“ちちんぴいぴい”は、「知仁武勇」のことらしいという記述がありました。

丁度今日は、法話会へ出向して、話の話題に迷信のことを取り上げようと思っていたので、さっそくネットで調べてみました。

先の「知仁武勇」の伝説は、江戸時代の太田全斎編の国語辞典(26巻)『俚言集覧』(りげんしゅうらん)に掲載されている伝説であるようです。

江戸幕府3代目の将軍である徳川家光の乳母である春日局が、家光が竹千代と呼ばれた幼きころ、泣いている竹千代に対して「智仁武勇(ちじんぶゆう)は御代(みだい)の御宝(おんたから)だから泣かないでおくれ」(知恵とやさしさと武力と勇気に満ちあふれた竹千代は、徳川家の宝なのだから、泣かないでください)とあやしていたという。

この話が、庶民に伝わった時、「智仁武勇(ちじんぶゆう)」の部分が「ちちんぷいぷい」に変化して、伝わったらしい。

その伝説が元となって [ちちんぷいぷい七里結界」(ここは四方七里に邪を寄せ付けない結界だから安心しておくれ)という言葉が生れたり、民俗学者・柳田国男が紹介する「屁こき爺」という昔話などが生まれたようです。

「屁こき爺」

昔、昔、ある所におじいさんが住んでいました。ある日、おじいさんは、山へ薪を取りに出かけました。山を登っているときのことです。一羽の小鳥が飛んでくると、おじいさんの口に飛びこみました。
--しばらくすると、お臍から一本の長い毛が生えてきました。おじいさんは、引っ張ってみました。すると、 おならが音を奏でて、出てきました。
そのおならは、こんなふうでした。
「青々は、千代千代、五葉の宝松チンチキン。」
おじいさんは、家に帰ると、おばんさんに話しました。
「わしは、おならをすると、歌が出てくるぞ。」
「じゃ、さっそく聞かせておくれ。」とおばあさん。
おじいさんが、おならをすると、前と同じ音が出てきました。
お殿様もこのことを耳にすると、さっそくおじいさんに呼出状を出しました。
「われは、そちがおならで歌を奏でることができると聞いた。是非われのところに出向き、聞かせてほしい。」
おじいさんは、お殿様の大きな家に出向くと、恐る恐るお殿様の前に座りました。お殿様は、さっそくおならをするよう命じました。
おじいさんは、数回、「ちちんぷいぷい」と、おならをすることが出来ました。お殿様はしごく満足で、おじいさんに褒美を沢山与えました。
おじいさんは、お金を一杯もらって家に帰りました。おばんさんも、そんなに沢山のお金を見たことがありませんでした。
さて、意地悪爺さんとばあさんが、隣りの家に住んでいて、このことを立ち聞きしておりました。いじわる爺さんは、おじいさんに何が起こったのか聞きました。おじいさんは、今までのことを話しました。
いじわる爺さんは、山で小鳥を捕まえ、料理して食べました。お殿様の所に出かけて行きましたが、おならは出ませんでした。それどころか、うんちをしてしまいました。いじわる爺さんは牢屋に入れられてしまいました。(以上)
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